新規購入お見積

GWB 5 で追加された機能

  • 新たに追加された2つのプログラム
    GWB 5 では新たに2つのプログラムが追加されました:
    1. SpecE8 は、化学種の分布、鉱物の飽和状態、気体のフガシティ(逃散度)の計算、および自然水に関する同種の計算を素早く行います。
    2. Aqplot は、SpecE8 の計算結果をグラフとして描画します。グラフタイプは複数の中から選択できます。
      Aqplot の出力例:水分析の Piper / Stiff ダイアグラム

  • レベルに応じた3種類のバージョン
    Geochemist’s Workbench 5 は、3種類バージョンがあります。
    • GWB Essentials には、もっとも一般的に利用されるモジュールが含まれており、平衡反応や、Redox-pH ダイアグラムの計算などが利用できます。反応モデルのような進んだトピックで悩まされる必要はありません。
    • GWB Full Release には、GWB Essentials に含まれる全ての内容に加えて、反応プロセスのモデル機能とその結果のグラフ化機能が含まれています。

  • 多くのグラフの追加
    新バージョンでは、作業の結果をグラフィカルに表示するための選択肢が大きく拡大しました。新たに追加されたグラフには、地球化学者が利用したいと思うほとんどすべてが含まれています。
    • Cross plots
    • Ternary diagrams
    • Piper diagrams
    • Durov diagrams
    • Stiff diagrams
    • Radial plots
    • Ion balance diagrams
    • Pie charts
  • PhreeqC、Mineteq、Wateq との互換性
    GWB 5 では、PhreeqC、Mineteq、Wateq をエミュレートできるようになりました。モデル内では活量係数(activity coefficient)計算法が利用できます。GWB フォーマットの新しいデータベースには、PhreeqC、Wateq4F、MinteqA2 の熱力学データを複合したものを含めることができます。

  • リモートコントロール
    GWB Professional の新機能では、GWB のモジュールはどれもリモートコントロールによる「スレーブプロセス」として動作させることができます。つまり、これによって GWB を他のプログラムから実行させることができる訳です。例えば、ユーザーが独自にプログラムを書く場合、任意の混合物でできた液体内の方解石(calcite)の平衡状態を決定する必要があるかもしれませんが、そのような場合も、質量の分布や液体内の鉱物の平衡状態を計算するコードを開発する代わりに、ユーザーの作成したプログラム内から SpecE8 を利用して同じ計算をさせることができます。
    同様に、ユーザーはリモートコントロール機能をつかって平衡反応に Rxn を利用したり、Act2 を使って活動ダイアグラムを計算したり、React を使って不可逆反応経路の結果を表示したりできます。あるいは、平衡定数又は速度定数を見つける最適化プログラムから React を呼出すことができます。これによって実験から得られたデータを適切に解釈することができます。

  • スクリプトによる制御
    GWB のコードはいずれもインプットファイルとして制御できます。スクリプトを利用すれば、ループや IF-THEN 分岐、プロシージャ等をプログラムできます。

  • 反応輸送モデル(Reactive transport models)
    旧 Xt パッケージにあった反応輸送モデルは、改良され、GWB Professional 版に統合されました。新しいモジュールの機能は以下のとおり:
    • ニューメリックの改良。演算速度が向上し、また、信頼性も高くなりました。
    • 一度終了したシミュレーションを延長できるオプションが追加されました。シミュレーションは任意のポイントでポーズすることができ、Xtplot を使ってその時点の結果を確認できます。
    • 任意の時点、任意の地点における鉱物の沈殿や溶解をシミュレーションできます。
    • 異なる領域、初期条件、反応。

  • アルカリ度
    液体アルカリ度の測定値を重炭酸塩濃度の入力条件として利用できます。計算された炭酸塩のアルカリ度は、Output にレポートされ、また、グラフ化することもできます。

  • 分配係数(Kd’s)
    吸着モデル又は表面錯形成モデル、あるいはそれらを組み合わせたモデルを利用する際、各イオン成分の総合的な分配係数をレポートします。値はグラフ化することもできます。

  • 新しくなったユーザーガイド
    GWB 5 には4冊のユーザーガイドが付属しています:
    • GWB Essentials Guide
    • GWB Reaction Modeling Guide
    • GWB Reactive Transport Modeling Guide
    • GWB Reference Manual

  • その他の改良
    GWB 5 では、その他に多くの機能が追加され、モデルの計算やグラフ表示のためのパッケージ能力の改良がなされています。グラフィック出力の事例が含まれており、PowerPoint や Illustrator 等のグラフィックプログラムの操作を簡単に行えます。グラフィック機能には様々な用紙サイズでの印刷機能も含まれています。