Design-Expert バージョンアップデート情報
v 25 で追加された機能
新しいカラーマップとカスタマイズ用インターフェイス
Stat-Ease 360 / Design-Expert の見栄えの良いグラフィック出力は、分析結果の可視化や調査報告のプレゼンとして容易に利用できることから、自信をもってお勧めできる機能の一つです。この機能を一歩おしすすめて、2色覚 (deuteranopia) と1色覚 (protanopia) を含む色覚に配慮した視覚的に均等な (perceptually uniform) カラーマップのセットを新たに追加しました。また、このカラーマップ(およびその他のカスタマイズ オプション)を容易に選択したり変更できるようにするためのインターフェイスを用意しました。
最適化のアップグレード
最適化ノードに幾つかの機能が追加されました。“Solutions” タブに表示される Ramps ビューの様々な解の確認すべきポイントにフラグを表示できます。最適化ノードの仕組みについて現行バージョンのソフトウェアで何ができるのかについては、多重応答最適化に関する包括的なウェビナー をご覧ください。
v 23 で追加された機能
Excel Import/Export
Design-Expert でも設計データを Excel ファイルに直接エクスポートまたはインポートできるようになりました。
表の行列入れ替え
本ソフトウェアのほとんどの表が、左上のヘッダーセルを右クリックすることで行列を入れ替え (転置) できるようになりました。
分析サマリー
分析サマリー表に Lack of Fit と Curvature の p 値が追加され、すばやく比較できるようになりました。
v 22 で追加された機能
分析サマリー
新しい分析サマリーは、以前の係数表を拡張し、より多くのモデルフィット統計値を表示します。すべての応答について、p 値、R 二乗、モデル方程式などを簡単に表示できます。
カスタムグラフ
Graph Columns ノードが、Custom Graphs に置き換えられました。予測値や残差などの解析データをプロットできるようになり、サイズや記号でポイントを区別できるようになりました。
ホスト型ライセンス
新しいライセンスオプションとして、statease.com でネットワークライセンスをホストすることが可能になりました。これにより、オンプレミスのライセンスサーバーを必要とせず、複数のデバイスでソフトウェアを実行できるため、DIY によるソフトウェアの展開と管理にかかるコストを削減できます。
v 13 で追加された機能
Poisson Regression [ポアソン回帰]
カウントデータ (例:0, 1, 2, 3, 4, …) を含む応答には、Configure タブの Poisson Regression オプションを使用します。 これにより、平方根変換を使用するのとは対照的に、モデル係数をより正確に適合させ、直接的に解釈することができます。
複数分析
単一の応答に対して複数の分析を作成できるようになりました。 他の分析の上書きや応答列の複製をすることなく、さまざまなモデルや変換を試すことができます。
Modify Design Space ウィザード
既存のデザインスペースを移動、拡大、縮小する手順をステップバイステップで提供します。 次に、実行が追加され、新しいスペースまたは変更されたスペースの最適な分析が提供されます。
デザイン機能
既存の制約を変更 Constraints [制約] ノードで、デザインの作成後に既存の制約を変更できるようになりました。 以前は、これらの制約を変更には設計を再構築する必要がありました。
Import Data Set オプション データのインポートがはるかに簡単になりました。 データを貼り付けて、各列のプロパティを指定するだけです。 因子コーディングはデータから代入されます。
係数値の四捨五入 列ヘッダーを右クリックして、係数値を四捨五入できるようになりました。 非混合係数の場合、10 進数または有効桁数で四捨五入できます。 等式制約により、混合コンポーネントは有効桁数でのみ四捨五入できます。
グラフ機能
複数のグラフをコントロール 因子ツールの新しいタブで、複数のグラフを同時にコントロールできます。 因子のゲージをスライドすると、その因子が軸上にないすべての表示グラフが更新されます。
Box and Whiskers(箱ひげ)プロット Graph Columns ノードで使用できます。 これは、カテゴリレベル、ブロック、その他データ列の変動性を把握するのに役立ちます。
v 12 で追加された機能
2 値応答のロジスティック回帰
例えば、合否を 0, 1 で表す場合のように、結果が 2 項目だけであるとき、標準的なモデルフィッティングでは対応しきれません。下記の地対空ミサイル (SAM) テストに関するプロットに示すようにロジスティック回帰分析は成功、失敗の確率を予測する際により効果的な方法です。
