時系列解析の改良点


従来の時系列および計量経済学モデルでは、時系列の条件付き分散は常に不変であると考えられていましたが、これは必ずしもそうなるわけではありません。ARCH および GARCH モデルは過去の変動を使用して時系列の分散をモデル化します。
| 金融データは乱高下することがしばしばありますが、ARCH および GARCH モデルを使えばこれらをうまく説明し、理解することができます。 |
SYSTAT の回帰分析ツール集に以下の機能が追加されました:


試行セットから少数の予測変数を選択することができます。重回帰モデルで予測力をむやみに犠牲にすることなく、予測実験の節約ができます。
| どの予測変数が最も有効であるかが必ずしも明白ではない経済学、生態学、環境科学などの分野での活用に効力を発揮します。 |
因子分析の一部として、確証的因子分析 (CFA) 機能が新たに追加されました:


確証的因子分析 (CFA) は、与えられたデータの仮説因子構造の妥当性を調べます。
CFA は、性格検査、知能検査、世論調査などの検定の開発や、理論の検証に利用されます。
| 社会科学者、行動科学者、教育科学者および生物学、経済学、マーケティング、医学研究などの分野で利用されます。 |
STSTAT の基本統計モジュールに環境変数が新たに加わりました。
環境変数をその後の変換命令で直接利用することで、算出された統計量をもとに処理を進めることができます。
| 基本統計はメモリに記憶され、与えられたセッションの任意の時点で容易に呼び出し、印刷や後続する処理に利用することができます。 |
仮説検定では以下の機能が強化されました:


多変量正規性を仮定する平均ベクトル (1標本又は2標本) についての検定を簡単に直接実行できます。2標本検定についてのデータ入力が一層便利になりました。
| 多変量検定をより手軽に実行できます。SYSTAT で2標本検定を実行する場合、データを編集しなおす必要はありません。 |
SYSTAT に以下の基本統計が新たに加わりました:
いずれもロバストな統計です。トリム(刈り込み)平均は、極端な値を除外して計算を行います。ウィンザライズド平均は、極端な値を除外し、最も近くにある有効な値に置き換えて計算処理を実行します。
| 外れ値によって算術平均や標準偏差などの標準的な統計では正確さを欠いてしまうような場合に役立つ統計機能です。 |
分布仮説がなくてもブートストラップを用いて単変量検定を実行できます。
| ブートストラップは現代のデータ解析に欠かすことのできない手法です。その利用は今日ますます拡大しています。 |

ノンパラメトリック検定に以下の機能が追加されました:
処置群に順序性がある場合は、Jonckheere‐Terpstra 検定が Kruskal‐Wallis 検定よりも適しています。Fligner‐Wolfe 検定は、新しい処置群と対照処置群(基準処置)の効果を比較するのに役立ちます。Dwass‐Steel‐ Critchlow‐Flinger と Conover‐Inman は多重比較検定です。
| 毒物学など、治療法を構築する医学・生物学分野で役立つ検定です。 |
SYSTAT ではひとつの独立変数につき最大で8次の多項式回帰を利用できます:


