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Q-Chem 4.3 で追加された機能


Q-Chem 4.3.2 新機能/バグ修正


新機能と改善点

  • VV10 を用いた XC (exchange-correlation) 計算が OpenMP を用いた並列計算に対応しました。
  • CCMAN2 モジュールにおいて QCISD(T) 法を実装しました。
  • GVB および PP 計算の安定性を改善しました。

バグ修正点

  • ファイルサイズが 2GB を超えるような非常に大きなファイルの読み書き時に Q-Chem がクラッシュを引き起こす、ファイル IO における整数オーバーフローの問題を解決しました。
  • P88, PW91, PBE といった Gab 交差項を用いた GGA 汎関数に関連する解析的な振動数計算における誤りを修正しました。
  • Grimme の D3 補正を含む基底関数重なり誤差 (basis set superposition error, BSSE) における問題を解決しました
  • 間違った MOS-MP2 エネルギーを与えるバグを修正しました。
  • 特定の Linux OS 上で Q-Chem を開始するとクラッシュする問題を解決しました。
  • 大きな最適化や有限差分計算においてメモリ消費を増大させる原因となる SCF 手続きにおけるメモリリークを修正しました。
  • 波動関数の解析モジュールを修正しました。

 

Q-Chem 4.3.1 新機能/バグ修正


新機能と改善点

  • 密度汎関数微分計算が効率化されました。
  • 複素座標スケーリング (complex scaling) の CC/EOM-CC 法を用いた Dyson 軌道が計算可能になりました。
  • 実座標および複素座標スケーリングの CC/EOM-CC 法を用いた解析結果 (Properties) の出力および電子密度を可視化するための出力が可能になりました。
  • omegaB97X-D3 (ωB97X-D3), omegaM05-D (ωM05-D), omegaM06-D3 (ωM06-D3), AK13, LFAs (localized Fermi-Amaldi), TAO-DFT (thermally-assisted-occupation density functional theory) の並列計算が可能になりました。
  • TDDFT/TDA (Tamm-Dancoff approximation) を経由せずに、直接 TDDFT/RPA (random phase approximation) のグラディエント計算が可能になりました。
  • TAO-DFT においていくつかの改良を加えました。

バグ修正点

  • SYM_IGNORE と ECP を用いた CC/EOM-CC 法による双極子モーメントにおける問題を修正しました。
  • Q-Chem を用いた NBO 解析ができない問題を修正しました。
  • omegaB97X-D3 (ωB97X-D3) の二次微分計算を修正しました。
  • AIMD における能勢=フーバー (Nose-Hoover) サーモスタットの問題を修正しました。
  • 分数占有数を用いたリスタートされた SCF 計算における問題を修正しました。

 

Q-Chem 4.3 新機能/バグ修正


新機能と改善点

  • CIS およびスピン反転 (spin-flip) CIS、TDDFT、スピン反転 TDDFT レベルで計算された電子状態間の解析的微分カップリング (すなわち、非断熱カップリング) の計算が可能になりました。
  • XSAPT (explicit polarization plus symmetry adapted perturbation theory) において第三世代 (third-generation) の +D3 分散ポテンシャルの利用が可能になりました。
  • 溶媒中の垂直励起エネルギーおよび垂直イオン化ポテンシャルエネルギーを求めるための非平衡状態の PCM 計算が可能になりました。
  • CC (coupled cluster) と EOM-CC (equation of motion-coupled cluster) の波動関数における電子状態間でスピン-軌道カップリングが計算可能になりました。
  • 厳密な交換項を評価する PARI-K 法は TZ あるいはそれ以上の大きな基底系を用いたハイブリッド DFT 計算について飛躍的に高速化しました。
  • EOM-CC 波動関数を用いた二光子吸収について遷移モーメントおよび断面積が計算可能になりました。
  • ADC (Algebraic Diagrammatic Construction) および CC/EOM-CC について励起状態解析が新しくなりました。
  • EOM-IP-CCSD および EOM-EA-CCSD に関する Dyson 軌道のコードが新しくなりました。 (IP および EA はそれぞれ、イオン化ポテンシャル (ionic potential) および 電子親和力 (electronic affinity) の意)
  • TAO-DFT (Thermally-Assisted-Occupation Density Functional Theory) が実装されました。
  • MP2 (second-order Møller Plesset perturbation) エネルギーを近似する Dual Basis 法による MP2[V] 法を実装しました。
  • 半局所交換汎関数 (semilocal exchange-correction functional) のための漸近的な補正手続きである LFA (localized Felmi-Amaldi) が利用可能になりました。
  • TDDFT (time dependent density functional theory) のエネルギーとその勾配計算について共有メモリ並列計算を実装しました。
  • 分散補正を取り入れた長距離補正ハイブリッド汎関数である ωM05-D および ωM06-D3、ωB97X-D3 が実装されました。
  • Parameter-free ダブルハイブリッド (double-hybrid) 汎関数である PBE0-2 および PBE0-DH が実装されました。
  • エネルギーギャップを補正するために交換相関エネルギー汎関数の導関数不連続性を復元する手続きを実装しました。 

バグ修正点

  • AIMD 法における growing string 法を用いた励起状態のポテンシャルエネルギー曲面探索、および、励起状態の構造最適化と極小エネルギー経路探索の拡張について修正しました。
  • QM/MM-Ewald 法において Mulliken 電荷を用いた Fock 行列を補正しました。
  • PCM を用いたエネルギー勾配およびヘッセ行列計算のハイブリッドな分散および共有メモリ並列計算について修正しました。
  • その他にもいくつかのバグ修正と機能強化を行いました。

 

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