25.13 カイ二乗検定の最小サンプルサイズを決定する

分割表のカイ二乗 χ2 分析について、そのサンプルサイズを決定することができます。 χ2 検定は、2つ以上のカテゴリに分類される2つ以上の群の個体数の期待値と実測値との差を比較するものです。詳しくは、分割表のカイ二乗分析をご覧ください。

2つの群を3つのカテゴリに分けて観測データの期待数を入力した分割表の例
Group Categories
  Category 1 Category 2 Category 3
Group 1 15 15 35
Group 2 15 30 10

 

分割表のカイ二乗分析のサンプルサイズは、各カテゴリに属する各群の相対的割合を見積もることによって決定します。SigmaPlot では推定比率の計算に観測数を使用するため、推定比率を計算する前に、観測データの推定数を配置した分割表をワークシートに入力する必要があります。

カイ二乗検定のサンプルサイズを求めるには:

  1. 分割表の各セルの観測データの推定数を、ワークシートの該当するセルにそれぞれ配置することで、ワークシートに分割表を入力します。
    ワークシートに入力した分割表のデータの例

    ワークシートの行と列は、群とカテゴリにそれぞれ対応します。観測データの数は必ず整数になります。

    なお、群とカテゴリに対応する行と列の順番と位置は重視されません。行をカテゴリに列を群に使っても、あるいは、その逆を使っても、どちらでも構いません。

  2. Analysis タブをクリックします。

  3. SigmaStat グループから以下を選択します:

    Sample SizeChi-Square

    検定ウィザードの Select Data パネルが表示されます。
    検定ウィザードの Select Data パネル

  4. 指示に従ってワークシートから分割表の列を選択します。

  5. 3つの列すべての選択が完了したら、Finish をクリックします。

    Chi-Square Sample Size ダイアログボックスが表示されます。
    Chi-square Sample Size ダイアログボックス

  6. 希望する検出力、すなわち、検定の感度を入力します。検出力とは、観測された分布に真の差がある場合に、このカイ二乗検定によってその差が検出される確率です。検出力の値が 1 に近づくほど、その検定の感度は高くなります。伝統的に検出力に要求する値は 0.80 です。これは、信頼水準 1– α で (たとえば、α = 0.05 であれば信頼水準は 95%)、指定した効果を検出する確率が 80% であることを意味します。

  7. 希望する危険水準 (Alpha) を入力します。アルファ (α) は、誤って差があると結論付けることを許容する確率です。伝統的に使用される α の値は 0.05 です。これは、20回に1回の確率で誤りを許容する、すなわち、P < 0.05 であれば有意差があるとの結論を下そうとするつもりであることをあらわします。

    α を小さくすると、有意差があるとの結論を下す要件がそれだけ厳格になりますが、実際は差があるにもかかわらず差がないと結論を下してしまう確率 (第二種の誤り) も高くなります。α を大きくすると、差があるという結論を下すのが容易になりますが、それだけ、誤判断を下す危険性 (第一種の誤りを犯す確率) も高くなります。

  8. = をクリックすると、指定した条件におけるカイ二乗検定のサンプルサイズが表示されます。サンプルサイズの計算結果はこのダイアログの一番上に表示されます。必要があれば、任意の設定内容を変更して、= をクリックしなおすことで、何度でも条件を変えて検出力を表示させることができます。ただし、1カテゴリ当たりの観測数を変更したい場合は、Cancel をクリックして、テーブルを編集したあと、サンプルサイズを計算しなおす必要があります。

  9. Save to Report をクリックすると、サンプルサイズの計算の設定内容とそれによって得られた検出力の結果が現在のレポートに保存されます。
    レポートに表示されたカイ二乗のサンプルサイズの計算結果

  10. Cancel をクリックするとカイ二乗検定のサンプルサイズ計算が終了します。