波動関数に基づく電子相関の取扱い
Møller-Plesset 理論
● 2次の Møller-Plesset 摂動論 (MP2)
- RMP2 法、UMP2 法、ROMP2 法
- 直接法 (Direct) および半直接法 (Semi-Direct) によるエネルギー計算
- 効率的な半直接法 (semi-direct method) を用いた、RMP2 法および UMP2 法の解析的勾配計算
- MP3、MP4、MP4SDQ 法による解析的勾配エネルギー計算における凍結軌道の適切な取り扱い
● 局所 MP2 法
- 完全 MP2 エネルギー式の物理学的な切り捨てによる大幅なコスト削減
- 分子サイズを扱う計算規模の縮小
標準 MP2 で計算できるサイズのおよそ2倍の分子に対して、精度を大きく落とすことなく MP2 計算を実行可能
- 局所補正のための EPAO (extracted polarized atomic orbitals) の利用
- TRIM (triatomics in molecules) と DIM (diatomics in molecules)
- 連続的なポテンシャルエネルギー面
- 完全 MP2 エネルギーの約 99.7% を TRIM でカバー
- 完全 MP2 エネルギーの 95% を DIM でカバー
● RI-MP2 法
MP2 および 局所 MP2 よりも最大で 10倍高速
● 2種類の基底関数の段階的利用による RIMP2 法
● 反対スピン MP2 法
- Scaled opposite-spin MP2 method (SOS-MP2)
- Modified opposite-spin MP2 method (MOS-MP2)
- Optimized-orbitals opposite-spin MP2 method (O2)
結合クラスタ法 (Coupled-Cluster Methods)
● Single and Double Excitation Coupled Cluster (CCSD)
- エネルギー計算および勾配計算
- 力計算の有限差分による振動計算
- RI 導入が可能 (エネルギー計算のみ)
● EOM-XX-CCSD
- XX = EE, EA, IP, SF (エネルギーと勾配) DIP, 2SF (エネルギー)
- ラジカル、結合解離、および、対称性の破れ問題のロバストな取り扱い
● 結合クラスタ (CC) エネルギーの非反復補正
- CC エネルギーのための3重項補正 (CCSD(T))
- CC エネルギーのための3重項および4重項補正 (CCSD(2))
- CCSD, EOM-SF-CCSD, EOM-IP-CCSD のための (dT) および (dF) 補正
● 計算効率を向上させる分子点群およびスピン対称性の広範な使用
● 2次の2電子結合クラスタ (Quadratic Coupled-Cluster Doubles)
均一結合解離などで起こる問題を改良した結合クラスタ波動関数
● QCISD、QCISD(T) および QCISD(2) のエネルギー計算
強相関のための原子価空間モデル
● 最適化軌道2電子結合クラスタ (OD:Optimized Orbital Coupled-Cluster Doubles)
- 人為的な対称性の破れ問題の回避に便利
- 平均場参照軌道の最適化による全エネルギーの最小化
- Brueckner 結合クラスタの代替アプローチ
- OD, OD(T), OD(2) 法によるエネルギー計算および勾配計算
● 原子価最適化軌道2電子結合クラスタ (VOD: Valence Optimized Orbital Coupled-Cluster Doubles)
- 伝統的な CASSCF 法の結合クラスタ近似
- 原子価活性空間内における打ち切り OD 波動関数の利用
- CASSCF に比べて遥かに少ないディスク容量とシステム規模により大きな系を取り扱うことが可能。
- VOD, VOD(T), VQCCD, VOD(2) 法によるエネルギー計算および勾配計算
● Perfect Quadruples 法 および Perfect Hextuples 法
● 多重結合の解離のための CCVB (Coupled Cluster Valence Bond) と関連手法