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バージョン 6 で追加された機能

科学者・技術者向け グラフ作成・解析環境の統合ソフトウェア IGOR Pro の最新バージョン 6 日本語版では、Intel ベースの Macintosh にネイティブ対応したほか様々な新機能が追加されています。

IGOR Pro 6 にアップデートする 10 の理由

下記は、バージョン 6 から IGOR Pro に追加された新しい機能のハイライトです。

  1. Intel ベースの Macintosh にネイティブ対応

  2. 数多くの新しい統計解析機能のサポート
    1. 統計解析機能
  3. FIR および IIR フィルタリング機能の搭載
  4. ヘルプ、プロシージャ、ノートブックウィンドウの文字サイズの拡大/縮小機能
  5. 独立した (フローティング) ツールパレット情報パネル
  1. グラフ上で最大 10 までのカーソルを持つことが可能
  2. テーブル上で膨大なデータを高速表示可能

  3. 組込み回帰関数を利用したクィックフィットメニューの追加
  4. プログラミングとカーブフィッティングのマルチスレッド対応

  5. カスタムメニュー作成時に組込みメニューを非表示設定可能

IGOR Pro 6 新機能の詳細

ユーザーインターフェイス

  • グラフやパネル内のサブウィンドウと同様にグラフ・表・レイアウトを隠せるようになりました。
  • 少し前に作業していたウィンドウにすぐ戻ることができるように最近使用したウィンドウサブメニューが追加されました。
  • どのテキストドキュメントにおいても文字を拡大できるようになりました。
  • ウィンドウごとにマーキーが付きました。
  • グラフとパネルのツールパレットおよびグラフの情報パネルをウィンドウの外に表示できるようになりました。
  • Fling mode (自動スクロールモード); ハンドツールを使って大きなデータを自動的にスクロールしグラフを作成できるようになりました。

ダイアログの改良点

  • FFT やコンボリューションなど、行列で計算結果を出力できる操作では、結果の表示方法を画像またはコンタープロットから選べるようになりました。

グラフ作成機能の改良点

  • X 軸の範囲によって定められたデータのサブセットについて Y 軸の自動スケールを行えるようになりました。
  • 一つの軸の片方の終点から自動スケールを利用できるようになりました。
  • 個々のポイントをマスクできるようになりました。
  • 矢印マーカーに新しいスタイルが加わりました、また、ポイント間に矢印を描画できるようになりました。
  • グラフ上で最大 10 までのカーソルを持つことが可能になりました。
  • オフセットに加えてトレースのスケールを変更することができるようになりました。

テーブルの改良点

  • 小数点の記号をドットまたはカンマから選べるようになりました。
  • テーブルの左上にあるターゲットセル ID 領域はターゲットセルのウェーブエレメントを識別できるようになりました。
  • テーブルのコピーをテキストファイルに保存する場合に、列のラベルを表示しておけば一緒に保存できるようになりました。
  • 非常に多くの列を含むデータを表示するスピードが大きく向上されました。
  • 多次元ウェーブにおける個々の列の幅とプロパティをそれぞれ調節できます。
  • ウェーブの列を自動的にサイズ調整できます。
  • テーブルの様々なパーツの表示・非表示を設定できます。

ノートブックの改良点

  • 特殊文字 (例;絵、日付、時間など) に名前が付きました。高度なプログラム知識を持つ方は、この名前によってリストしたり、情報を得たり、見つけたりすることが出来ます。
  • “action” と呼ばれる特殊文字が新たに使用できるようになりました。Action はクリックすると IGOR コマンドを実行する特殊文字です。
  • テキストの拡大が可能になりました。

Gizmo の改良点

  • カラースケールを任意のデータ数を入力したカラーウェーブで定義できるようになりました。カラースケールは 3D 表現のため深さをもつこともできます。
  • 12 の 3次元軸それぞれに対して目盛り位置の数値ウェーブと、メモリラベルのテキストウェーブを設定可能になりました。
  • 3次元軸ラベルが組み込みになりました。
  • 4変数のプロットを散布図や path objects でサポートしました。
  • 等値面は三角ウェーブとして保存できるようになりました。

ドロー機能の改良点

  • ドローツールに新しい矢印のスタイルが加わりました。
  • 平行移動、回転、スケール変更や原点などの座標変換が新しく加わりました。
  • Gname や gedit などのキーワードを伴う SetDrawEnv を使ったドローツールのグループに名前を付けられるようになりました。
  • 新しい操作ドローアクションを使用すると、名前を付けたグループやドローレイヤー全体を消去したり、挿入したり読み戻すことができます。これは、Image Processing の ROI の設定に有効です。
  • ドローやレイアウトを調整するための新しいスナップグリッド。
  • ドローオブジェクトを回転できるようになりました。
  • ドラッグアンドドロップ、サイズ変更、回転などをしている時、オブジェクトのアウトラインが表示されているようになりました。
  • 多数のオブジェクトを選択してサイズ変更できるようになりました。

