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高度な機能安全 (Functional Safety) のサポート

APIS IQ における機能安全のサポートについて簡単にまとめます。

1. 標準仕様: IEC 61508 または ISO 26262

IQ は、機能安全の2つの標準 IEC 61508 と ISO 26262 をサポートしています。ダイアログはこの2つの標準を区別していません。そのため、入力等では名前を併記し (例:SIL/ASIL) 、ユーザーは現在のコンテキストを基に意味を判断することができます (次の図を参照) 。

図1

解析の基準として2つの標準のどちらを使うかを選択するために、機能安全カテゴリのドキュメント設定 (メニュー:ツール=>ドキュメント設定) のラジオボタンを使うことができます。

図2

設定の結果、入力の情報テキストは設定した標準に対応しました (例:SIL/ASILの代わりにASIL) 。さらに「入力なし」をクリックすると、対応する標準に応じたリスクグラフが表示されます。ここではマウスで、必要な SIL や ASIL のカテゴリを選択し、「OK」をクリックして確認します。次の図は両方の標準の入力ダイアログとリスクグラフです。

図3
図4

 

2. システム要素の故障率

FIT 欄に必要な値を入力することで、FMEDA フォーム内のシステム要素に対して部品故障率を定義することができます。この情報は FMEDA フォーム内で入力することができます。該当するシステム要素の属性ダイアログにその部品の故障率を定義します。任意のエディタでシステム要素をハイライト (選択) し、コンテクストメニューから「プロパティ」を選択します。「機能安全」タブでは、故障率を定義します。表示オプション「機能安全パラメーター」が現在のエディタで使用可能になっている場合には、部品の故障率も表示されます。構造リスト内で、括弧内の故障率はシステム要素の名前の前に表示されます。

 

3 安全目標と SIL/ASIL 分類として機能を定義

通常、IQ ソフトウェア内の関数で計算される危険とリスク解析で導かれる安全目標を記録します。新しいグラフエディタは、安全目標に関する様々なフィルタリングオプションを提供します。安全目標とみなされる機能と"通常の"機能とを区別するには、プロパティダイアログ (機能安全タブ) に新しい属性「ISO26262 による安全目標です」が追加されました。

最初に、機能を使って要求される安全目標を入力します。ボタン「入力なし」をクリックすると、SIL や ASIL のカテゴリを入力するためのリスクグラフを使うことができます。これはオプション機能で、機能安全の計算には影響しません。

オプション「ISO26262 による安全目標です」をチェックすると、機能を安全目標として定義できます。IQ ソフトウェアでは、すべての関連する故障を安全上重要な故障 (Safefy-Critical Failure:グラフエディタ上では SCF と略されます) として定義することができます。もし、これらの故障が (A)SIL > QM を持つ場合、これらはいわゆる 危険な安全上重要な故障 (Dangerous safety-critical failure:グラフエディタ上では DSCF と略されます) ということになります。

図5