Kowalski-Cornell-Vining (KCV) モデル
従来のクロスドモデル (mixture x process) を用いる際、過程の要因 (焼き加減など) を伴う、成分を混ぜ合わせるような実験 (ケーキのレシピの作成など) には非常に多くの組み合わせが必要です。KCV モデルは、余分な高次の項を除去することにより、実行回数を大幅に減らし、時間・材料・費用を節約することができます
3D 散布図
Design-Expert のパワフルなモデリングツールで詳細を掘り下げる前に、3D 散布図の回転機能やその他の拡張機能を使って、これまでになく簡単に生データを視覚化できます。
ヒストグラムプロット
Graph Columns に新しいヒストグラムオプションが加わりました。ビン数を変更し、Y 軸で頻度、密度、割合を選択できます。
グラフノートブック
Model Graph タブの表示が単一グラフからノートブック形式になりました。 1 つの画面に複数のグラフをレイアウトして、応答モデルを一目で確認できます。
対比オプションの追加
カテゴリ因子 (categoric factor) に新しい対比オプション (Contrast Option) が追加されました。 Treatment 対比では、さまざまなカテゴリレベルの効果の比較を参照レベルで直接行えるようになりました。
その他 ロジスティック回帰
0 と 1 だけの応答に限らず、2 つの値で構成される応答に対して機能
カイ二乗検定で、モデルの項の有意性を提示
McFadden, Adj. McFadden, Tjur pseudo-R-squared 検定が追加
成功または失敗の可能性に基づいて、最適化が基準を提供
「成功」と見なすレベルを設定可能
確認ツールのサポート
インターフェース
シミュレーションエディタでフォントサイズの設定が可能
新しいグラフメニューにアイコンが追加
単一因子設計用の最適化グラフで因子ツールを提供
3D サーフェスグラフのタイトルを編集可能
モデルグラフがノートブックインターフェースにアップグレード
すべてのグラフに、独立して移動できるドッキング可能な凡例を追加
凡例を、右クリックメニューからグラフの右または下にドッキングすることも可能
凡例の要素は、右クリックメニューから個別に切り替え可能
凡例のフォントサイズは、その上にマウスを置き、コントロールを押しながら、マウスのスクロールホイールを使用して調整可能
データの任意の列のヒストグラムを、Graph Colum ノードで生成可能
Graph Column 散布図に 3 番目の軸を設定して、3 次元散布図に変更可能
Cubeプロットを、観測値と予測値の間で切り替え可能
Interaction プロットまたは One Factor プロットで点をクリックしたときの一対比較を、別のツールボックスで利用可能
カテゴリーコーディング
カテゴリ変数で Helmert 対比が使用可能となり、各レベルを残りのレベルの平均と比較することが可能
Treatment 対比も使用可能。各レベルをユーザー選択の対照または参照レベルと比較
序数の対比は数値でなくても可能。数値でない場合は、“Low”, “Medium”, “High” 等、それらは等間隔であると仮定されます
ANOVA が対比タイプの選択を表示
v 11 で追加された機能
複数のウィンドウの配置を簡単に設定
ボタンをタッチするだけで思い通りの配置に表示できます。例えば、DX 11 の分散分析レポートに生成された各テーブルを以下のような3分割のレイアウトに表示することができます。
診断グラフ (Diagnostics graphs) の複数グラフ表示
ペイン設定ツールの4ウィンドウオプションを使えば、上下、左右方向の比較に活用できます。
ツールボックスのドッキング、リサイズ
3D 応答局面の因子設定を制御するツールなど、各種コントロールをいちばん使いやすい場所に移動させることができます。
その他の新しい機能 グラフィック
高解像度モニターに適した DPI スケーリングの改善
グラフのラインがアンチエイリアス (スムーズ) 表示に対応し太めになりました。
サーフェスグラフからすべての等高線を除外する機能の追加
インターフェース
アイコンの刷新
ツールチップ (マウスを合わせたときに出るヘルプ) の増加
Unicode のサポートを含む各国言語の対応が向上
View の位置をオリジナルのレイアウトに戻す Handy Reset Toolbox オプションを追加
レポートが複数タブに分割され、そのサイズや配置を変更可能
Ctrl キーとマウスホイールのスクロールで、レポートのズームイン・ズームアウト、フォントサイズの拡大・縮小が可能
新しい Design Properties ツールを追加。行列の属性をインタラクティブに編集できるので簡単にレイアウトを設計できます。
計画の設計
既存の計画の離散水準の編集が可能
