Gaussian 03 Rev E.01 における新しい機能と変更点
Rev E.01 の新しい機能
- 超微細テンソルを生成する新しいキーワード:
- Output=SpinRotation (NMR Output=Pickett と同じ)
- Output=RotationalConstants (Freq=VibRot Output=Pickett と同じ)
- Output=QuarticCentrifugal (Freq=(VibRot,Anharm) Output=Pickett と同じ)
- キーワード Freq と NMR を HF および DFT (MP2 では不可) の同一ルート上で指定可能。
- 共有メモリ並列計算 MP2 および MP4/CCSD(T) の triples 部分における動作割当ての向上。
- 汎関数 M05 および M05-2X の追加。
Rev E.01 がサポートする新しいプラットフォーム
- Mac OS X 10.4.9-11 および 10.5.6 以降 (Leopard 対応) の IA32 アーキテクチャ (32-bit Intel Mac) および EM64T アーキテクチャ (64-bit Intel Mac) 。これらのシステム上でバイナリ版の実行、または、標準 UNIX ソース版のビルドが可能。 (09/01/28 更新)
- 関連情報:Macintosh 環境における Gaussian 03 (E.01) の実行について
- 注意:ソースコードからコンパイルするには、case-sensitive HFS+ または UFS の case-sensitive ファイルシステムが必要です。case-sensitive ファイルシステムが必要なのは、ソースコードをビルドするときのみで、プログラムの実行においては必要ありません。
- IA32 ベースシステム(例:32-bit IntelMac)でビルドするには、bsd/bldg03 だけでなく、bsd/bldg03 all mac32 コマンドを使用してください。
- Solaris 10 が動作する AMD Opteron ベースのシステム。
- Intel EM64T/Linux 用バイナリは、AMD Opteron/Linux とは別バイナリになりました。また、ソースのビルド用に EM64T 用に最適化した Atlas ライブラリが提供されます。パフォーマンスを最大に引き出すために、お求めの際はハードウェアに対応したバイナリを正しく指定し、インストールしてください。使用するシステムのハードウェアアーキテクチャを確認するには、cat /proc/cpuinfo コマンドを実行してください。
Rev E.01 における関数の変更
"3-21G**"キーワードは、これまで基底関数として認められていましたが、文献には定義されておらず、 このキーワードは H と (有用な組み合わせではない第一周期原子上ではなく) 第二周期原子上に分極関数を 与えます。現在このキーワードは、エラーメッセージを表示します。H と S (C ではない) に分極関数が望まれる場合、一般的な基底関数の入力を利用できます。
Rev E.01 で解消されたバグ
- SCF=Symm を使用して post-SCF 計算を行う際に生ずるバグを修正しました。
- 大規模なブロックサイズのファイルシステムを使用する際に生ずるメモリ割当て問題を解消しました。
- Output=Picket で対称性をつかって生成されたテンソルの配向に関する問題を解消しました。
- BOMD=GradientOnly が機能するようになりました。
- 外部電場が存在する場合、MP2 レベルの構造最適化を行わない機能の問題を修正しました。
関連情報:
Macintosh 環境における Gaussian 03 (E.01) のご利用について
★お知らせ:対応 OS に Leopard が追加されました。(09/01/28 更新) |
Gaussian はリビジョン E.01 より Macintosh コンピュータの 2種類のハードウェアファミリー、Intel ベースのシステムと PowerPC ベースのシステムの双方をサポートするようになりました。このドキュメントは、Gaussian のどのバージョンがお持ちのハードウェアやニーズにもっとも相応しいプログラムであるかを判断できるようご用意したものです。選択可能なライセンスオプションをまとめると下記の表になります。
Mac ハードウェア |
対応OS |
製品 |
SMP |
ライセンスタイプ |
適用 |
PowerPC |
OS X 10.3.9 以降
(Leopard 対応) |
G03M |
不可 |
シングルマシン |
一般用・教育用 |
PowerPC |
OS X 10.3.9 以降
(Leopard 対応) |
G03M |