多項式回帰は、従属変数と独立変数の関係が曲線を示す場合に利用されます。
| 単純な線形式にくらべてより役立つ予測式を開発するのに役立ちます。 |
分散分析に新しく追加された機能:
中央値に基づく Levene の検定は、統計的検出力を保持しつつ様々なタイプの非正規データに対してロバスト性を発揮します。SUBCAT コマンドは特定の解析を実行するときだけ作用します。
| あるデータについて、その分布が何に基づくかあらかじめ分かっている場合、中央値も基にする Levene の検定を使えば、それとは別の分布を選ぶことになるかも知れません。SABCAT コマンドは後続の解析に影響を及ぼしません。 |
クロス集計の一部として以下に示す機能が追加されました:
相対危険度は、ある特性をもたらす2群間の相対的な危険度を評価するものです。モードオプションを使えば、度数の多いカテゴリに焦点を絞り込むことができます。
| 相対危険度は開発中の薬品の効果を評価する臨床試験で役に立ちます。 |
クラスター解析において、保存された結果を含むデータファイルに値ラベルがある場合、データファイルを入力してもそれが保持されます。
値ラベルは、定義されたカテゴリに関する役立つ情報を提供します。
| 保存されたデータと同じ値ラベルを手動で定義する必要がなくなります。 |
SYSTAT 13 では、最尤法を使用して以下の分布パラメータを評価できます:
最尤法は、従来使用されていたモーメント法に比べて良い結果をもたらします。
| この機能により、前バージョンで利用していた手法よりも良い結果がもたらされます。 |
パラメータ推定と共に標準誤差と信頼区間を保存する機能が最小二乗回帰に追加されました。
SYSTAT データファイルに標準誤差と信頼区間が保存されます。
| 保存された統計データは必要があれば別の計算に利用できます。 |
ロジスティック回帰の機能向上により、2値モデル、多項式モデル、条件付きモデル、離散選択モデルを従来よりも直感的な方法で解析できるようになります:
ユーザーインターフェースが分かりやすくなり、データ入力がさらにフレキシブルになりました。
| 金融モデリングやマーケットリサーチの分野で今日ますますその利用が広がっているロジスティック回帰機能が使いやすく便利になりました。 |
混合モデルの計算速度が前バージョンにくらべて著しく向上しました。
大規模データの分析で時間を節約できます。
| 大規模データの分析で時間を節約できます。 |
赤・緑・青の各色成分の値によって色彩を指定できるようになりました。グラフ要素、軸、枠の色指定に利用できます。
あらかじめ用意された色集合のみに使用する色を制限する必要はありません。
| RGB の値を設定するだけで任意の色を使用できます。 |
ダイアログボックスからグラデーションのスタイルを指定することができるようになりました。関連するグラフタイプのダイアログボックスに用意された Surface および Line style タブで利用することができます。
グラデーションのスタイルを容易に指定することができます。コマンドを憶える必要はありません。
| ダイアログボックスのインターフェースを通じて簡単にグラデーションのスタイルを設定できます。 |

ドット (サマリー) チャートのドットにラベルを付けることのできるオプションが新たに追加されました。
ドットに対応する値を簡単に読み取ることができます。
| ドットチャートの機能向上。 |
SYSTAT の組み込み色が前バージョンの12色から45色に増えました。
定義済みの色数の選択肢が増加しました。
| 利用できる色の選択肢が広がりました。 |
重ね合わせグラフ、円グラフ、積み上げ棒グラフにおいて、隣接する要素間のコントラストが高くなるような色指定が可能になりました。
| 隣接するグラフ要素を容易に識別することができます。 |
グループ化された棒グラフの場合、棒を積み上げることができるようになりました。積み上げられたグラフは、グループ毎に描画され、すべてのグラフは同一の枠内に配置されます。
グループ化変数がある場合には、オプションを選択するだけで積み上げ棒グラフを直接描画できます。
| グループ別に処理する必要はありません。 |
ボーダーの表示法を個別にすることができるようになりました。
二次元プロットにおける任意のボーダーについて、それを非表示にしたり、2つのボーダーにそれぞれ異なる表示法を指定することができます。
| グラフ表示がフレキシブルになりました。 |
円グラフから複数のスライスを切り出すことができるようになりました。スライスとして切り出す数を指定することも、すべてのスライスを切り出すこともできます。
| スライスを一つしか切り出すことができないという制限は解除されました。 |
プロット、多変量表示およびマップ内のラベル設定で数値変数を指定できるようになりました。グラフ要素にラベルを付ける際、前バージョンまでは文字列変数のみしか利用することができませんでした。
ラベルに文字列変数しか利用できないという制限が解除されました。
| 数値ケースに基づくラベルを指定することができます。 |
画面右上の自動非表示ボタンをクリックすることで、ワークスペースとコマンドスペースを非表示にすることができます。