分割法 (Split-plot designs) の基準に I または A-最適計画を組み込み
ブートストラップの最適パラメータの改善によるパフォーマンス向上
分割法 (Split-plot ) の各種要因計画 (factorials design) のサイズを、グループ数とグループサイズによって容易に指定
モデリング機能
中心点ありの要因計画に “Remove/Add Curvature” (曲率の追加・削除) ボタンを追加
中心点ありの要因計画のための ANOVA の合理化により、直観的でフレキシブルな利用が可能
分析機能
レポートの多くのテーブルをソート可能
モデルの最大次数を制限することで大規模な計画の計算を高速化
確認実験
エントリの試行 (および評価) をそれ自身のテーブルから実行
複数ポイントにおけるモデルの確認実験をタブを使って簡単に実行
シミュレーション
Response Generator (応答生成元) の拡張。多くの関数と定数を追加
v 10 で追加された機能
グラフ機能の大幅な改良により、実験データの全体像を素早く把握
グラフの複数表示 (因子のプロファイル分析) 入力変数の効果をそれぞれ横に並べてその相対的影響力を確認することができます
Numerical Optimization (数値最適化) の選択肢に All Responses (全応答) を追加 全体の望ましさと個々の最適結果を横に並べて比較することができます。パフォーマンスのピークから全体像を把握できます
操作性が向上したユーザーインターフェース
Design Wizard における初心者のためのガイダンス表示 どこから実験に手を付けたらいいのか分からない場合は、この簡単な質問に答えるだけで答えを見出すことができます。
Design Layout における Undo/Redo オプションの拡張とビューアーツールボックスの追加 間違った数字をうっかり入力してしまっても、大丈夫です。Undo ボタンをクリックすることで元に戻すことができます。
演算性能の大幅な向上
64-bit バージョンをご利用いただけます お使いの CPU に組み込まれているテクノロジーをフル活用して、統計的演算処理やグラフィック・レンダリング等のパフォーマンスを高速化できます。
数学エンジンが刷新され、演算処理が非常に高速になりました。計算待ちで作業が止まることはりません。
最適化のビルドに並列処理が実行されます。従来より3~17倍高速になりました。
試行数の上限値 32K が撤廃されました これにより、コンピューターシミュレーションやロボット装置を用いた非常に大規模な実験でも制限なく実施できます。
各種計画法の追加による用途の多様化
Response Surface (応答曲面) および Combined (混合プロセス) 計画における分割法に Optimal 計画を追加 現実問題として無作為化が容易ではない因子の含まれる実験を非常に簡単に行うことができます。例えば、まずケーキの混合を窯ごと (変更困難:Hard) に行い、その後、焼き温度 (変更困難:Hard) と、焼き時間 (変更容易:Easy) を変えるような場合。
Definitive Screening Designs (DSDs) のブロック化 DSDs は、高速な最適化を提供します (v10 では Response Surface タブに配置されています)。新たに導入されたこの計画は、複数ブロックに分割するオプションを使ってもうまく機能します。
制約付きランダム化中心複合計画 (CCD) 実証済みのこの応答曲面法 (RSM) 計画を分割法 (split plot) に変換し、変更が困難な (hard-to-change) 因子を取り扱えるようにします。
Combined (複合) 計画の選択肢に Historical data を追加 Design-Expert にある全てのツール (評価、モデルの当てはめ、統計、診断、グラフ作成、数値最適化など) を駆使して、偶発的なデータ集合の中に、プロセス因子と混合成分の両方が含まれている場合であっても、スイートスポットがあるか否かを確認できます。
2項型応答のビルド時における検出力とサンプルサイズの計算機能 重要な発見を見落とすことのないような確実性を高くするのに充分な試行数で実験を計画できます。
モデリングツールのパワーアップ
Definitive Screening Designs (DSD) が Response Surface タブに移動し、2次モデリングの超飽和的行列として分析できるようになりました DSDs は、スクリーニングから最適化に至るショートカットの見込みを提供しますので、これらの配置に適した場所となります。回帰モデリングに Design-Expert のパワフルなツールを適用する下地になります。
アルゴリズム選択に AICc, BIC, および、Adjusted R-squared 条件を追加 統計学者によって開発された改善基準を活用して、より良い予測モデルを作成します。
