25.6 一元配置分散分析の検出力を決定する
一元配置分散分析 (One Way ANOVA) について、その検出力を決定することができます。一元配置分散分析は、等分散の正規分布に従う母集団からそれぞれの個体を抽出した2つ以上の標本の間に差があるか否かを調べるのに使用します。詳しくは、 一元配置分散分析 (ANOVA) をご覧ください。
一元配置分散分析の検出力を決定するには、以下を指定する必要があります:
- 検出したい群平均間の差の最小値。
- 標本を抽出した母集団の標準偏差。
- 群数の期待値。
- 群サイズの期待値。
- 検出力の計算に使用する危険率 (α)
一元配置分散分析の検出力を求めるには:
- ワークシートを画面に表示させた状態で、Analysis タブをクリックします。
- SigmaStat グループから以下を選択します:
Power→ANOVA
ANOVA Power ダイアログボックスが表示されます。
ANOVA Power ダイアログボックス
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- Minimum Detectable Difference in Means ボックスに入力するのは、期待する群平均の差の最小値です。ここで期待する差の大きさは、過去の実験から決定することも、単なる推定量とすることもできます。
検出できる差の最小値は、平均値の最大値と最小値との差の最小値です。
- 標本を抽出する母集団の標準偏差の推定値を入力します。ここで期待する大きさは、過去の実験から決定することも、単なる推定量とすることもできます。
- 群の数と各群のサイズの期待値をそれぞれ入力します。
- 希望する危険水準 (Alpha) を入力します。アルファ (α) は、誤って差があると結論付けることを許容する確率です。伝統的に使用される α の値は 0.05 です。これは、20回に1回の確率で誤りを許容する、すなわち、P < 0.05 であれば有意差があるとの結論を下そうとするつもりであることをあらわします。
αを小さくすると、有意差があるとの結論を下す要件がそれだけ厳格になりますが、実際は差があるにもかかわらず差がないと結論を下してしまう確率 (第二種の誤り) も高くなります。α を大きくすると、差があるという結論を下すのが容易になりますが、それだけ、誤判断を下す危険性 (第一種の誤りを犯す確率) も高くなります。
- = をクリックすると、指定した条件における一元配置分散分析の検出力が表示されます。必要があれば、任意の設定内容を変更して、= をクリックしなおすことで、何度でも条件を変えて検出力を表示させることができます。
- Save to Report をクリックすると、検出力の計算の設定内容とそれによって得られた結果が現在のレポートに保存されます。
レポートに表示された ANOVA の検出力計算の結果
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- Close をクリックすると、ANOVA の検出力計算が終了します。