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SYSTAT 12 で追加された機能

SYSTAT は、統計ソフトにグラフ機能を融合させたパイオニア的ソフトウェアで、Leland Wilkinson 博士によって初版がリリースされて以来 20 年間、大勢の研究者、科学者にその使いやすさが支持されています。SYSTAT 12 はこの伝統を引き継ぎ、さらなるグラフ機能の強化と、操作性、カスタマイズ性の向上を実現しました。

SYSTAT 12 では、カスタマイズが容易で、様々な革新的機能を盛り込んだ新しいユーザーインターフェースを採用しました。また統計機能も複合モデル解析、ロバスト回帰、部分最小二乗法回帰 (PLSR)、応答曲線最適化、確率分布などに新機能を追加しました。最先端の統計解析機能を利用することができます。

SYSTAT 12 は高機能ですが、統計解析の専門家だけではなく、入門者でも容易に扱えるパッケージです。解析結果は、出版品質で出力することができます。また、マニュアルは新たに 900 ページが追加され、統計解析の学習にも適しています。

統計解析の新機能

複合モデル解析では、分散成分モデル、階層的混合モデルなどの線形混合モデルの機能が強化され、標準偏差、信頼区間、仮説検定とともに固定および可変パラメータ、分散成分の推定を行うことができます。繰り返し測定、成長曲線、経度データなどの独立した不均一のデータを取り扱うことができます。

ロバスト回帰では、2つの手法が追加されました。n データポイントから h ポイントを取り出し、それらの剰余の2乗和を最小にする最小2乗トリム(LTS)法、および剰余のスケール推定子に基づいて推定するスケール法です。これにより、サンプルの重み付けおよび重み付き最小2乗推定量など、ロバストな解析が可能になりました。

部分最小2乗法回帰は、データの応答および予測変数から潜在的な要因を導き出し、予測変数に関する応答因子の回帰方程式を作り出します。SYSTAT は、もっともよく使われている2つの手法、すなわち非線形反復部分最小2乗法 (NIPALS)、簡易最小2乗法 (SIMPLS) が搭載されています。回帰係数の標準誤差は、Jackknife 法で計算されます。回帰モデルの検証には、交差検証法を使用します。

  • より複雑な線形モデルの分析
    • Plot of Residuals Against Predicted Values回帰分析、分散分析、GLM (一般線形モデル) といった線形モデル分析の適用範囲が大きく広がりました。相関データ (correlated data)、群データ (clustered data)、依存データ (dependent data) および異分散データ (heteroscedastic data) を取り扱うことができます。SYSTAT の混合モデル分析(Mixed Model Analysis)を使うと、分散成分モデル(variance components models)、階層型混合モデル(hierarchical mixed models)、混合回帰(mixed regression)など、様々なタイプの線形混合効果モデル(linear mixed effects models)の分析を実行できます。固定効果パラメータの推定、分散成分の推定、ランダム効果の予測、などタイプの異なる推定を実行できます。これらはいずれも、信頼区間と仮説検定が付きます。
  • 多重線形回帰の適用範囲の拡張
    • データセットが多数の予測因子からなり、ケースの数よりも多い場合は、部分最小二乗回帰 (PLS: Partial Least-Squares Regression) を使います。SYSTAT は、2つの標準アルゴリズム NIPALS と SIMPLS を提供します。推定された回帰係数の標準誤差を得るには、Jackknife プロシージャを使います。あてはめられた回帰を検定するには、2種類の交差検定プロシージャ(leave-one-out / random exclusion)のいずれかを使います。
    • 標準多重線形回帰プロシージャで、あるデータセットを使って何か問題が生じた場合は、SYSTAT のロバスト回帰プロシージャ (LAD, LTS, LMS, S, M, Rank) のいずれか適したものを使用して問題を解決します。

応答曲面最適化 (RSM) では、最適な因子を計算し、その因子応答データを2次元応答曲面に当てはめます。応答の最適な組み合わせを得るために、望ましさ解析を使用します。SYSTAT では望ましさプロットのほか、最適化の方向を見つけ出すためにピーク部解析も用意しています。

  • プロセスの設計とパフォーマンスの改良、最適化
    • 綿密に計画された実験から得たデータを使用する場合は、応答曲面最適化 (Response Surface Optimization) を呼び出します。これによって、入力因子のレベルとプロセス設定を最適化し、製品特性の観点から最良の結果を生み出すことができます。応答曲面パラメータの推定、分散分析と有意性検定の実行、最適因子設定の計算、等高線と望ましさプロットの作成、および、リッジ解析を行います。

