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Mathematica 11 の新機能

他に例を見ない30年に及ぶ開発の大きな節目となるMathematica 11 は、
Mathematica の適用範囲を格段に拡張し、
すべての Mathematicaユーザに新しいレベルのパワーと効率性を提供する、
多数の向上点を含んでいます。

すべての分野の計算と知識を統合し自動化するという、大胆な長期的ビジョンによって、Mathematica は新バージョンがリリースされるたびに、ユーザがワークフローのルーティンの一環として新たな領域にアクセスできるようにしてきました。例えば、偏微分方程式の解を求めてそれを3D印刷したいという場合でも、Mathematica 11 はすべてのレベルのユーザが日常的に行うことのできるクロスドメインプロジェクトの範囲を大きく広げる統合ツールを提供します。

Mathematica 11 は、ニューラルネットワーク計算、音声統合、言語計算を含む多様な分野における最新の研究開発の飛躍的進歩の上に構築されています。Mathematica をすでにお使いの方にとっても、インターフェース、言語、アルゴリズムの深さと効率における機能が、広範に便利な形で強化されたものになっています。

 

機械学習

  • ニューラルネットワーク
  • 機械学習

3D印刷と幾何学

  • 3D印刷
  • 主要な幾何学的機能

音声、画像、信号

  • 計算音声
  • 計算写真学
  • 画像処理と信号処理

 

数学

  • 偏微分方程式
  • 微分固有系
  • 記号的微積分と数値的微積分
  • 代数と整数論

可視化とグラフィックス

  • 可視化:ラベル、スケール、除外
  • 新しい可視化領域
  • 立体の可視化

 

グラフと統計

  • グラフとネットワーク
  • ランダム行列
  • 拡張された確率と統計の機能

地理

  • 向上した地理の可視化
  • 地理情報の計算
  • 地理的データ

テキストと言語の処理

  • テキストと言語の処理
  • 多言語機能

単位と日付

  • 時系列の処理
  • 確率と統計における数量
  • 単位と日付

 

言語とシステム

  • コアとなる言語
  • システムレベルの機能
  • ユーザインターフェースの拡張
  • 外部サービス

Knowledgebase

  • Knowledgebaseの拡張
  • 豊かなKnowledgebaseへのアクセス

クラウド

  • クラウドおよびWebのインターフェース
  • クラウドへの保存とクラウド操作
  • チャネルフレームワーク

 

Mathematicaをご存知の方にとっての注目機能

(特に注釈がない限り、すべての機能がデスクトップとクラウドで使えます)

数学機能の充実

   

記号的偏微分方程式、積分方程式、
グリー ン関数等

  • 待望の関数が、巨大なアルゴリズム機能に加わりました。

微分方程式の固有値問題

  • ヘルムホルツ (Helmholtz)、シュレディンガー (Schrödinger)等の記号的および数値的固有値問題を解きます。

GOE、GUE等のあらゆる種類の
ランダム行列

  • ランダム行列とその統計特性を完全にサポートします。

アルゴリズム関連の便利な機能

   

時系列を使った計算

  • 規則的あるいは不規則のサンプリングで時系列を足したり割ったりします。

混合基数の数

  • フィートとインチ、ドルとセント等、単位が混ざった数を扱うことができます。

データの境界

  • CoordinateBounds はデータの各次元に対する下限と上限を計算します。

単位付きの統計分布

  • 統計分布で、正確な単位の付いた数量が返されます。

DistanceMatrix でペア間の距離

  • 地点間、日付間、文字列間、画像間の距離が分かります。

向上したランダム性

  • RandomWord、RandomEntity, RandomPoint 等。

グラフィックス関連の便利な機能

   

正多角形を即座に生成

  • 多角形には RegularPolygon、コーナーには CirclePoints が使えます。

連続するステップを取る

  • AnglePath が強力なロゴのような経路を提供します。

即座に極座標、球座標に変換

  • FromPolarCoordinates 等を使うと、極座標への変換および極座標からの変換がすぐに行えます。

「A New Kind of Science」の
アイコン を自動生成

  • RulePlot はセルオートマトンの規則や進化をさまざまな形式で自動的に表示します。

ロール・ピッチ・ヨー角

  • RollPitchYawAngles や EulerAngles 等で3D回転を指定することができます。

性能アップした可視化

   

コールアウトですべてにラベル付け

  • 自動的に配置されたコールアウトで、点、直線、曲線にラベルを付けることができます。

プロットの多様なスライス

  • 6種類のスライスプロットで3D領域の内部を見ることができます。

断面模型等の局所的なクリッピング平面

  • ClipPlanes は3Dオブジェクトのスタイルになります。

ワードクラウド、タイムライン等

  • 非常に柔軟なワードクラウド、タイムライン等で可視化することができます。

逆方向の座標、逆数の座標、
スケールされた座標等

  • 軸の目盛を好きなように変形させることができます。

グラフ、ゲージ、メッシュのテーマ

  • PlotThemeを使うと、Graph等のテーマをすぐに変更することができます。

数学の授業に

   