→

Viewspace で利用できる作業空間をこれによって広げることができます。
| 1画面により多くの出力結果やデータ情報、より大きなグラフを表示させることができます。 |
新しいタイプのトークン用ダイアログボックスを使用して選択トークンを指定することができるようになりました。ダイアログボックスでは、2~10の選択肢を設定することができます。いずれの選択肢も SYSTAT のコマンドスクリプトとリンクさせることができます。これにより、ユーザーの選択によって対応するスクリプトを実行させることができます。ひとつの SYSTAT コマンドスクリプトに複数のスクリプト (最大10) を組み込み、与えられた解析について様々なシナリオを用意してスクリプトを対応させることも可能です。ユーザーの選択により任意のセットを実行することができます。
対話型の入力を含む複雑なコマンドスクリプトを作成できるので、実行時にふさわしい適切な選択肢を用意しておくことによって様々な可能性を実現させることができます。
| SYSTAT コマンド言語はこの機能の追加によって一段とパワフルなものになります。 |
Data/Variable Editor に Data Edit Bar というツールバーが新たに組み込まれました。
Data Editor 内のセルを自由に行き来したり、データを表示・編集することができます。
| データのナビゲーションと編集がより便利になりました。 |

Data/Variables タブの隣にある File Comments ボタンをクリックして、データファイルに関するコメントを入力・編集することができます。既に入力されたデータファイルのコメントを確認したい場合は、ボタンにマウスを置くだけでその内容が表示されます。


既にファイルコメントがある場合はその内容を即座に確認することができます。コメントの編集はマウスをクリックするだけで実行できます。
| データファイルのコメントに簡単にアクセスできます。 |
SYSTAT の前バージョンではコマンドファイルを Unicode 形式で、それ以前のバージョンでは ANSI 形式で保存していました。新しいバージョンではこの保存形式を選択することができるようになりました。Edit: Options ダイアログを使ってデフォルトで保存されるコマンドファイルの形式を設定することも可能です。
目的の形式をマウスで選択するだけで、コマンドファイルをいずれかの形式で保存することができます。
| コマンドファイルをユーザーの好きな形式で保存することができます。 |
コンテンツのドラッグをサポートしている外部エディタから、SYSTAT の Data Editor にテキストをドラッグ&ドロップすることができるようになりました。SYSTAT の Commandspace に入力されたテキストをドラッグ&ドロップすることも可能です。
データを手動でコピーする必要はありません。ウェブサイトやリッチテキストエディタから直接データを渡すことができます。
| ファイル形式にかかわらずデータをインポートすることができます。 |
Format Bar、Data Edit Bar、Graph Editing toolbar がそれぞれ Output Editor、Data Editor、Graph Editor タブに埋め込まれるようになりました。
ツールバーは、Viewspace の特定タブと関連のあるもののみが表示されます。
| ツールバー領域に余計なツールバーを配置する必要がないため、SYSTAT のウィンドウには必要な情報だけが表示されるようになります。 |





レガシーなコマンドファイルを実行することができます。変換しなおして個別に保存する必要はありません。
| 変換されたコマンドファイルを個別に保存しなくてもいいので、それだけ領域を節約できます。ほとんどの場合、新たに構文を理解する必要はありません。 |
SYSTAT のツールバーを View メニューから呼び出すことができるようになりました。呼び出されたツールバーに対応するメニュー項目にはチェックマークが付きます。
ツールバーをとても手軽に表示させることができます。
| Customize ダイアログボックスを開かなくてもツールバーを呼び出すことができます。 |
SYSTAT のウィンドウは Windows のインターフェースと完全に調和します。Data/Variable Editor で画面をスクロールしても目に負荷がかかりません。
| これにより使い易さはもちろん、外観もスタイリッシュになりました。 |