Automatic Model Selection ツールによる Criterion と Selection の自動選択 実施する実験タイプに応じた最適なアプローチを Design-Expert に選択させることができます。
Design-Expert v10 で追加されたその他機能 グラフ機能
インタラクティブになった LSD (最小有意差) バー
グラフ上のフラッグに関するサイズと配置に関するフレキシビリティの向上
Predicted vs Actual グラフにおける無効値の表示
プロット上の因子名の非表示機能
グラフにコメントを追加した後にポイントを追加する機能
インターフェース
レポートとスプレッドシートのスクロールのスムーズ化
方程式のコピー&ペーストの向上
Excel, Word, PowerPoint へのエクスポートの向上
小数点が異なる文字 (地域) のサポート
Graph Columns ダイアログにおける当てはめ直線のための LOESS ツール
Graph Columns ダイアログの改良。相関グリッドツールを直感的配置。
Constraint Tool (制約条件ツール) の改良。方程式の簡素化とクリアボタン
デザインレイアウトの表示に戻ったときの位置情報の記憶と再現
選択した試行 (run) の前後における試行の挿入
ダブルクリックによるレポートのリサイズ
スタート時におけるスプラッシュスクリーン (About ボックスと置き換え)
transformation 画面におけるサンプル画像へのウォーターマークの追加。
スレッディングを含むプログレスバーの取り扱いの向上
各種計画法
split-plot 計画における Evaluation Report の拡張と再設計
split-plot 計画における Run 列の “Reorder as currently displayed” オプション
Design Layout のための View メニューからの列のソート
split-plot 計画における検出力の応答入力画面の分散比 (Variance ratio) の表示
モデリング機能
基準比較で低次の項を優先する Select by Degree オプションの追加
Automatic Model Selection と ANOVA における Model Selection Log の追加
split-plot 計画のための尤度比の p 値
REML/ML 分析における Forward (前向き) の選択
Effects List におけるエイリアスのレポートと選択 (Alias List は不要)
DSDs (またはその他の二乗項をモデルにする SDs) における曲率項 (Curvature term) の削除
分析機能
split-plot 計画におけるグループの無効化オプション
split-plot ANOVA における方程式の選択
Maximum Likelihood (ML) または REML を使用した Split-plot 計画の分析
split-plot 計画における予測のための許容範囲 (Tolerance Intervals)
split-plot ANOVA における VIFs
調整済み REML/ML による停止規則と最大反復数
REML/ML 計算における負の分散の除外
混合モデルにおいて閾値を下回る分散成分のゼロ化
split-plot 計画における R2 計算の向上
LSD 値の計算時にブロック分散を含めない
間隔における片側および両側検定の選択オプション
Mixed Model (混合モデル) 計算で使用する V-matrix を表示するための新しいツールボックス
診断機能
混合モデル (分割法など) のための Box-Cox プロット
混合モデルのための外部スチューデント化残差と影響グラフ (Cook の距離、DFFITS、共分散トレースおよび共分散比)
診断グラフにおける限界線のラベル付け
診断レポートにおいて、削除統計量が表示されていない理由を示す注釈
Residual vs Factor 診断グラフにおける Color by Group オプション
DFFITs および DFBETAs のための管理限界のデフォルト値とグラフ上への非表示オプション
診断レポートにおける注釈の改善
v 9 で追加された機能
Design-Expert の前バージョンをお使いの方は、バージョン9で多数の改良がなされていることを実感できるはずです。主な新機能を以下に紹介します
分割法 (split plots) による変更が困難な因子の取り扱い
2水準、通常および最適化 (optimal) 要因の分割計画 無作為化するのが現実的に容易ではない因子が含まれる実験を、これによって非常に簡単に行うことができます。
釣合い型と直交型の試験マトリックスを用いた分割実験で得られた効果を半正規プロットで選択 全区画 (変更困難な因子用に作成) と副区画 (無作為順に実行できる因子) の両方の重要な効果が一目で分かります!