特異性を結合しない

  • すべてのプロット (2D、3D等) に対して厳密な除外が適用できます。

多角数

  • 三角数、四角数等をすぐに求めます。

導関数を手動で…

  • DifferenceQuotient を使うとΕ-Δ等すべてが近似できます。

どのような領域でもプロット

  • どのように領域を定義しても、その領域上のみにプロットします。

ローマ数字

  • 二千年前のように計算してみませんか。

3D印刷

   

形状を修正して印刷可能に

  • RepairMesh は3D形状の不具合を修正します。

3Dプロットを印刷

  • 関数やデータの3Dプロットから、3Dオブジェクトの印刷までを自動で処理します。

3Dで印刷

  • 3Dプリンタや3D印刷サービスにすぐに接続します。

骨を印刷

  • 3Dスキャン (あるいは組込みのAnatomyData) から骨等のオブジェクトを3D印刷します。

化学物質、結び目、多面体、地形…

  • 即座に印刷可能な3D構造に変換します。

新しくなったノートブック

   

新しいコードのフォント

  • デスクトップバージョンでもCourierフォントに代わり、美しいサンセリフのコードフォントが使われるようになりました。

リアルタイムのスペルチェック

  • 拡張された辞書を使ったスペルチェックが 25以上の言語に対して使用可能です (デスクトップバージョ ン)

更なる自動化

  • タイプし始めるだけで、利用可能なオプション値や実体特性が分かります。

メッセージのスタックトレース

  • 新しいメッセージ表示により、メッセージがどこで生成されたかがすぐにわかるようになりました。

初期化セルのハイライト

  • ノートブックで Ctrl + 8 を押すと、すぐに灰色の背景色の初期化セルが生成できます。

コピー可能なWebドキュメント

  • Webドキュメントの例をコピーすると、デスクトップ上でも実行できます。

最新のパッケージエディタ

  • コードを完全装備のノートブックで編集し、それを Get[]ableテキストとして保存します。

   

新しいプログラミング機能

   

簡単な表には中カッコが不要

  • Table[x, n] で x が n 個表示されます。Table[x,{n}] とする必要はありません。

強力な Nothing

  • 文字列の要素をNothingで置き換えると、その要素が消えます。

Echo でラップするだけで結果を表示

  • Echo は結果を出力して表示しますが、表示したものを返すので、それをコードのどこにでも挿入することができます。

UpToを使って条件付けを避ける

  • Take[{a,b,c}, UpTo[5]]が使えます。条件は必要ありません。

ペアにする

  • MinMax、TakeDrop、AbsArgは、単独の関数ですがペアを出力します。

一度(Once)だけ実行

  • Once を使うと、1セッションにつき1度だけコードが実行されます。

RangeだけではなくSubdivideも

  • 0から1までの n 個の数からなるリストを作成すること等ができます。

連想に対するパターンマッチ

  • 連想のどこにでも、正しい任意順のマッチ等のパターンが入れられます。

どんなに短くても正確な時間

  • RepeatedTiming は自動的に高速な操作を繰り返し、かかった時間を平均します。

さらに充実した関数型プログラミング

前の要素で折り込む

  • SequenceFold を使うと、任意数の前の要素を折り込むことができます。

TakeLargest、TakeLargestBy 等

  • リストの中で最大あるいは最小の要素等を n 個得ます。

ネストしてネットワークを作成

  • 関数を反復してネストすることにより、グラフを作成します。

Sequenceファミリー

  • SequencePosition、SequenceCount 等はリストの中で直接文字列を探します。

BlockMap

  • 単独の要素ではなくブロックを取る関数をマップします。
   

木の生成

  • Groupings は特定の要素を含む、可能な木を生成します。

テキストおよび自然言語の新機能

新しい文字列テスト関数

  • StringContainsQ、StringStartsQ、PalindromeQ 等

単語の大きいリスト

  • WordList を使うと、さまざまなタイプの単語 (よく使われる単語、動詞等) が27言語で探せます。

単語、文等を見付ける

  • TextWords、TextSentences 等を使って、文字列の中の単語や文のリストを得ることができます。

単語の定義

  • WordDefinition では、英単語の定義に直接アクセスすることができます

文をダイアグラムで表現

  • 完全な文を節、句等に分解します。

文字数、単語数を数える

  • LetterCounts、WordCounts 等が任意のテキストで使えます。

構造化されたデータのための Interpreter

  • CompoundElement、RepeatingElement等で構造化されたデータを解釈します。

プログラミングのための言語学的
インターフェース

  • 組込みの自然言語理解(NLU)要素を含む任意の文法を配備します。

すべてが多言語に

   

多言語のコードキャプション

  • 数ヶ国語で利用できる、関数説明の注釈をリアルタイムでコードに付けます。

何でも書き直す

  • 中国語、ロシア語等の言語から他の文字体系に Transliterate で書き直します。

任意の言語のアルファベット順にソート

  • AlphabeticSort で正しくソートします。

ASCII文字で置換

  • RemoveDiacriticsで付加記号を除去します。

英語以外の OCR

  • TextRecognize が60言語をサポートするようになりました。

Geo

   