Data Editor で入力・編集する文字列データの前後にあるスペースを自動的に削除するかどうかを指定できるようになりました。Edit: Options ダイアログの Data タブでこのオプションを選択できます。
文字列の前後にあるスペースをそのままにしておくか、削除するかのいずれかを選択できます。手動で空白を挿入したり削除する必要はありません。
| 文字列の前後にスペースが含まれるとそれらは個別のグループとして処理されます。 |
コマンドのキーワードやファイル名、変数名を正確に覚えておく必要はありません。
| コマンドやスクリプトを非常に簡単に構築できます。 |
使用するコマンドファイルが大きい場合は、このオプションを無効にしておくことで処理を高速にすることができます。このオプションを無効にしておけば、コマンドやコマンドファイルに変更を加える際、アンドゥやリドゥを使用することができます。変数名とオプション値を識別しやすくなります。

| コマンドファイルを高速に開けます。様々な種類のコマンドキーワードを簡単に見分けられるので、それだけ読みやすくなります。 |
SYSTAT のダイアログボックスのタブが縦方向の配置になりました。
これまでより多くのタブにマウスをワンクリックするだけでアクセスすることができるようになります。
| ダイアログボックスの占める画面領域が縦方向に狭まることで、モニタの縦横比に近くなります。 |

復旧ファイルを特定の場所へ手動で保存したり、それを開いて添付する必要はありません。
| 強制終了のレポートをダイレクトに送信できるようになります。 |

以下のショートカットキーがデフォルトで追加されました:
ショートカットキーを使って上記の操作を簡単に実行することができます。
ステータスバーに以下の改良がなされました:

ページ幅の設定、キーボードの設定をワンクリックで変更できます。
SYSTAT のテーマに以下の機能が追加されました:
新しいテーマに関する情報を確認した後、ダウンロードしたいテーマだけを選択することができます。GUI のカスタマイズで思わぬ失敗を防ぐことができます。
| フレキシビリティと安全性が向上しました。 |

Data Editor の右クリックメニューまたは CLOSE コマンドを使用して、データファイルを閉じることができるようになりました。CLOSE filename を実行すると指定したファイルを閉じることができます。CLOSE / ALL を実行するとアクティブなデータファイルを除くすべてのファイルを閉じることができます。
現在のセッションで不要なデータファイルを閉じることができます。コマンドファイルを使用してデータファイルを閉じることもできます。
| セッション中に不要なデータファイルをメモリ内に開かないで済みます。アクティブなデータファイルを上書きすることもできます。 |
Data Editor で新規に追加する数値変数のデフォルト形式を設定できるようになりました。
数値変数の形式は、数値の出力形式とは別に設定できます。
| ユーザーによるデフォルトの変数形式を制御できます。 |
データファイルを View モードで保存することができるようになりました。保存したい「View モード」のタブを選択し、Standard ツールバーの Save ボタンをクリックするか、File > Save をクリックするだけです。
データファイルを保存する前にアクティブにする必要はありません。
データソースに「Business Objects Universe」を(ODBC や Excel など他のデータソースを選択するのと同様に)利用できるようになりました。Business Objects はデータウェアハウスの構築に必要な定義済みレポート、アドホックなレポート作成、ダッシュボード、抽出、変換、オペレーションのロードをサポートするビジネスインテリジェンス・プラットフォームの組織です。「Business Objects Universe」は、ビジネスエンドユーザーとデータベースモデルの複雑な基盤の間をとりもつ「セマンティックレイヤ」です。エンドユーザーはユニバースを実行することで、権限を与えられたすべてのデータベースにアクセスすることができます。この機能を使えば、Business Objects プラットフォームにログインして、クエリを実行するユニバースを選択したり、クエリを構築したり、得られたデータを SYSTAT 内で処理することができるようになります。
サードパーティ製品を使用しなくても、Business Objects 形式の大規模なデータセットを直接インポートし、解析することができます。
| 新しいデータインポート機能の追加です。 |
セルのいずれか一つをコピーして、列にペーストできるようになりました。
同一のデータを続けて入力する場合、それらをひとつひとつ手動で入力しなくて済みます。
SYSTAT の従来のバージョンでは、未修整のデータファイルを複数取り扱う場合、アウトプットの並び順はインプットデータファイル毎になるようグローバルオプションで定められていました。新しいバージョンでは、この2つのオプションが切り離され、デフォルトでは、複数の未修整データファイルを開いてもそのアウトプットは処理を行った順に表示されるようになりました。従来までの単一のアクティブデータファイルによる作業を続けたい場合は、SYSTAT のグローバルオプションで他のデータファイルを開く際にアクティブデータファイルを閉じる (close the active data file when another is opened) を選択できます。この設定とは別に、アウトプットを処理を行った順にするか、インプットデータ毎に分けて並べるよう設定こともできます (Organize output based on input data file)。


