25.14 特定の相関係数を検出する最小サンプルサイズを決定する

特定のピアソンの積率相関係数 R の検出において、それに必要なサンプルサイズを決定することができます。相関係数は、2変数間の値の関連性の強さをを数値化したものです。相関係数が 1 であれば、一方の変数が増加すると、他方の変数も厳密に直線的に増加することを意味します。相関係数が -1 であれば、一方の変数が増加すると、他方は厳密に直線的に減少することを意味します。詳しくは、ピアソンの積率相関をご覧ください。

特定の相関係数の検出に必要なサンプルサイズを決定するには、以下を指定する必要があります:

 

特定の相関係数に必要なサンプルサイズを求めるには:

  1. ワークシートを画面に表示させた状態で、Analysis タブをクリックします。

  2. SigmaStat グループから以下を選択します:

    Sample SizeCorrelation

    Correlation Sample Size ダイアログボックスが表示されます。
    Correlation Sample Size ダイアログボックス

  3. Correlation Coefficient ボックスに入力するのは、相関係数の期待値です。ここで期待する相関係数は、過去の実験から決定することも、単なる推定量とすることもできます。

  4. 希望する検出力、すなわち、検定の感度を入力します。検出力とは、その相関係数が実際の関係を数値化する確率です。検出力の値が 1 に近づくほど、その検定の感度は高くなります。伝統的に検出力に要求する値は 0.80 です。これは、信頼水準 1– α で (たとえば、α = 0.05 であれば信頼水準は 95%)、指定した効果を検出する確率が 80% であることを意味します。

  5. 希望する危険水準 (Alpha) を入力します。アルファ (α) は、誤って関連があると結論付けることを許容する確率です。伝統的に使用される α の値は 0.05 です。これは、20回に1回の確率で誤りを許容する、すなわち、P < 0.05 であれば関連があるとの結論を下そうとするつもりであることをあらわします。

    α を小さくすると、真の関連があるとの結論を下す要件がそれだけ厳格になりますが、実際は関係があるにもかかわらず関係がないと結論を下してしまう確率 (第二種の誤り) も高くなります。α を大きくすると、関係があるという結論を下すのが容易になりますが、それだけ、誤判断を下す危険性 (第一種の誤りを犯す確率) も高くなります。

  6. = をクリックすると、指定した条件における相関係数のサンプルサイズが表示されます。サンプルサイズの計算結果はこのダイアログの一番上に表示されます。必要があれば、任意の設定内容を変更して、= をクリックしなおすことで、何度でも条件を変えて検出力を表示させることができます。

  7. Save to Report をクリックすると、サンプルサイズの計算の設定内容とそれによって得られた結果が現在のレポートに保存されます。
    レポートに表示された相関係数のサンプルサイズの結果。

  8. Close をクリックすると、相関係数のサンプルサイズの計算が終了します。