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科学者やエンジニアは様々なデータ形式を取り扱います。Igor Pro では、ユーザーが必要とするほとんどのデータ形式で、インポート、保存、エクスポートが可能です。
以下のような方法で Igor Pro にデータを取り込むことができます:
特定の形式のデータを特定のソースから何度もインポートする必要がある場合は、Igor のプログラミング機能を使用して、インポートの作業をカスタマイズしたり自動化したりすることもできます。
Igor Pro にロードしたデータは、Data Browser で階層的に管理することができます。
処理を行ったデータは、Igor ファイルに保存したり、テキストやバイナリファイルとしてエクスポートしたり、プログラム間のコミュニケーション方法を通して外部プログラムに転送したり、FTP を通して他のコンピュータに転送したりすることができます。エクスポートも、インポートと同じように、カスタマイズや自動化することが可能です。
ファイルを Igor の中にドラッグすることもでき、ファイルタイプが不明の場合は、可能な処理のリストから選択することができます。
Igor Pro は、ユーザーが様々なデータファイル形式を簡単かつフレキシブルにインポートすることを可能にします。そのため、ユーザーはデータの解析や表示などの重要な作業に集中することができます。
サポートされている主なファイル形式:
Igor Pro は、データを整数または単精度/倍精度浮動小数点数としてインポート、一般的な日付および時間形式のデータのインポート、あるいは、値を単純にテキストとしてインポートすることが可能です。
Igor には画像解析機能も備わっているため、様々な画像形式をインポートできるようになっています:
マルチメディアや音声解析をするユーザーのために、以下の形式でエンコードされた音声データもインポートできるようになっています:
Apple の QuickTime をインストールすれば、ムービーを作成することができます。さらに、個々のフレームを抽出することもできます。
Igor テキストや Igor バイナリといった Igor Pro ネイティブのファイル形式のデータもインポートすることができます。他の Igor Pro エクスペリメントに保存されたデータは、Data Browser の Browse Experiment 機能を使って、簡単に見ることができます。また、それらのデータを直接的に現在のエクスペリメントファイルにインポートすることも可能です。
Igor Pro のファイルローダーは「ウェーブをロード」サブメニューからアクセスします。このサブメニューには、すべての組み込みローダーと、プロシージャや XOPs で追加されたインポート機能が含まれています。
Igor Pro の「ウェーブをロード」ダイアログを使って、最も一般的なテキストファイル形式をロードすることができます。
このダイアログには、「ウェーブをロード (詳細) 」というサブダイアログが含まれており、インポートするデータを詳細に指定することができます。
「ウェーブをロード」メニューには、「一般テキストをロード」や「区切りテキストをロード」などのショートカットも含まれています。このショートカットから、それぞれのファイルロードルーチンとデフォルトオプションにアクセスすることができます。
Igor Pro の組み込みファイルローダー以上の機能が必要な場合や、Igor Pro がインポートできない形式のファイルを持っている場合は、Igor Pro のパワフルな組み込みプログラミング言語を使って、または、オプションの XOP Toolkit で plug-in モジュールを作成して、ユーザーが自分用にカスタムしたファイルローダーをフレキシブルに作成することが可能です。
Igor Pro にインポートするデータファイルが大量にある場合は、作業を自動化するためのプロシージャを作成することにより、時間と労力を節約できます。Igor Pro のマニュアルとオンラインヘルプには、ユーザーが自分用にデータインポートプロシージャを記述する時の参考のため、詳細で完全に記述されたプログラミング例がいくつか収録されています。
データインポートプロシージャを作成する時には、LoadWave
、ImageLoad
、LoadData
、LoadPICT
、Open
、FReadLine
、FBinRead
、Close
など、多くのプログラミング操作関数を利用可能です。
Igor の 2D グラフは非常に高速なので、ユーザーは巨大なデータでもグラフの一部をズームイン・ズームアウトさせることによってすばやく探索できます。選択範囲はドラッグすることができ、クリックしてあらわれるポップアップメニューから選択範囲の拡大・縮小を選択することができます。
