31.8 制約条件

パラメータの線形制約条件は、Constraints セクションで定義します。入力可能な制約条件の最大数は 25 です。制約条件の使用はオプションです。制約条件は、パラメータの値に上限・下限や条件を設定し、回帰分析の探索範囲を制限することで回帰処理の速度と精度を向上させるのに使用します。制約条件をパラメータ数が比較的多い問題で自由に使えば、回帰分析を安全に運用し、パラメータ空間の探索において非現実的な領域を回避するのに役立ちます。

 

1. 有効な制約条件

制約条件は、等号 (=) または不等号 (< や >) を使用したパラメータの線形関数にする必要があります。例えば、以下のパラメータ a, b, c, d, e に関する制約条件はいずれも有効です:

一方、以下は認められません。

x が定数ではないからです。また、以下も認められません。

これらは非線形だからです。

 

Tip: 制約条件の整合性は、カーブフィット機能によりチェックされますが、作成した制約条件の内容については回帰を実行する前に自分でも確認するようにしてください。例えば、次の2つの制約条件、a<1 a>2 は矛盾しています。パラメータ a は、1 より小さく 2 より大きいという両方の条件を満たすことはできないからです。もし、矛盾する制約条件を定義した回帰を実行すると、作成した制約条件の方程式の内容をチェックするよう Results ダイアログボックスに警告メッセージが表示されます。