検出力計算による分割法と完全無作為化法との比較 変更困難な因子 (Hard-to-change factors) の使用により特定の効果を検出する能力がどの程度下がるかを確認することができます。
その他の新しい計画機能
決定的スクリーニング (Definitive screening) 計画 多数の数値型プロセス因子から重要なものだけを選び出したい場合、この一部実施3水準 DOE を選べば、すべての2因子交互作用と2次項を除いた主効果を決定することができます (相関マトリックスのスクリーンショット参照)。
Factorial タブから選択する平均モデルのみを求めるための simple-sample 計画 データの特性化、診断、グラフィック機能といった Design-Expert ソフトウェアのパワフルな機能を活用します。定常状態で行われた実験プロセスで得られた生アウトプットのサンプルに使用します。
格段に向上したモデル予測の確認または検証機能
確認データ用エントリーフィールドと平均結果の計算 追跡実験が sample-size-adjusted (標本サイズ調整済み) の予測区間内に収まるか否かを非常に簡単に確認することができます。
検証実験 (verification run) をブロック内に対照 (control) として埋め込んだり、すでに完了した計画に追加することができます このような内部チェックにより、作成したモデルの正確さの向上に役立てることができます。
検証ポイントのモデルグラフへの表示と生データの残差診断 作成したモデルによって予測される内容にこれらがどれだけ合致するかを確認することができます。
より分かりやすくなった新しいグラフィック表示
Graph Columns における調整可能な LOESS* fit line 機能 非線形なポイントセットにあてはめ具合を確認しながら曲線を描画。*(局所的に重みを付ける散布図のスムージング)
Graph Columns におけるカラーコード付き相関グリッド 互いに独立してコントロールされてない、すなわち、直交している全ての因子対を一目で識別できます。ある応答が別の応答とどのように相関しているかを確認するのにも役立ちます。
フレキシビリティが向上したデータ表示とエクスポート
Microsoft Word や PowerPoint に直接データをエクスポートできるジャーナル機能 実験結果のレポートを公開可能な書式付きレポートとしてすばやく生成できます。
分散分析 (ANOVA) レポートの Final Equation の Microsoft Excel へのコピー・ペースト機能の向上 面倒な係数の複製を保存できるだけでなく、’plug and chug’ (数値を当てはめるだけで計算される) 計算機能もセットアップされます。すなわち、スプレッドシートのセルにインプットとして評価したい値を入力すると、そのモデルで予測される応答を確認することができます。
点予測 (point predictions) をエクスポートする新しい XML (Extensible Markup Language) スクリプトコマンド 重要なアウトプットを Design-Expert から他のプログラムへ自動的に転送したい場合に役立ちます。
パワフルになったモデリングツール
選択肢 All-hierarchical model (AHM) の追加 実験を計画したいモデルにあわせて利用可能な全てのモデルを並べ替えます。ただし、構造がおかしくならないよう各項の階層は保持されます。
混合モデルの自動選択に含まれる特殊4次 Scheffé 多項式 非線形のブレンドでこの次数を上げると (4次)、応答曲面の形状の改善に役立ち、予測用途が向上する場合があります。
カスタム実験の計画における選択肢の追加
応答曲面計画における単一因子制約の入力 物理的または操作的にある特定の点 (時刻ゼロなど) を越えることができない「硬い」限界をインプットに作成することができます。
数値最適化機能の追加
目標値に Cpk (Six Sigma および Design for Six Sigma プログラムで広く利用されている工程能力指数) を含めることができます 品質の目標値を明示的に合致させることができます。
計画評価の改良
FDS (設計空間率: Fraction of design space) グラフへの片側 (One-sided) オプションの追加 QBD 設計空間 (Quality by Design: FDA が推進するプロトコル) を作成するために実行する検証実験の計画を適正なサイズにすることができます。
各種操作性の改善と向上
診断レポートをリスト化された任意の統計量で並び替えることができるようになりました。 試行番号 (デフォルト) の順番より、はるかに役に立つ順番に並び替えることができます。
専門家にしか分からない細かな調整
応答がオリジナルの尺度で表示されるときの変換バイアスの平均補正 我々の統計学者がほとんど誰にも分からないような微妙なバイアスを無くす方法を解明したということです。
誤差の伝播 (POE) を二次導関数に利用できます POE の精度が高まります。良い改善です!