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イメージプロットにもカーソルを使用することができます。
Igor Pro では、ユーザーのデータは「ウェーブ」と呼ばれるデータオブジェクトに保存されます。「ウェーブ」は、「ウェーブフォーム (waveform) 」の略語で一定の間隔を持つデータに対応する Igor の特徴的な機能です。
ウェーブの特徴
Igor Pro は、ひとつの数字または文字列だけを保存する、もうひとつのクラスの名前付きデータオブジェクトもサポートします。実数または複素数の数値変数、および、文字列ウェーブのような文字列変数は、サイズ制限が無く、バイナリデータを含むこともできます。
表計算プログラムとは異なり、Igor のデータオブジェクトはテーブルに表示する必要が無いのでジャマになりません。
通常 HDD 上でフォルダの階層構造を作ってファイルを整理するのと同じように、Igor のデータフォルダも階層状にしてデータを効率的に整理することが可能です。Igor の Data Browser ウィンドウを使えば、異なる階層のデータフォルダを検索したり、変数や文字列やウェーブの値を調べたり、他の Igor ワークスペース (エクスペリメントと呼びます) からデータオブジェクトをロードしたりすることが可能です。
エクスペリメント
特定のプロジェクトに関係するデータやグラフ、テーブル、プログラム、ノートブック、そして、コントロールパネルなどは、エクスペリメントと呼ばれるワークスペースにまとめられます。エクスペリメントは、ひとつのディスクファイルとして保存され、他の人と簡単にやり取りすることができます。データやプログラムファイルは、外部に置いて、複数のエクスペリメント間で共有できるようにすることも可能です。
データフォーマット
ウェーブ内の数値データは、以下の数値タイプの実数または複素数です。
文字列データのサイズに制限は無く、内容に関しても制限は無いため、バイナリも含むことができます。
ウェーブフォーム (波形) サポート
等間隔の x 値を持つデータを扱う時には、Igor の特色であるウェーブフォーム (波形) データのサポートが役に立ちます。一般的なソフトウェアでは、x 値を含む一次元配列データを作成する必要がある場 合が多いですが、Igor では 2 つの数字でウェーブの “x スケーリング” を指定するだけです。これに よってメモリの節約になったり余計なものを減らしたりできるだけではなく、Igor が必要に応じて自動的に x スケーリングを使用することができるようになります。例えば、時系列の抽出データのウェーブのフ ーリエ変換では、自動的に正確な周波数の x スケーリングを用いて結果が作成されます。信号処理 (Signal Processing) をご参照ください。
x スケーリングは一次元配列データに便利ですが、マトリックスや高次元オブジェクトでは次元スケーリングが役に立ちます。例えば、イメージデータでは、メートルや秒角などの物理単位で x および y スケーリングを設定することができます。イメージプロットをご参照ください。
データフォルダ
データフォルダを利用すると、エクスペリメント内にデータを階層的に保存することができます。階層的なストレージは、類似するデータのセットを複数所有するような場合に便利です。それぞれのデータセットを独自のデータフォルダに保存することで、データを分かりやすく整理でき、ファイル名の重複も防げます。
データフォルダには以下の 4 種類のデータオブジェクトが保存されます:
Igor のデータフォルダは、ディスク上ではなくメモリ上に存在しているということを除けば、コンピュータの階層的ディスクファイルシステムと良く似ています。この類似性のため、データフォルダのコンセプトは理解しやすくなっていますが、Igor のデータフォルダとコンピュータのフォルダやファイルを混同しないように注意してください。
Data Browser
Data Browser は階層化されたデータフォルダを移動したり、変数や文字、データ配列 (ウェーヴ) の値を確認したり、他の Igor エクスペリメントからデータオブジェクトを読み込んだりするためのウィンドウです。さらに、選択したオブジェクトの情報を確認したり、配列データではプロットのサムネイルを表示させることもできます。
Data Browser のユーザインターフェイスは Macintosh の Finder や Windows の Explorer に似ています。変数、文字列、ウェーブ、データフォルダは、それぞれのアイコンで見分けることができ、現在のエクスペリメントの階層構造に基づいてメインのリストに表示されます。
Browse Expt… ボタンを使用すると、他の (パッケージされた、または、パッケージされていない) Igor エクスペリメントから現在のエクスペリメント (のメモリ) に、データオブジェクトをロードすることが可能になります。