ユーザーはデータファイルを複数開き、それらを編集することができます。
別のデータファイルを開く前に既にあるデータファイルを保存する必要はありません。
一回のセッションで、複数のファイルのいずれか一つをアクティブにして、処理を続けることができます。
一回のセッションで複数のデータファイルをに開いても、アウトプットを処理を行った順に並べることができます。
| ひとつのデータファイルでしか作業できなかった制限がこれにより解除されました。 |
SYSTAT に ELSE オプションが追加されました。与えられた値集合以外の値を、指定された値に再コード化することのできるオプションです。ある変数を別な変数に再コード化する場合は、古い変数にある再コード化されない値がすべて継承されますが、再コード化されない値を継承したくない場合にはこの ELSE オプションを使用します。
ユーザーはある特定のレベルを再コード化し、その後、特定の値または文字列に残りのレベルが再コード化されるよう指定することができます。
| 特定の値を欠損値や固定値、文字列に再コード化する場合に役立ちます。 |
以下のセッティングを保存することができるようになりました:
保存されたセッティングは、セッション中にいつでも元に戻すことができます。
上記セッティングをそれぞれ手動で呼び出す必要がなくなりました。
| 上記のグローバルセッティングは必要があればいつでも切り替えることができます。 |
Output エディタで数字を表示させる場合、 SYSTAT で使用するロケール(地域別定義)を選択することができるようになりました。SYSTAT は Data Editor に入力された数値形式をこの設定にもとづいて判別します。デフォルトのロケールは、Windows のコントロールパネルにある地域と言語のオプションで指定されたものがシステムのデフォルトとなります。
選択したロケールの小数点と桁区切り記号を使用して数字を入力することができます。異なるロケール間でデータやアウトプットをやりとりする場合、ユーザーは受け手側のロケールに合わせてアウトプットを保存することができます。桁区切りをしないよう設定することも可能です。
| データの交換が容易になり、ロケールから独立させることができます。 |
NODE コマンドを使用して Output Organizer のノードと折り畳み型リンクの見出しを設定できるようになりました。
ノード見出しをカスタマイズしたり抑制することができます。
| アウトプットのカスタマイズ性が広がります。 |
ACTIVE コマンドでビューモードのファイルをアクティブにすることができるようになりました。ディスクからファイルを開くことはありません。
コマンドラインインターフェースを通じてデータファイルをアクティブにすることができます。
| SYSTAT のコマンド言語が一層強化されました。 |
パワフルな関数ライブラリを一層強化する以下の新しい組み込み関数が追加されました:
新たに加わった関数を使用して高度なコマンドスクリプトを記述することができます。
| 新たに加わったこれらのコマンドにより SYSTAT のコマンド言語が一層強化されました。 |
Data Editor、Graph Editor、Output Editor の表示を切り替える FOCUS コマンドが新たに加わりました。コマンドスクリプトで使用すれば表示させたいページを Viewspace に表示させることができます。
コマンドラインのインターフェースを使用して Viewspace にあるタブ表示を切り替えることができるようになりました。コマンドスクリプトで連続したコマンドを実行する際、いずれかのビュアーが必要な場合にこのコマンドを利用できます。
| SYSTAT のコマンド言語はこのコマンドの追加により一層強化されました。 |
SYSTAT のコマンドスクリプトでマクロを定義し、呼び出すことができるようになりました。マクロは DEFMACRO と ENDMACRO コマンドの間に挟まれた一連の命令文です。複数のコマンドを実行する様々な場面でマクロを利用することができます。
スクリプトの反復ブロックを回避できます。
| コマンドスクリプトがコンパクトで分かりやすいものになります。 |
PAGE NONE コマンドを使用することでページ幅を無制限に設定できるようになりました。
この設定によりテーブルの折り返しを回避することができます。
| プレゼンテーション用のアウトプットを用意する際にこの機能が役立ちます。 |
SYSTAT は、統計ソフトにグラフ機能を融合させたパイオニア的ソフトウェアで、Leland Wilkinson 博士によって初版がリリースされて以来 20 年間、大勢の研究者、科学者にその使いやすさが支持されています。SYSTAT 12 はこの伝統を引き継ぎ、さらなるグラフ機能の強化と、操作性、カスタマイズ性の向上を実現しました。
SYSTAT 12 では、カスタマイズが容易で、様々な革新的機能を盛り込んだ新しいユーザーインターフェースを採用しました。また統計機能も複合モデル解析、ロバスト回帰、部分最小二乗法回帰 (PLSR)、応答曲線最適化、確率分布などに新機能を追加しました。最先端の統計解析機能を利用することができます。
SYSTAT 12 は高機能ですが、統計解析の専門家だけではなく、入門者でも容易に扱えるパッケージです。解析結果は、出版品質で出力することができます。また、マニュアルは新たに 900 ページが追加され、統計解析の学習にも適しています。
複合モデル解析では、分散成分モデル、階層的混合モデルなどの線形混合モデルの機能が強化され、標準偏差、信頼区間、仮説検定とともに固定および可変パラメータ、分散成分の推定を行うことができます。繰り返し測定、成長曲線、経度データなどの独立した不均一のデータを取り扱うことができます。
ロバスト回帰では、2つの手法が追加されました。n データポイントから h ポイントを取り出し、それらの剰余の2乗和を最小にする最小2乗トリム(LTS)法、および剰余のスケール推定子に基づいて推定するスケール法です。これにより、サンプルの重み付けおよび重み付き最小2乗推定量など、ロバストな解析が可能になりました。
部分最小2乗法回帰は、データの応答および予測変数から潜在的な要因を導き出し、予測変数に関する応答因子の回帰方程式を作り出します。SYSTAT は、もっともよく使われている2つの手法、すなわち非線形反復部分最小2乗法 (NIPALS)、簡易最小2乗法 (SIMPLS) が搭載されています。回帰係数の標準誤差は、Jackknife 法で計算されます。回帰モデルの検証には、交差検証法を使用します。