移動距離

  • TravelDistance を使うと、測地距離だけでなく実際 の移動距離が求められます。

歴史上の国々の地図

  • 1000以上の国々の歴史についての一連の境界地図。

ズームやパンが可能な地図

  • DynamicGeoGraphics でインタラクティブな地図が作成できます。

衛星画像

  • 地球 (および月、火星、冥王星等) では、ズームレベル11までのタイルが描画可能です。

地形の形状

  • GeoElevationData からの完全な3D形状

さらに大きくなったデータ

   

日付の付いた実体と特性

  • Datedを使って特定の日付における値を尋ねることができます。

自分で実体を定義

  • EntityStoreを使うと、自分で実体、特性、値を指定することができます。

Wolfram Data Repository

  • すぐにアクセス可能な大規模外部データに対する中核的サポートを提供します。

陰的実体

  • 最も大きい5つの国、最も密度の高い金属等、すべてを記号的に指定することができます。

Wolfram Data Dropのあらゆるところから累積されたデータ

  • さまざまな方法を使って、データをクラウドのデータビンに格納します。

Datasetに対する新しい自動レイアウト

  • スクローリングやドリルダウンを使って、どのような形のどのような深さのデータでも自動的にフォーマットします。
 

音声

   

大規模な音声にも対応

  • 1時間の長さの音声ファイルの処理やその可視化等もサポートします。

AudioとSound の関係はImageとGraphicsの関係と同じ

  • ノートブックに表示された音声を直接操作します

画像の新機能

   

より大きい画像が使えるように

  • DynamicImage を使うと、画像をディスクに保存してそれをズームしたりパンしたりすることができます。

さまざまな計算写真学

  • ColorBalance を使って色を補正する等できます。

画像内部を美しくハイライト

  • 画像の中の点、曲線、領域を静的および動的にハイライトできます。

画像から計算可能メッシュへ…

  • ImageMesh は任意の2Dおよび3Dの二値画像を対応するメッシュ領域に変換します。

画像から自動的にメタデータを読み込む

  • Exif、XMP、IPTC から自動的に日付や時間等を抽出します。

機械学習と人工知能

   

これは何の写真?

  • ImageIdentify 等では、1万種類に及ぶオブジェクトが認識できます。

調べたい特徴を探す

  • FeatureExtractorオプションを使って、Classify等における特徴を抽出する方法を指定することができます。

記号的ニューラルネットワーク

  • CPUとGPUを使って、完全なニューラルネットワークを構築し訓練します

何でもクラスタ化

  • データ、画像、テキスト等に対して、機械学習ベースのクラスタリングを実行し、木や系統樹等を作成します。

Knowledgebaseの向上

   

Wikipediaが組込みに

  • Wikipediaの記事からすぐに資料が入手できます。

汝の関数を知れ?

  • WolframLanguageDataを使うと、Wolfram言語の関数についての詳細情報が見られます。

食物、海洋、被曝管理, 死亡率、ポケモン…

  • 取り扱える知識の範囲が拡張されました。

天気予報

  • 予報の他に過去の気象データも利用可能です。

 

システムレベルのインフラストラクチャを拡張

Wolfram言語で出版・購読型を採用

  • 何と何の間の通信にも使える柔軟なチャンネルフ レームワークをノートブック等に装備します。

非同期計算のためにクラウドに送信

  • CloudSubmitを使うと何でも送信できます。

ファイルのディレクトリに並列化

  • FileSystemMapで、ネストされたディレクトリに操作がマップできます。

永続的なローカルオブジェクト保存

  • LocalObject、LocalCache等で何でもローカルに保存したり、キャッシュ格納したりすることができます。

生のバイナリバイトの配列

  • データを直接バイナリ形式で保存します。

シェルからすべてのものにWolframScript

  • コマンドラインからローカルあるいはクラウドカーネルでコード、API、関数を直接呼び出します。

クラウドの永続的で変更可能な式

  • CloudExpressionでいつでも編集できる式をクラウドに配備します。

ソケットとの接続

  • ファイルを介した通信のように、ソケットを介しても通信します。

認証キーを使ったクラウドアクセス

  • キーを持った人なら誰でもアクセスできるようにクラウドオブジェクトを設定することができます。

 

Webインタラクション

   

より外観の整ったWebフォーム

  • より多くのコントロールを含む、複数ページフォーム、拡張可能フォーム、再利用可能フォーム等が使えます。

自分のURLディスパッチを処理する

  • URLDispatcher を使うと、異なるURLに対する規則を記号的に定義することができます。

非同期で行う

  • URLSubmit と HandlerFunctions は、非同期の URL読込みを実行します。

Webに配備される会話

  • AskFunctionを使って、ユーザインタラクション (インタビューやウィザード等) の論理を設定することができます。

クッキー全体を管理

  • クッキーの取得、設定、保存を記号的に細かく処理 します。

電子メールによるAPI

  • 電子メールの受信に基づいて自動的にコードを実行します。

記号的なHTTPリクエスト

  • HTTPRequest で、あらゆるHTTPリクエストを便利な記号形式で表します。