Q-Chem 6.1.1 仕様変更 / 新機能と機能改良
Release Date: December 6, 2023
デフォルト動作変更
- フラグメント REM 変数 (rem_frgm) セクションの TDKS を FALSE に変更
- 冗長な CIS_変数および SET_変数の削除
- XDM ダンピングパラメータの更新とユーザ変数の追加
- SCF エネルギーのフォーマット出力を追加
一般的な機能と改良
- CHELPG グリッド点と重みを出力する機能を追加
- RI-JK カーネルの Fock 行列相関を追加
- 軌道エネルギー出力の精度を向上し、重元素の 1s エネルギーが取得できるように改良
密度汎関数理論と自己無撞着場
- XYG3, XYGJ-OS を追加
- CDFT の double-hybrids および post-HF 法を無効
- コアレベル励起の TRNSS LR-TDDFT コードでエラーハンドリングを改善
- ROKS 計算で Maximum Overlap Method を追加
- 以下の問題を解決:
- XDM の UI の不明な natoms_mol1
- XDM10 の kappa 値の出力
電子相関手法
- singlet/triplet 励起 CIS 状態のカップリングを計算するための hyperfine coupling のコードを追加
- ccman2 Davidson ソルバーの MOM functionality を改善
- TDDFT/TDA-SOC overlaps と外部磁場をサポート
- TDDFT/TDA-SOC 微分カップリング計算を高速化 (特に時間反転の場合)
- CIS/TDDFT overlaps の triplet をサポート
- CAS-SCF 計算の出力で NOONs のヘッダラベルを修正
- 基底状態と励起状態のエネルギー計算に対する CC2 モデル (sRI-CC2) の確率的な resolution of identity 近似を実装
- 以下の問題を解決:
- SOC 出力のラベルのタイポ (“ms=1” を “ms=-1” に変更)
- RAS-FCD および RAS-FED のアクセプター-ドナーのオーダー依存性
分子動力学、非断熱動力学、Embedding(埋め込み)、溶媒効果
- SMx デバッグ出力を有効
- 不正な PCM インプットのエラーハンドリングを改善
- 以下の問題を解決:
- SF-TDDFT 計算で PCM の TdNonEq のエラーハンドリング
- PCM の出力バグ
フラグメントおよびエネルギー分解法
- 非摂動 PolA/CTA の fragment index convention を 1 から始めるように変更
その他
- ROKS の解析的な核ヘシアンを無効
- truncated subspace の TDDFT のフォーマット出力
- 非摂動 PolA/CTAの ”Energy Transfer” を ”Polarization Energy” に変更
- 非摂動 PolA/CTAの ”Charge Transfer” を ”On-Fragment Charge Shift” に変更
- コアレベル励起の TDDFT のフォーマット出力
Q-Chem 6.1.0 仕様変更 / 新機能と機能改良
Release Date: July 10, 2023
デフォルト動作変更
- SASF_RPA を SASF_CIS に名称変更
- TDDFT_PCM を TDDFT_LR_PCM に名称変更
- SYMMETRY を INTEGRAL_SYMMETRY に名称変更、INTEGRAL_SYMMETRY のデフォルトを FALSE に変更
- POINT_GROUP_SYMMETRY を追加
- アーカイブファイルの書き込みを制御する ENABLE_ARCHIVE キーワードを追加
一般的な機能と改良
- SCF 計算に gauge-independent atomic orbital (GIAO) 基底を実装
- DFT ジョブに GIAO 複素計算を実装
- 制限付き CIS および TDDFT/TDA を用いたオンザフライ SQC および Ehrenfest 非断熱ダイナミクスアルゴリズムの実装
