チュートリアル 3:ORF のマーキング

  1. GCK を起動し、construct#2 ファイルを開いて下さい。

  2. ここでは、若干の編集作業を行った後、ORF (Open Reading Frame:読み枠) について学びます。まず Construct| DisplayShow Construct Title コマンドを選択し、コンストラクトのタイトルと長さをウィンドウの中央に表示させます。

  3. 次に Construct|FeaturesFind Open Reading Frames... コマンドを選択します。図11 に示すダイアログが表示されます。
    図11 ORF の検索設定

    ここで、ORF 検索の設定がすべて行えます。Minimum ORF length text フィールドでは、アミノ酸の数 (最小値) で、表示する ORF を設定します。使用する遺伝暗号表、および DNA の片側あるいは両方の鎖を検索するか設定できます。エクソンの中の ORF を検索する場合は、Start at ATG チェックボックスを OFF にします (ORF は、ATG で始まりません) 。ダイアログの設定が済んだら、OK ボタンをクリックします。

  4. ORF 検索を実行すると、図12 のように 2つの ORF の矢印がコンストラクトウィンドウに表示されます。
    図12 マーキングされた ORF

    どちらの ORF も選択状態になっています。これらは、検索条件に合致する部位を表しています。サイトのマーカー、DNA のセグメントに加え、部位がコンストラクトウィンドウの 3つ目のオブジェクトとして表示されます。部位は、Format|Regions メニューコマンドを使って表示様式を設定することができます。

  5. ウィンドウのどこかをクリックして、作成した部位の選択を解除して下さい。もう一度、ポリクローニングサイトと重なっている右側の部位をクリックします。Construct|Get Info... コマンドをクリックすると、図13 に示すダイアログが表示されます。
    図13 部位の情報ダイアログ

    選択した部位の情報が確認できます。Top Strand または Bottom Strand のラジオボタンをクリックすると、部位の方向を変更することができます。ヌクレオチドの First Pos または Last Pos の値を変更すると、部位の長さが変ります。部位が飜訳できるのか、実際のシーケンスではないのか、Protein Sequence チェックボックスで決定します。

  6. この部位は β ガラクトシダーゼですので、Name ボックスに "beta-galactosidase" と入力します。Comments ボックスに、コメントを付けることもできます。どちらのテキストも、検索に使用することができます。OK ボタンを押すとダイアログが閉じます。

  7. 部位を選択状態にしたまま、Format|Regions|Show Region Names コマンドをクリックします。コンストラクトウィンドウに部位の名前が表示されます。Format メニューを使って、このスタイルを変更することができます。また、部位の名前をドラッグしてコンストラクトウィンドウの別の位置に持っていくことができます。選択された部位の名前も、選択状態になります。

  8. 次に左側の部位をマウスクリックします。Construct|Get Info.... コマンドを使って、名前を "ampicillin resistance" に変更し、"beta-lactamase" のコメントを付けて、OK ボタンを押します。

  9. 部位を選択すると、さまざまな Format メニューコマンドを使用できます。ここでは、コンストラクトの中の矢印の形状を変え、Format|Lines... メニューで方向を変更しました。方向変更は、図13 のダイアログにある Protein Sequence を使っても可能です。
    図13 部位の情報ダイアログ

  10. File|Save As... コマンドを選択し、construct#3 という名で保存して下さい。