19.1 群比較検定について
群比較 (Group comparisons) では、異なる2つ以上の群の平均値や中央値の間に無作為抽出による変動を上回る有意な差があるかどうかを検定します。
詳しくは、群比較に使用する検定を選ぶ をご覧ください。
- パラメトリック検定とノンパラメトリック検定
- 2群を比較する
- 多群を比較する
1. パラメトリック検定とノンパラメトリック検定
パラメトリック検定では、標本がばらつき (または標準偏差) の等しい正規分布の母集団から抽出されていることが前提条件になります。パラメトリック検定のベースになるのは、母平均と標準偏差の推定値、正規分布のパラメータです。
ノンパラメトリック検定では、正規母集団からの標本の抽出を前提条件としません。その代わりに、観測値の順位に基づいて比較を行います。Rank Sum Tests (順位和検定) では、数値データを自動的にランク付けしたあと、オリジナルの値ではなくその順位を比較します。
2.2群を比較する
2群の比較に使用できるのは:
3. 多群を比較する
3つ以上の群の比較に使用できるのは:
- 一元配置分散分析 (One Way ANOVA)。単一因子の効果を2群以上の平均値で比較するパラメトリック検定です。詳しくは、一元配置分散分析 (ANOVA) をご覧ください。
- 二元配置分散分析 (Two Way ANOVA)。異なる2つの因子の効果を2群以上の平均値で比較するパラメトリック検定です。詳しくは、二元配置分散分析 (ANOVA) をご覧ください。
- 三元配置分散分析 (Three Way ANOVA)。異なる3つの因子の効果を2群以上の平均値で比較するパラメトリック検定です。詳しくは、三元配置分散分析 (ANOVA) をご覧ください。
- クラスカル=ウォリスの順位に基づく分散分析 (Kruskal-Wallis Analysis of Variance on Ranks)。一元配置分散分析 (One Way ANOVA) のノンパラメトリック版に相当するものです。詳しくは、クラスカル=ウォリスの順位に基づく分散分析 をご覧ください。
多群の比較にこれらのプロシージャのいずれかを使って統計的に有意な差があることがわかった場合、幾つかの多重比較のプロシージャ (事後検定:post-hoc test とも言われる) を使用して、具体的にどの群に差があり、その差の大きさはどれだけかを調べることができます。