不可 |
サイトライセンス † |
一般用・教育用 |
Intel |
OS X 10.4.9-11
および 10.5.6 以降
(Leopard 対応) |
G03IM |
不可 |
シングルマシン |
教育用のみ |
all Intel |
OS X 10.4.9-11
および 10.5.6 以降
(Leopard 対応) |
Gaussian 03 |
可 |
バイナリ シングルマシン † |
一般用のみ |
all Intel |
OS X 10.4.9-11
および 10.5.6 以降
(Leopard 対応) |
Gaussian 03 |
可 |
バイナリ サイトライセンス † |
教育用のみ |
all Intel |
OS X 10.4.9-11
および 10.5.6 以降
(Leopard 対応) |
Gaussian 03 |
可 |
ソースコード サイトライセンス(全 G03 バージョン) † |
一般用・教育用 |
† 契約書にはサイト (同じ住所にある同一組織) を代表される方のサインが必要になります。 |
良くある質問(FAQ)
- CPU タイプや OS のバージョンなどがご不明の場合は、About This Mac (アップルメニューの「この Mac について」)をご確認ください。
- Intel ベースのシステムでは、32-bit および 64-bit システム用の Gaussian 03 をお選びいただけます。この場合、それぞれにライセンスが必要です。
なお、32-bit バージョンは、64-bit Intel Mac システムでも動作いたします。
- マルチプロセッサ/マルチコアによる並列計算は Intel Mac 環境でのみ実行可能です。この機能を実現させるには、Gaussian 03 のバイナリ又はソースコードサイトライセンスをお求めください。
Intel Mac 環境では現在 Mac OS X 10.5 Leopard をサポートしていません。Leopard をサポートするのは、PowerPC ベースの環境で動作する G03M のみとなっております。
★お知らせ:対応 OS に Leopard が追加されました。(09/01/28 更新) |
- Gaussian 03 には MacOS X のユニバーサルバイナリ版はございません。
- G03M は、Intel Mac 環境および Rosetta 上での動作には対応していません。
- G03M と Intel Mac 版の Gaussian 03 には、クラスタおよびネットワークパラレル版があります。
これらはいずれも対応する製品のサイトライセンスに加え、Linda のライセンスを購入する必要があります。Linda のライセンス費用は Gaussian 本体には含まれませんのでご注意ください。
- PowerPC 用の Mac にはソースコード版はございません。 PowerPC 環境でご使用される場合は、G03M をお求めください。
- Gaussian03M/PPC から Intel Mac バージョン (G03IM を含む) へのアップグレード価格はございません。
G03IM について
Gaussian 03IM は、Intel Mac で動作する Gaussian 03 の シングルマシン・バイナリ版で、シュリンクラップ・ライセンス(開封により使用許諾に同意したものとみなされるライセンス)形態で販売されます(G03IM のサイトライセンス版はございません。)。Gaussian 03IM は 32-bit 版で、マルチコアやマルチプロセッサシステムでの並列計算は実行できません。G03IM は、低コストで導入できる Intel Mac 環境の入門用としての位置付けのため、販売は教育用(および米国政府機関)のみと限定させていただきます。アップグレードに関しては、Gaussian03M/PPC のどのバージョンにもアップグレードすることはできません。また、G03 /G03M からのアップグレード割引もありません。
Intel Mac 用 Gaussian 03 のコンパイルについて
- ソースコードからコンパイルするには、case-sensitive HFS+ や UFS 等の case-sensitive ファイルシステムが必要です (デフォルトのファイルシステムは case-insensitive HFS+ です)。case-sensitive ファイルシステムは、ビルド時に必要となりますが、プログラムの実行には必要ありません。
- IA32 ベースシステム(32-bit Intel Mac)でビルドするときには、bsd/bldg03 だけではなく、bsd/bldg03 all mac32 を使用してください。
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