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反復測定検定を使えば、処理 (治療) や条件の事前と事後における個体を観察することで、その処理や条件が同一個体に対して効果を有するか否かを決定できます。
反復測定検定では、処理を行う事前と事後の測定値ではなく、処理によって生じた変化に注意を払います。これによって、個体反応に由来する差を取り除き、効果を見出だす検定の感度 (検出力) を高めることができます。
Advisor Wizard を使えば、お持ちのデータと最終目標に関する質問に答えることで適切な検定を選び出すことができます。詳しくは、Advisor ウィザードを使う をご覧ください。しかし、比較の要件に関する詳しい知識を既にお持ちであれば、適切な検定を自ら指定することもできます。適切なプロシージャを選択するのに必要な条件は以下のとおりです:
※ Tip |
正規性と分散に関する前提条件は、SigmaPlot で自動的に検定できます。 |
使用するデータが同一群の各個体から収集されている場合 (例えば、外科治療を受ける前と後の患者や、トレーニングを行う前と後のラット) は、事前と事後 (Before and After) 比較を使って、個体のランダムな変動で起こり得る差を上回る有意な差があるかを検定します。
同一個体の診療前後の観察結果を比較するには、2種類の検定、すなわち、対応のある t 検定とウィルコクソンの符号付き順位検定を利用することができます。
正規性と等分散を前提条件とする対応のある t 検定の長所は、ウィルコクソンの符号付き順位検定 よりも若干感度が高い (例えば、検出力が高い) 点にあります。これらの前提条件が満たされなければ、ウィルコクソンの符号付き順位検定を使います。
※ Tip |
お持ちのデータの正規性の検定は SigmaPlot を使って分析することができます。正規性を仮定する前提条件が退けられた場合は、別のパラメトリック検定またはノンパラメトリック検定が提案されます。前提条件の検定の有効化と設定は、対応のある t 検定、および、ウィルコクソンの符号付き順位検定のオプションダイアログボックスで行います。 |
SigmaPlot の正規性 (Normality) の検定では、シャピロ=ウィルク (Shapiro-Wilk) または (コルモゴロフ=スミノフ) Kolmogorov-Smirnov 検定のいずれかを使用します。
使用するデータが異なる3つ以上の処理や条件を受けた同一の個体(群)から収集されている場合、反復測定分散分析 (Repeated Measures ANOVA) プロシージャのいずれかを使用して、処理効果の間に、個体のランダムな変動によって生じる差を上回る差があるかどうかを検定します。
利用できるプロシージャは次の3つです:1因子または1元配置反復測定分散分析 (One Way Repeated Measures ANOVA)、2元配置反復測定分散分析 (Two Way Repeated Measures ANOVA)、および、フリードマンの順位に基づく反復測定分散分析 (Friedman Repeated Measures ANOVA on Ranks) 。
パラメトリックな反復測定分散分析 (Repeated Measures ANOVA) を使うメリットは、母集団の正規性と等分散性の前提条件が満たされたときは、こちらの方が順位に基づく分析と比べて感度がわずかに高くなる (例えば、検出力が高くなる) という点にあります。この前提条件が満たされない場合は、フリードマンの順位に基づく反復測定分散分析 (Friedman Repeated Measures ANOVA on Ranks) を使います。
※ 制限事項 |
SigmaPlot には、順位に基づく分散分析を2因子について実行できる機能はありません。 |
お持ちのデータの正規分布と等分散性の検定は SigmaPlot を使って分析することができます。正規性と等分散性を仮定する前提条件が退けられた場合は、別のパラメトリック検定またはノンパラメトリック検定が提案されます。各前提条件の検定の有効化と設定は、1元および2元配置、および、フリードマンの各反復測定オプションのダイアログボックスで行います。
SigmaPlot の正規性 (Normality) の検定では、シャピロ=ウィルク (Shapiro-Wilk) または (コルモゴロフ=スミノフ) Kolmogorov-Smirnov 検定のいずれかが、また、等分散性 (Equal Variance) の検定ではルビーンの中央値検定 (Levene Median test) が使用されます。
1因子と2因子の反復測定分散分析の違いは、データを作成する実験計画の違いにあります。
例えば、同じ学生の小学校、高校、大学卒業後の読解力をそれぞれ比較する場合は、1元配置反復測定分散分析 (One Way Repeated Measures ANOVA) を使うことになるでしょう。この場合の反復因子は教育になります。
例えば、学生の教育水準別の読解力を比較するに際して、学生の通う学校に違いがある場合は、2元配置反復測定分散分析 (Two Way Repeated Measures ANOVA) を使うことになるでしょう。この実験で反復測定されるのは教育水準のみで、学生の通う学校は反復しない第2因子となります。この学校を、全ての学生が全ての学校に通えるように変更すると、学校因子も反復することになります。
この2因子計画 (2要因配置) で検定される教育水準と学校に関する仮説は次の3つです:(1) 読解力に関して教育水準の違いに差はない、(2) 読解力に関して学校間の違い、または、学校変更後の違いに差はない、(3) 読解力に関して教育水準と学校との間に交互作用はない。すなわち、教育水準のいずれの効果も全ての学校間で同じである。
※ Tip |
2元配置反復測定分散分析において、繰返し測定された因子が一方であるか両方であるかかは、 SigmaPlot で自動的に決定されます。 |
反復測定分散分析の手法では (それがパラメトリックであれ、ノンパラメトリックであれ)、処理間に差はないという仮説を検定しますが、どの処理に効果があるかを指し示すわけではありません。SigmaPlot に用意されている多重比較プロシージャを使えば、効果のある差だけを区別することができます。
群間の差を常に検定するには、その ANOVA オプションダイアログボックスの Post Hoc Tests タブにある Always Perform を選択します。また、Only When ANOVA P Value is Significant を選択して目的の P 値を選択すれば、ANOVA の P 値に有意差がある場合のみ検定に多重比較を使用するよう指定することも可能です。
各 ANOVA について、使用する多重比較プロシージャを指定するには、Options for ANOVA Options ダイアログボックスの Post Hoc Tests タブにある Multiple Comparisons を選択します。
これを開くには:
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