SingleCrystal チュートリアル3:CrystalMaker との連携
SingleCrystal は、単結晶から得られる x 線、中性子、TEM (透過型電子顕微鏡) の回折パターンのシミュレーションや計測をおこなうためのプログラムです。逆格子表示はもちろん、プリセッション法、ラウエのフロント、バック&シリンダーパターン、TEM を含む幅広い実験形態が特徴です。
SingleCrystal には、シミュレーションによる高解像度の回折パターンが表示されます。また、観測されたパターンの画像上にこれらを重ね合わせることで特徴づけをおこなうことも可能です。回折パターンの指数付けを自動的に容易におこなうことのできる独自のグリッドツールも用意されています。
SingleCrystal 5 は CrystalMaker で作成されたファイルを読み込むことができますが、“Live Rotation” モードを活用すれば CrystalMaker に表示された構造データに基づいて動的に回折パターンを生成することができます。
デモ1:
- 観測された回折パターン (Picture) と結晶構造データに基づくシミュレーションによる回折パターン (Simulation) を用意します。
- 構造データを選択し、装置パラメータの電圧 (100eV) とカメラ長 (44.4cm) を設定します。
- Pattern → Visualize Crystal Structure を選択して、構造データを CrystalMaker で可視化します。
- CrystalMaker に構造が表示されたら、Simulate → Single Crystal Diffraction → Enable Live Rotation を選択して、SingleCrystal と回折パターンを連動させます。
- CrystalMaker で構造を回転させると、それに応じて SingleCrystal の回折パターンも更新されます。
- 逆に、SingleCrystal で回折パターンを回転すると、それに応じて CrystalMaker の構造も回転します。
- 観測された回折パターンを選択し、Pattern Colouring でグラデーションによる色付けをします。
- 構造データを回折パターンの上に移動し、2つの回折パターンを選択状態にして重ね合わせます。この時点では2つのパターンは一致していません。
- 構造データを選択し、Grid オーバーレイを選択すると、観測された回折パターンの斑点の位置にグリッドが自動的に重なり合います。
- Auto Indexing で Index ドロップダウンメニューを選択し、First Structure “K-Ba Feldspar” を選択します。観測された回折パターンの斑点と、シミュレーションによる回折パターンの斑点が重なり合い、最適な方位として 111 が計算されます。それと同時に、CrystlaMaker の結晶構造の方位も 111 に更新されます。
- Best Fits には、その他の方位の候補が当てはまりの良さの順番でリストされています。
デモ2:
- CrystalMaker に SiC 構造を読み込み、SingleCrystal で TEM Diffraction パターンをシミュレーションします。その後、回折パターンを Laue Pattern (背面反射) に切り替えて CrystalMaker と連動します。
- CrystalMaker に SiC 構造を読み込みます。Info インスペクターでこの構造の概要を確認します。
- Simulate → Single Crystal Diffraction → New Pattern を選択すると、この構造の回折パターンが SingleCrystal に表示されます。
- Simulate → Single Crystal Diffraction → Enable Live Rotation を選択して、SingleCrystal と回折パターンを連動させます。
- CrystalMaker で構造を回転させると、それに応じて SingleCrystal の回折パターンも更新されます。
- 逆に、SingleCrystal で回折パターンを回転すると、それに応じて CrystalMaker の構造も回転します。
- 回転の度合いは、Rotation ポップオーバーを使って特定の画面軸を中心とする回転を矢印で表示される方向に正確に適用することができます。たとえば、10度ごとに回転させてみます。Rotation ポップオーバーは、SingleCrystal でも CrystalMaker でも共通に利用することができます。
- SingleCrystal で、回折パターンのシミュレーションを TEM Diffraction から Laue Plate (Back Scattering) に切り替えます。
- Laue Pattern (背面反射) のカラーに Intensity に応じたグラデーションを指定し、背景のカラーを濃い青に変更します。
- Laue Pattern (背面反射) についても、同様に Rotation ポップオーバーで指定した角度単位で回転できます。
デモ3:
- ブリルアンゾーンの 111 面が結晶構造のどこに相当するかを見ながら操作します。
- SingleCrystal では、結晶構造のブリルアンゾーンをシミュレーションできます。これにより、逆空間におけるブリルアンゾーンと隣接領域との関係を理解することができます。頂点、辺および面心の位置を特定できます。
- Pattern → Visualize Crystal Structure を選択して、構造データを CrystalMaker で可視化します。Simulate → Single Crystal Diffraction → Enable Live Rotation を選択して、SingleCrystal と回折パターンを連動させます。
- 例えば、結晶構造に特定の面 (111) を表示させると、ブリルアンゾーンとの位置関係がよく分かります。
デモ4:
- SingleCrystal では、結晶構造データの Kikuchi Line を表示させることができます。
- 結晶構造データを CrystalMaker で表示させ、回転に応じてどのように菊池ラインが変化するかを観察できます。
デモ5:
- 重み付けされた逆格子を 3D で可視化ながら、結晶構造の関係を探索できます。
- SingleCrystal では、重み付けされた逆格子を 3D で可視化して (3D Weighted Reciprocal Lattice)、逆格子の各点のサイズを調整したり、強度によって色分けすることができます。
- この場合も、結晶構造に特定の面 (111) を表示させると、位置関係がよく分かります。