クラスター解析では、フレキシブルベータ、重み付きリンク、ユニフォームとカーネルというリンク方法を搭載しました。また階層の妥当性インデックスを新たに5つ、および、k-median 法、ツリーの高さとノードに基づいたツリー剪定が追加されています。

  • データのグルーピングを容易に検出
    • SYSTAT のクラスター解析は、豊富な種類の距離および類似マトリクス、クラスタリング条件、検証指標、および、切断および剪定法を提供します。これによって、階層的分類やデータのグルーピングで最良の結果を得ることができます。新しいリンク法では、ユニフォームとカーネル、フレキシブルベータ、重み付きリンク、というリンク方法が搭載されています。新しい5つのインデックスでクラスタの妥当性を検証できます。クラスタツリーは、リーフノードおよびツリーの高さに基づいて剪定することができます。アルゴリズムには、K-means または K-medians を選択できます。


  • その他の新機能
    • 時系列の傾向解析では、サンプルをランダムに抽出し、データに当てはめるためのいくつかの確率分布が追加されました。またデータタイプごとの尺度、比較法が加わっています。
    • 多変量歪度、尖度の計算、多変量正規性の検定が可能です。
    • 分散分析では、様々な2乗和の計算法が加わったほか、対称性に関する計算、検証が行えます。
    • SYSTAT でモデルのフィッティングを行うと、アカイケおよびベイズに関する情報 (AIC および BIC) が計算されます。
    • ブートストラップ解析法を搭載しているため、記述統計、相関、回帰分析では、標準誤差と信頼区間付きでブートストラップ推定量を計算することができます。

使いやすいグラフ機能

SYSTAT は、非常に豊富なグラフ機能を有しており、解析データに最適なグラフをいつでも作成することができます。SYSTAT では、ウィンドウを切り替えずに様々なグラフを作成することができます。いくつものグラフの比較や重ね合わせ、座標の変換や投影図の追加、色やシンボルの変更など、表現力に富んだプレゼンテーションが可能です。グラフの位置、軸ラベル、スケール、色やシンボルの設定変更など、簡単に行えます。また 3次元グラフでは Dynamic Explorer を使ってグラフを回転させ、最適な視野を得ることができます。その他、元データの要約が一緒に表示されます。

  • 魅力的なグラフを素早く便利に作成
    • 分析結果の報告には、SYSTAT に装備された豊富な学術グラフを使用しましょう。グラフは、必要に応じてカスタマイズできます。新しいインタラクティブなダイアログを使うことで、複数のグラフ要素を単一のダイアログボックス内で編集できます。
      Plot Dialog


  • 大規模データの便利で魅力的な表示法
    • 二変数のヒストグラムをあらわす Hexagonal Binning は散布図を改良したグラフです。大規模なデータセットをあらわす場合に使用します。Hexagonal binning プロットは、画面を六角形のグリッドに分割します。六角形の半径はすべて同一の大きさですが、配色は X-Y の値の範囲に従って変化します。
      Hexagonal Binning

強力なデータ操作機能

SYSTAT は、データの前処理のために、たくさんのデータ操作機能を有しています。簡単なメニュー操作で、データの変換、ソート、トリム、整形、選択、ランク付け、ラベル、グループ化、修正、重み付けが行えます。解析の概要、変数のラベルと情報、データのラベル、条件などの情報も、元データに付け加えられます。Data Editor 使用中は、最大32ステップのアンドゥとやり直しが可能です。(23, 15) に拡張されたデータフィールドによって、データの精度をアップさせることができます。変数名は最大 256 文字が使用できます。変数のプロパティダイアログには、変数の基本情報とヒストグラムが表示されます。

  • 長い変数名によるフレキシブルなアウトプット
    • 変数名と文字変数に使える文字数が最大 256 文字まで利用できるようになりました。アウトプットで変数名を省略する必要はもうありません。要求に合った形式でアウトプットを出力するには、非常にわずかな編集だけで済みます。
      最大 256 文字の変数名

  • データタブと変数タブを使った分析のスピードアップ
    • SYSTAT 12 の変数タブを使ってデータエディタ内で分析の準備ができます。データを表示するデータタブと、変数の情報を表示する変数タブを使うことで分析に更なるパワーを追加できます。変数ビューはタイプや幅など変数名に関する情報を提供する部分と、Frequency、Case selection などの処理条件を表示する部分の2つに分けられています。 カーソルをデータタブの変数名に移動させることで変数に関するコメントをツールチップの形で確認することもできます。ほとんどの操作をマウスクリックだけで取り扱うことができるので、分析にかかる時間が短くなり、データの本質を理解する作業が大幅に軽減されます。