応答曲面最適化 (RSM) では、最適な因子を計算し、その因子応答データを2次元応答曲面に当てはめます。応答の最適な組み合わせを得るために、望ましさ解析を使用します。SYSTAT では望ましさプロットのほか、最適化の方向を見つけ出すためにピーク部解析も用意しています。

クラスター解析では、フレキシブルベータ、重み付きリンク、ユニフォームとカーネルというリンク方法を搭載しました。また階層の妥当性インデックスを新たに5つ、および、k-median 法、ツリーの高さとノードに基づいたツリー剪定が追加されています。



SYSTAT は、非常に豊富なグラフ機能を有しており、解析データに最適なグラフをいつでも作成することができます。SYSTAT では、ウィンドウを切り替えずに様々なグラフを作成することができます。いくつものグラフの比較や重ね合わせ、座標の変換や投影図の追加、色やシンボルの変更など、表現力に富んだプレゼンテーションが可能です。グラフの位置、軸ラベル、スケール、色やシンボルの設定変更など、簡単に行えます。また 3次元グラフでは Dynamic Explorer を使ってグラフを回転させ、最適な視野を得ることができます。その他、元データの要約が一緒に表示されます。



SYSTAT は、データの前処理のために、たくさんのデータ操作機能を有しています。簡単なメニュー操作で、データの変換、ソート、トリム、整形、選択、ランク付け、ラベル、グループ化、修正、重み付けが行えます。解析の概要、変数のラベルと情報、データのラベル、条件などの情報も、元データに付け加えられます。Data Editor 使用中は、最大32ステップのアンドゥとやり直しが可能です。(23, 15) に拡張されたデータフィールドによって、データの精度をアップさせることができます。変数名は最大 256 文字が使用できます。変数のプロパティダイアログには、変数の基本情報とヒストグラムが表示されます。