グラフ表示の際、カテゴリ型因子の平均を取ることができます。 ロバストな操作設定を求めるための全体像を見るのに便利です。
信頼帯の表示における POE 追加の有無 このような POE 機能を持たない他のプログラムとアウトプットを簡単に合わせることができます。
ブロック化されている実験を評価するためのブロック化されていない結果の追加 マトリックス測定に基づいて計画の比較を支援します。
ネットワーク管理者にとっての朗報
エンタープライズユーザーにとって大いに役立つフレキシブルで使いやすい新しいライセンスマネージャー:例えば、ネットワークの「シート」数は、個々のラップトップ単位でチェックされ、1台のコンピュータでこのプログラムを複数開いても1シートしか利用されていないものとみなされます。
v 8 で追加された機能
過去に Design-Expert の以前のバージョンを使ったことがある方は、バージョン8 で多くの機能向上が図られていることに驚かれるでしょう。バージョン 7.1 からの変更点は次のようになります。
新しいグラフィックスとインターフェイスの向上
半正規 (Half-Normal) プロットによる重要な効果の選択がすべての要因計画に対応 重要な効果を選択するための簡単で安定した方法です。以前は2水準計画でしか使えませんでした。例えば、次の画面は5種類の接着剤で5つの木材を接着した、2種類の圧力で4つの留め具を持つ圧着機を使った実験の結果です。重要な効果が一目でわかるようになります。
2D 等高線図のカラーグラデーションが滑らかになりました 上司、顧客、同僚により印象的なプレゼンテーションを見せることができます。
等高線の値の丸め 報告書の作成で無駄な作業を減らすため、デフォルト設定で体裁を良くしました。
3D 曲面にフラッグを配置可能 以前のバージョンでは2次元の等高線プロット上にしかフラッグを配置することができませんでした。図では、混合計画 (応答局面法 [RSM] の特殊な適用) による洗剤の混濁度の数値最適化によって配置されたフラッグを見ることができます。
3D 曲面のスムーズと配色を自由に設定できる新しいメッシュオプション プロセスの違いによって応答がどのように変化するかを高度なグラフィックスを使って表現できます (メッシュは非表示にすることも可能です。)。
マウスで回転できる 3D グラフ カーソルが手のマークになったら、掴んで回してください。グラフをダブルクリックすると元の角度に戻ります。
Factors Tool の平均化プッシュボタン 主効果のプロットが遥かに簡単になり、交互作用を理解しやすくなりました。従来までは、因子の平均をとるオプションはドロップリストに隠れていました。右下のスクリーンショットは、“Avg” ボタンを押しただけで5つの材木 (wood)、5つの接着剤 (adhesive)、2つのアプリケーター (applicator)、2つの圧力 (pressure) の平均を得たものです。
立方体 (Cube) プロットのインタラクティブ性の向上 計画点をクリックするだけで因子水準と応答予測が以下のようにグラフの凡例に表示されます。
応答曲面計画で離散 (固定) 数値水準を直接設定できます 因子設定を合理的水準に制限しながら、連続モデルを構築できます。以下の設定画面は、3つのバッテリータイプが必ず3つの温度で試験される例を示しています。従来より設定が簡単になりました。
数値計算による最適化に従う離散因子水準 スプレーを通過する穴の数のように連続的でない因子から最も望ましい設定を見つけ出します。
入力変数を縦方向 (上図参照) に入力可能 多数の水準を入力する場合、横方向のレイアウトより便利になるかもしれません。
プロット上の参照線の表示 横方向、縦方向、自由形式の参照線によりプロットの読み取りを支援します。以下のグラフでは、木材の接着試験において4つのクランプが2つの群 (切り捨ての基準を 50 として、許容できるものとできないもの) に分けられることが完全に明らかとなっています。
診断 (Diagnostics) だけでなく、モデルグラフ (Model Graphs) でも、予測値 vs. 実測値 (Predicted vs. Actual) グラフを利用できます。 応答が Model Graphs モードで数学的に変換されているような場合、オリジナルの尺度に戻して応答を表示させたい場合に便利です。
単一因子の応答プロットで信頼区間、予測区間、許容誤差 (CI、PI、TI) を色分けしてプロット可能 最適な当てはめの両側に帯を表示することで予測の不確実性をあらわします。図は実際の試行結果を赤の●で表示しています。実線は多項式モデルに基づいた予測値です。帯は CI (最も狭いもの) 、PI、TI (最も広いもの) をあらわします。