  • アンドゥ/リドゥによるデータ編集の簡素化と操作性の向上
    • データエディタでは、アンドゥ機能を使うことができます。アンドゥとリドゥは一回のセッションで最大 32 ステップまでさかのぼることができます。これによって、誤って削除してしまった情報を簡単に復元することができます。作業の簡素化し、貴重な時間を節約できます。


  • 多くの新機能を使いこなす。
    • SYSTAT 12 では豊富な新機能が搭載されていますが、その多くは、ユーザーがこれまで以上に分析を容易に進められるよう特別に設計されています。 例えば、全てのプロシージャにはバブルヘルプ形式で簡単な説明が表示されるようになっています。
      バブルヘルプ表示

カスタマイズ可能な革新的インターフェース

SYSTAT 12 では、好きなようにメニューとツールバーをカスタマイズすることができます。操作が平易なメニュー対話方式にするか、直感的なコマンドライン入力を使うか、あるいはそれらの組み合わせにするか、選ぶことができます。Output Organizer によって、解析結果に素早くアクセスすることができます。またスタートページから、これまでに使用したデータセット、コマンドスクリプト、出力、および PDF マニュアルに簡単にアクセスすることも可能です。誤入力を防ぐファイル名、変数名、コマンドの自動記入機能が搭載されているほか、入出力形式も豊富です。

  • 必要な情報が一目で分かるスタートページ
    • スタートページには、最後に使ったファイルの情報、便利なチップス情報、テーマメニュー、マニュアルの PDF ファイルが表示され、簡単にアクセスすることができます。また、スクラッチパッドには必要な情報を書き留めておくこともできます。
      スタートページ スタートページ

  • 互いに連動したコマンドライン・インターフェースとメニューダイアログ
    • SYSTAT 12 のメニューダイアログとコマンドは相互に連動しています。これらを活用することで、作業を迅速に進めることができます。コマンドラインとメニューダイアログの任意の組み合わせでユーザーは効率的に作業を進めることができます。

  • 自動記入機能による時間の節約とエラーの回避
    • ファイル名、変数名、主要なコマンド名の入力には、SYSTAT の新しい自動記入機能が役立ちます。記入の途中で、既に入力した内容が入力候補としてリストであらわれ、そこから必要な情報を選択して入力することができます。以後は、ファイル名、変数名、コマンド名をそこから選んで簡単に入力することができます。これによって、スペルミスを防ぐことができます。
      自動記入機能
「SYSTAT 12 すばらしいところは、データの理解、変換、そして解析結果のインテグレーションが簡単にできるということを統計解析ソフトにもたらしたことです」と、Custom Decision Support 社の Eugene B. Lieb 社長がコメントしています。「しばしばデータ解析そのものよりも、解析結果をわかりやすく表現するために、多大な労力と時間を費やします。SYSTAT 12 の豊富なツール、使いやすさ、優れたグラフ機能、およびユーザーフレンドリーなインターフェースを体験したら、二度と手放せなくなります。」
Custom Decision Support 社の Eugene B. Lieb 社長

 

「SYSTAT は統計解析の専門的ニーズに応えるだけでなく、ドロップダウンのメニューを使って初心者でも簡単に使いこなせるソフトです。SYSTAT は GUI を搭載した最初の統計ソフトであり、現在でもユーザーインターフェースの使いやすさでは、他のソフトをリードしています。メインで使用している統計ソフトがあっても、SYSTAT をぜひ解析用ツールの一つに加えることを奨めます。グラフのすばらしさ、カスタマイズの容易さに舌を巻くことでしょう。様々な統計ソフトウェアがありますが、SYSTAT は間違いなくお奨めの一本です。」
Robert T. Brennan 博士、Harvard Medical School
「ユーザーインターフェースのカスタマイズ性では、他のソフトに比べ群を抜いて優れています。搭載されている機能、容易さで言えば最高レベルです。それだけでなく、SYSTAT 12 ではあらゆる機能が注意深く改良されています。私は 30 年間、様々な統計ソフトを使って大規模な公的データの解析をやってきましたが、統計ソフトを一つ選ぶなら SYSTAT 12 をお奨めします。私は今、毎日 SYSTAT 12 を使用しており、他のソフトを使用する気がなくなりました。」
Carl Desportes Bowman 教授、
Institute for Advanced Studies in Culture, University of Virginia