- 内殻準位束縛エネルギーと X 線吸収スペクトルを計算するための slater 遷移法と遷移ポテンシャル法の実装
- 振電状態の分解法のためのデータ生成
- libopt3 による状態追跡
- 遷移状態の構造最適化のデフォルトを新しい手法に変更
- 構造最適化のための新しい初期モデルヘシアンを実装
- ESP キューブプロット用の新しいプロットセクション形式
- 振動円二色性 (VCD) 分光法の追加
- RRHO プリントアウトの追加
- 変化した構造の MO オーバーラップの計算を追加
- 以下の問題を解決:
- B97MV 勾配のパフォーマンス
- NEO-epc19 の重水素質量が正しく取得できない
- NEO-epc19 勾配
- NEO-epc172 ヘシアンと多重プロトン NEO ヘシアン
- RHF ジョブにおける STEP 制約の欠落
- ECP でガウシアンぼかし (Gaussian Blur) が機能しない
- 4 次以上の多体展開ジョブの失敗
密度汎関数理論と自己無撞着場
- TDDFT および SF-TDDFT におけるスピン軌道 NTO 解析
- 電子親和力 (EA) TDDFT の実装
- ECP による射影ベースの埋め込み
- DFT ジョブの SCF 前のメモリチェックを追加
- EATDDFT/STEX ジョブ制御の改良
- EATDDFT/STEX ジョブにおける SPADE ローカライズ機能と初期推測機能の追加
- 以下の問題を解決:
- TDA 励起状態の振動数のクラッシュ
- vv10 計算におけるダブルカウント
- meta-GGA TDDFT 解析的な振動数
電子相関手法
- 内殻空孔状態の CCSD 計算で部分幅を求める機能を追加
- RI-CC2-EOM-SF、EA、IP の実装
- CCSDT の実装
- ADC ジョブの励起状態解析に新しいプロットセクション形式を追加
- 円偏光での EOMCC 2PA 断面積の係数を修正
- 減衰 CC 方程式に Dalton ソルバーを追加し、収束を高速化
- fc-CVS-EOM-CC 計算でユーザー定義の活性/非活性の凍結内殻軌道が使用可能
- cube、molden、fchk ファイルの RAS-CI 状態をプロット
- 以下の問題を解決:
- GEN_SCFMAN 使用時の iFCI の失敗
- CVS-EOM-EE-CCSD と CVS-EOM-IP-CCSD の両方を使用した場合に、CCSD の初期状態から CC 遷移特性を計算するときの失敗
分子動力学、非断熱動力学、Embedding(埋め込み)、溶媒効果
- 核電子軌道法 (NEO) の PCM 寄与を実装
- N=14 PCM 離散化グリッドの無効化
- 状態固有 (SS)-PCM-TDDFT の追加と改良
- PEqS 入力フォーマットの誤りによるエラーを明確に表示
- 以下の問題を解決:
- SMD 勾配と IEF-PCM 静電ポテンシャル
- NEO 計算における SS(V)PE 勾配と IEF-PCM 勾配
- DACF 計算における AIMD のクラッシュ
- IDERIV = 0 の場合の陰溶媒を用いた凍結エネルギー勾配計算の失敗
フラグメントおよびエネルギー分解法
- 反復 Hirshfeld スキームを用いた分子分極率分解の実装
- 力の分解解析の実装
- EDA2 に POL と NOCV 解析を追加
- ALMO-EDA2 で非摂動 PolA/CTA の計算を追加
- XSAPT の前処理スクリプト/後処理スクリプトを追加
- 以下の問題を解決:
- FSSH ジョブにおけるスキーマ関連のクラッシュ
- E1elst と E1exch の MO SAPT 計算におけるエラー
その他
- MECP の SMD を無効化
- 溶媒名を使用して PCM で溶媒誘電率を定義する機能を追加
- GEN_SCFMAN=FALSE がサポートされていない場合、BrianQC ジョブに警告を表示
- ガウスぼかしでの ECP の使用に関する古い警告を削除
- すべての入力セクションでコメントを有効化
- ROHF 軌道を持つ X2C のメモリリークを修正
- 入力パーサが 1 を True と解釈
関連情報