標準誤差の増大をあらわす応答曲面グラフの色づけ これは、実際の実験領域を広げて応答を予測することの問題を簡単に把握することができます。次の例は、中心複合計画の軸点を拡張したフラッグのセットを示しています。この位置での予測は無意味なものとなります。
混合計画とモデリングツールの改良
PQM (Partial quadratic mixture: 部分2次混合) 分析 非線形の混合特性を最も効率的にモデル化します。以下の例は、人工調味料を使用して調合されたオレンジジュースをあらわします。官能パネルにより測定される主要な味覚強度は、一種の非線形であることが判明します。このような例をモデル化するには PQM を使用するのが最適です。
混合モデルにおける 1次と 2次の項を計画 最適に計画された非線形の混合実験で、必要とされるブレンド数を削減します。
特殊および完全4次 (quartic) の混合モデルの計画 すべての成分間の極度に非線形な関係を取り込みます。
ブロック化による単体混合計画 (simplex mixture designs) への拡張 例えば、ケーキの原料を混合し、2種類のオーブンで焼くような場合です。
コーディングに U-pseudo を使用して計画を構築する際、トレースプロットで端点 (End Point) を実測値で表示するオプション 上界 (U: Upper bounded) アプローチは、ある制約条件にある混合領域を反転するときに役立ちます。ただし、軸が反転するため、この新機能を使わずにトレースプロットを表示させた場合、傾向を間違いやすくなります。
スクリーニングとヒストリカル*計画の成分制限の拡張 個別の原料を最大 50 まで Design-Expert で取り扱うことができるようになりました (従来はそれぞれ 40 と 24 でした) 。*(例えば、ある期間に製造されたサンプルとして保管された素材を検査するような場合、そこで収集された偶発的状況におかれたデータを指します)
カスタム計画の選択肢が拡大
D-、IV-、A-最適計画の選択 新たに拡張された基準により、現実的な制約条件からモデルを選択して実験を構築できます。
制約条件の計算機能 制約条件の不等式を簡単に導出できます。図は食品研究者がスターチを調理する際、温度が低いほど長時間加熱する必要があることを示しています。プログラムの Help ガイダンスを使えば、わずかな条件を入力するだけで多重線形制約条件 (multilinear constraint) 式を生成し、これを使用して計画空間の左下隅の領域を除外することができます。最適計画はこれによりこの領域に当てはまります。
計画の規模を許容範囲を元に評価 FDS (設計空間率) グラフを使用して、計画した実験の規模が、与えられたばらつき (ノイズ) の許容範囲内におさまるかどうかを評価します。
その他の統計機能と、重要な結果を簡潔にレポートする機能
中心点を持つ要因のための曲率検定の向上 すべての計画点を多項式モデルに当てはめ、予測に使用できるようになりました。これによって非線形応答の有意な影響がより現実的になります。診断は曲率用に調整されたモデルについて行うことができます。View オプションを使えば、調整されていないモデルも診断できます。曲率 (非調整) 項を持たないモデルはモデルグラフと点予測に使用されます。
係数サマリー 応答のモデリングが完了したら、相対的有意性によって係数が簡潔に色分けされた一覧表を確認します。以下の図は、2番目の応答 (Activity) が主効果 (A, B, C) のみでモデル化されています。そのうち2つ (A, C) は p-値の水準が p<0.1 で有意となっています。
凝縮された「フィット・サマリー」テーブル すべての細目を調べる前に、モデル選択に必須の項目を確認します。以下の図では、プログラムがなぜ複数候補の中からあるひとつのモデルを推奨しているのかがわかります (Quadratic の R二乗の値が高い点に注目してください)。
点予測における許容範囲 (TI) の計算 許容範囲 (TI) は、プロセスが製造仕様の範囲におさまるかを評価するような実証研究において重要になります。例えば、以下に示す TI は、厚さ (thickness) が要求される許容範囲 4400 ~ 4600 内におさまることを保証します。
視認性と多用途性が向上したツール群と機能
新たに多数装備された視認性の高いツール 以前は隠れた View メニューオプション経由でのみ使うことができたオプションを簡単に見つけることができるようになり、利用することができます。以下のスクリーンショットでフローティングウィンドウとして表示されている Design Tool もそのひとつです。
計画配置表の列の幅を列ヘッダ部分の境界をダブルクリックするだけで自動的に調整されます 複数の列を同時に調整することができます。
