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Gaussian Workshop(東京)クイックレポート

2026年2月16日~20日、ワークショップ「Gaussian入門:理論と実践」に参加してきました。このワークショップは、東京科学大学とGaussian社との共催であり、東京科学大学の情報ネットワーク演習室にて開催されました。ワークショップへの参加人数は、総勢約60名でした。

本ワークショップでは、待望の新バージョン:Gaussian26 & GaussView7 のβ版(Windows版)を利用することができました。新バージョンを利用したワークショップは今回が初めて!ということもあり、これまで以上に活発な議論がなされたのではないかと思います。

  • Dr. Fernando Clemente (Gaussian, Inc.)
  • Prof. Michael Bearpark (Imperial College London)
  • Prof. James Foresman (York College of Pennsylvania)
  • Dr. Rika Kobayashi (Australian National University)
  • Dr. Greta Donati (University of Naples Federico II)
  • Dr. Alessio Petrone (University of Naples Federico II)
  • Dr. Lee Thompson (University of Louisville)

講義は、275ページに渡る資料(オールカラー)の内容を網羅する形で進められました。招待講演では、中辻博先生から SAC/SAC-CI についてご教示いただきました。

  • Research & Design
  • Potential Energy Surfaces
  • Optimizing Reactants & Products
  • Vib. Spectroscopy & Thermo. Chem.
  • Wave Function Theory
  • Gaussian Job Files I
  • Electron Correlation
  • Density Functional Theory
  • Semi-Empirical & MM Methods
  • Wavefunction & Orbital Analysis
  • Gaussian Utilities
    ・・・

ワークショップでは、毎日「Laboratory」の時間が設けられました。講義中に学んだことを、GaussViewを利用した実例を通して理解を深めることができました。

※以下、正式リリース前の情報です。リリース時に変更される可能性もあります。

  • パフォーマンス向上
    • 今回のワークショップでは、Gaussian16WとGaussian26W(β版)を実行することができました。いくつかテスト計算を実行してみましたが、2.5倍程度の高速化がみられました!
  • 構造最適化の座標系
    • 構造最適化のデフォルトの座標系が、「Redundant Internal Coordinates」から「Generalized Internal Coordinates(GICs)」になります。GICsを用いるメリットとして、アミノ基を含む分子の構造最適化の例を紹介していただきました。中心原子(N)から、水素原子が作る面までの距離を「高さ」としてパラメータ化することが可能です。
    • GaussView7には、GIC Coordinateを編集するための機能も追加されています。
  • SCF
    • SCFアルゴリズムのデフォルトが、XQCになります。圧倒的多数のケースで、最善の戦略です。
  • スピン軌道
    • Restricted、Unrestricted、Restricted-Open に加えて、Generalized の選択が可能となります。Generalized は α と β の非制限スピン軌道の線形結合で表現され、スピンの向きの自由度が(上・下のみの制限を超えて)増加します。
  • 密度汎関数法
    • 一部の Laboratory で、M11+ 汎関数を利用しました。キーワードは「m11plus」です。GaussView7 のDFT 法におけるデフォルトです。
    • GaussView7 のプルダウンメニューからは、M11plus、APFD、B3LYP、M06、M06-2X、M06-L、wB97D3 などの選択が可能でした。
  • 3c法
    • 特定の「汎関数」と「基底関数」に、「3つの物理的補正」を組み合わせることで、低コスト・高精度を実現した手法である「3c法」が利用可能となります。
    • GaussView7からは、Semi-empiricalのプルダウンメニューから選択できました。
  • RPMD/PIMD
    • Ring-Polymer MD、および、Path-Integral MDが利用可能となります。
  • GaussView7 での便利機能
    • 2D エディターが実装されており、2D から 3D への変換、3D から 2D への変換も可能です。
    • Get Structure 機能が実装されており、分子名や CAS 登録番号、PDB ID などから 3D 構造を入手することが可能です。また、分子式から構造を発生させることも可能です。
    • 追加アドイン無しで、配座発生機能が利用可能となります。選択原子を固定しての探索も可能です。
    • ダイポールモーメントの表示として、+方向のみ、-方向のみ、+/-方向を選択できます。
    • 分子軌道や電子密度などの Surface 情報を、バイナリ形式ファイルにて保存できるようになり、毎回 cube ファイルから Surface 情報を生成する必要がなくなります。
    • UV-Visスペクトルの表示画面から、計算結果をまとめた Transition Table の表示が可能です。

残念ながら、今回のワークショップでは発表されませんでした。情報が得られましたら、早急にご案内いたします!