SYSTAT 12 では、好きなようにメニューとツールバーをカスタマイズすることができます。操作が平易なメニュー対話方式にするか、直感的なコマンドライン入力を使うか、あるいはそれらの組み合わせにするか、選ぶことができます。Output Organizer によって、解析結果に素早くアクセスすることができます。またスタートページから、これまでに使用したデータセット、コマンドスクリプト、出力、および PDF マニュアルに簡単にアクセスすることも可能です。誤入力を防ぐファイル名、変数名、コマンドの自動記入機能が搭載されているほか、入出力形式も豊富です。



| 「SYSTAT 12 すばらしいところは、データの理解、変換、そして解析結果のインテグレーションが簡単にできるということを統計解析ソフトにもたらしたことです」と、Custom Decision Support 社の Eugene B. Lieb 社長がコメントしています。「しばしばデータ解析そのものよりも、解析結果をわかりやすく表現するために、多大な労力と時間を費やします。SYSTAT 12 の豊富なツール、使いやすさ、優れたグラフ機能、およびユーザーフレンドリーなインターフェースを体験したら、二度と手放せなくなります。」 Custom Decision Support 社の Eugene B. Lieb 社長 |
| 「SYSTAT は統計解析の専門的ニーズに応えるだけでなく、ドロップダウンのメニューを使って初心者でも簡単に使いこなせるソフトです。SYSTAT は GUI を搭載した最初の統計ソフトであり、現在でもユーザーインターフェースの使いやすさでは、他のソフトをリードしています。メインで使用している統計ソフトがあっても、SYSTAT をぜひ解析用ツールの一つに加えることを奨めます。グラフのすばらしさ、カスタマイズの容易さに舌を巻くことでしょう。様々な統計ソフトウェアがありますが、SYSTAT は間違いなくお奨めの一本です。」 Robert T. Brennan 博士、Harvard Medical School 「ユーザーインターフェースのカスタマイズ性では、他のソフトに比べ群を抜いて優れています。搭載されている機能、容易さで言えば最高レベルです。それだけでなく、SYSTAT 12 ではあらゆる機能が注意深く改良されています。私は 30 年間、様々な統計ソフトを使って大規模な公的データの解析をやってきましたが、統計ソフトを一つ選ぶなら SYSTAT 12 をお奨めします。私は今、毎日 SYSTAT 12 を使用しており、他のソフトを使用する気がなくなりました。」 Carl Desportes Bowman 教授、 Institute for Advanced Studies in Culture, University of Virginia |
SYSTAT 11 では、ユーザーインターフェースが全面的に改良されました。メニュー、スペース、ツールバーなどのカスタマイズ性が一層向上しました。


SYSTAT 11 では、強力な乱数生成アルゴリズム MT (Mersenne-Twister) 法を利用した乱数を発生させることができます。目的に応じた様々なプロパティをつけることで、ブートストラップやモンテカルロ検定を簡単に実行できます。
SYSTAT の品質分析機能には、品質管理および改善に役立つ新しい統計手法と実績のある統計ツールが用意されています。 この品質分析には、基本的な統計ツールから生産過程に適用されるオンライン品質管理までの総合的な機能が含まれています。 SYSTAT で、さまざまな管理図、ヒストグラム、パレート図、箱ヒゲ図、ゲージ R & R 研究、工程能力分析、シグマ測定、タグチの損失関数、およびベータ補整法を使用したタグチのオンライン管理を使用することができます。 また、SYSTAT には、8 種類の統計分布の平均工程曲線および検査特性曲線も用意されています。
SYSTAT の 13 の分布は、離散型および連続型、単一変量および多変量分布を含む 33 に拡張されました。これら 33 種の分布を元に、任意のサイズのランダムサンプルを任意の数で出力できます。

ベイズ回帰モデルは、多重線形回帰モデルにおけるフィッティングの新しいパラダイムです。ベイジアンの手法では、多重線形回帰モデルの回帰パラメータの推定値は、事前情報をパラメータの事前分布の形式に組み込むことで求められます。