操作の改良点

  • ドローやレイアウトの操作のための新しいスナップグリッド。
  • リストボックスがグラフや画像にも対応しました。
  • リストボックスや他の操作がマウスのホイールに対応しました。
  • SetVariable 操作関数が行列ウェーブに対応しました。

コントロールパネルの改良点

  • パネルの新しい noEdit キーワードおよび no-active モード。
  • サブウィンドウのようにふるまいながらホストグラフウィンドウで動作するパネルを作成可能です。ホストグラフとサブウィンドウは一緒に動きますが、それぞれ一つのウィンドウのように存在します。
  • 他のすべてのウィンドウの上に独立して存在するパネルを作成できます。

統計機能の改良点

  • 統計機能は大幅に強化されました。32 の統計的検定手法、38 の累積分布関数、30 の確率分布関数、34 の逆累積分布関数、10 のランダム・ノイズ分布および 17 の一般統計的効用関数を新たに装備しました。

分析機能の改良点

  • 分析メニューを再編成し、フィルターおよびアイテムのリサンプルは新しい統計機能のサブメニューに移動しました。
  • ヒストグラムにおいて、ビン (柱) の数を自動的に決定する 2つのモードに対応しました。
  • Loess をサポートしました。Loess は局所的な回帰スムージングによる平滑化です。Loess は補間や NaN の置換にも利用できます。
  • フィルター FIR はウェーブのあらゆる次元方向にフィルターをかけることができます。また、シンプルなデジタルフィルターを作成することができます。
  • フィルター IIR はウェーブのあらゆる次元方向にフィルターをかけることができます。また、シンプルな IIR フィルターを作成することができます。
  • 平滑化処理にメディアンスムージングが加わりました。メディアンと boxcar スムージングモードでは、入力データの NaN を検出できるようになりました。

マトリックスの改良点

  • MatrixOP に新しい機能が加わり、3D 操作時にマルチスレッドで操作を実行できるようになりました。
  • 新機能 MatrixLinearSolveTD; 三重対角行列の線形解を導きます。

カーブフィッティングの改良点

  • クイックフィットメニューを分析メニューおよびグラフウィンドウのコンテクストメニューに加えました。
  • 最小二乗法に加えて最小直交距離法を行えるようになりました。これは、説明変数だけでなく独立変数にも測定誤差が含まれるような状況で役立ちます。
  • 陰関数のフィッティングもサポートしました。
  • FuncFit 操作関数でフィッティング関数のリストを指定することができます。
  • All-at-once フィッティング関数は多変量フィッティング関数を実行することができます。
  • 一つの構造パラメータを持つユーザー定義関数が加わりました。
  • マルチプロセッサマシンのスピード向上のため作成したユーザー定義関数を計算すると同時に Curve fitting が行われます。
  • ユーザー定義関数のフィッティングでは自動的にマルチプロセッサが使用されます。

カラーテーブルの改良点

  • 14 のカラーテーブルが追加されました。

画像処理の改良点

  • 多焦点画像を処理するための新しい処理方法が加わりました。
  • ImageAnalyzeParticles 操作関数でそれぞれのパーティクルにおける強度レベルの最大・最小および平均が求められるようになりました。
  • MatrixFilter 操作関数に新しい細線化アルゴリズムが加わりました。
  • ImageSeedFill 操作関数に seed pixel / voxel を指定するためのキーワードが加わりました。
  • ImageTransform 操作関数に新しいキーワードが加わりました;rgb2cmap, fuzzyClassify, roiTo1D and pad3d

3D 解析の改良点

  • ImageStats 操作関数では、3D ROI 指定をサポートしました。

データのインポート・エクスポートに関する改良点

  • SndLoadSaveWave XOP を大幅に見直し、Windows に移植しました。
  • ウェーブをテキストファイルとして保存するときに小数点をカンマにすることができるようになりました。

プログラミングの改良点

  • ウィンドウ (およびサブウィンドウ) を隠せるようになりました。
  • HideIgorMenus 操作関数と ShowIgorMenus 操作関数でほとんどのビルトイン・メインメニューを隠したり表示したりすることができます。また、トレースのコンテクストメニューにはユーザ定義メニューを追加できます。
  • 1行に複数のユーザー定義メニューを指定できるようになりました。また、Specialized Menu Item Definitions (特殊なメニュー項目) として、ユーザー定義の色やラインスタイル、マーカー、パターン、文字、フォントメニューを選べるようになりました。
  • 新しい独立モジュールの特徴; 1つもしくは複数のプロシージャ・ファイルをそれぞれコンパイルまたはリンクするために指定できます。
  • 複数のタスクをバックグラウンドで処理できます。
  • ウェーブを閉じるときにメモリーを解放するための内部メソッドが改良されました。
  • マルチプロセッサ・コンピュータをサポートするため、および、割り込み型マルチタスキングのバックグラウンドタスクの作成を可能にするために、ThreadSafe と呼ばれる新しいクラスのユーザー定義関数を装備しました。
  • if スタイルのコンパイラ指示文を使用した条件付きコンパイル

その他の改良点

  • 「正規表現」のコマンドを追加しました。(Grep)
  • ウェーブの部分印刷が可能になりました。