行ヘッダの右クリックによりコメント行を付加 図で示すように、実験で観測された重要な情報を記録する便利な手段となります。
追加されたコメントは、プロット上で点が選択されたときも表示されます。上記のコメント “starch sticky” はプロットでも引き継がれ、この処理で特徴的な観測であることが示されます。
注意: コメントの付いた試行には、アスタリスクで目印が付けられる点に注目してください。
プロットでも引き継がれるコメントの内容
メインの Help メニューに Topic Help (F1)、チュートリアル、Sample Files を移転 この新しい経路をたどれば、必要な時にプログラムのアドバイスをみることができます。
更に、Topic Help (F1) の内容が強化されました。文脈依存のヘルプ情報を使えば F1 キーを押すだけで何時でも必要な情報にたどり着くことができます。
因子の実測値の水準に応答曲面法 (RSM) モデルを当てはめることができます 切片なしのモデル構築を可能にします。
スクリーンチップスがメインメニューの項目 (Tips) になりました 必要なときは分かりやすいボタンをクリックするだけでとても役立つアドバイスに簡単にアクセスできます。
計画評価の向上
新しい行列評価尺度の追加 中でも重要なのは G-efficiency です。(0~100% の尺度で値が高いほど良いと表現されるこの基準は、計画の予測応答のばらつきをより一定となるようにできます。ただし、ある特定の行列全体の有効性については、他の単一尺度と同じように正確に評価できな場合があります。Design-Expert に計画全体を評価するための行列統計とグラフィックスが用意されているのはこうした理由があるからです。)
対になった設計空間率 (FPDS) この便利なツールを使えば、ノイズ (=系の標準偏差) 中に指定シグナル (=重要と判定される応答の差) を検出し、RSM や混合計画の検出力を評価することができます。以下の図では、設計空間の半分以下に関心の相違があることがわかります。この比率は 80% 以上になるのが理想的ですので、この実験では、計画の試行数を更に追加するのがよいことになります。
新しいパワフルな多重応答最適化のツール 標準誤差モデルを含めるオプション (include standard error models) を選択できます。条件が等しければ、最も高い精度で予測される領域に系の設定を選択します。
プログラム全体のパフォーマンス向上
ワンクリックでアップデート ワンクリックで無料のアップデートリリースを確認し、直接ダウンロードします。
デフォルト値と軸目盛の改善 うまく丸められた値は、そのままプレゼンテーション可能なグラフになります。
マウスホイールでグラフをズームアップ (右クリックで元のサイズにリセット) 注目したい範囲に素早く的を絞ります。
マウスの左ボタンを押してドラッグすることで、様々な位置にグラフを移動 (右クリックで元の場所にリセット) 座標空間内の注目させたい範囲を指定する素早い方法です。図の混合物トレースプロット内の成分 G と H は、他の成分に比べて非常に狭い範囲に制限されています。これらは最初に拡大し、中央の交点 (描画空間の全体の重心) を移動させないと見分けることが困難です。
X-Y グラフとサーフェスグラフ用の設定タブを分離 :Design-Expert 8 はプロットとグラフ作成の簡単さを提供します。
X-Y と Surface Graphs の設定タブを分離 プロットとグラフ作成の操作が DX8 から使いやすくなりました。
グラフ更新の再描画を滑らかに 入力値のレベルを変えた時に応答曲面が再描画されますが、そのちらつきが少なくなりました。
カテゴリ型因子 (例えば一般的な要因配置で) を離散数値型因子に変換できるようになりました 実行する処理を変えずに特定の設定のみでもっとも簡単に応答曲面法を適用できます。
キーボードショートカットの指定 Ctrl + F8 をクリックするとプログラムで指定されたショートカットを指定できるボックスが表示されます。全ての指定はワンクリックでデフォルトに戻すことができます。
グラフ列に点タイプ別の色分けを追加 以下のように中心複合計画 (CCD) の散布図に追加すると非常に便利です。
プログラマーに関連する技術的改良点
MFC (Microsoft Foundation Class) コモンコントロールの更新 この新しいアプリケーションフレームワークはルック&フィールを向上します。
XML ユーティリティは使用可能なすべてのコマンドを一覧表示する新しいスクリプトを提供します。.xml 以外の拡張子を持つファイルもパースすることができます。また、新しいインポート/エクスポート/設定のリセットのコマンドも提供します Design-Expert をプログラム的に操作する機能が強化されました。