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Gaussian (ガウシアン)
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過去のバージョンの履歴

Gaussian 16 の新しい機能

バグ修正

変更点(Revision History)

G09からG16への変更点

Gaussian 16 の新しい機能

新しいモデリング機能

  • [REV B] CISおよびTD計算において、励起状態の静的ラマン強度(Static Raman intensity)の計算が可能となりました。TD Freq=Raman計算では、電場に関する数値微分によって分極率を計算します。そのため、これらの手法に対するFreq=Raman計算コストは、ラマン強度オプションなしの振動計算の7倍となります。
  • TD-DFT の振動数や IR およびラマンスペクトルの予測、遷移状態構造最適化、励起状態におけるIRC計算実行において解析的な 2次微分計算が可能になりました。
  • EOMCC の構造最適化計算実行において解析的な勾配計算が可能になりました。
  • 非調和振動解析が VCD や ROAスペクトルに対しても可能になりました。詳しくは Freq=Anharmonic をご覧ください。
  • 振電スペクトルや振電強度の計算機能が追加されました。詳しくは Freq=FCHT や関連するオプションをご覧ください。
  • 共鳴ラマンスペクトルの計算機能が追加されました。詳しくは Freq=ReadFCHT をご覧ください。
  • DFT汎関数として、新たに M08 ファミリーMN15MN15L が追加されました。
  • ダブルハイブリッド法による汎関数として、新たに DSDPBEP86PBE0DHPBEQIDH が追加されました。
  • 半経験的手法である PM7 が追加されました。
  • Adamo による励起状態の電荷移動診断が可能になりました。詳しくは、Pop=DCT をご覧ください。
  • Caricato による EOMCC 溶媒相互作用モデルが追加されました。SCRF=PTED もご覧ください。
  • 一般化された内部座標 (Generalized internal coordinate) が追加されました。これは、任意のリダンダント内部座標を定義し、構造最適化の制限やその他の目的にも用いられる技術です。Geom=GIC もご覧ください。

パフォーマンス強化

  • Linux において NVIDIA K40、K80 GPU およびP100(Pascal)が、Hartree-Fock と DFT計算についてサポートされました。P100(Pascal)は、[REV B]にて新しくサポートされました。P100(Pascal)への対応により、全てのGPUタイプでのパフォーマンス改善が可能となります。GPUサポートの詳細および利用方法については、こちらをご参照ください。
  • 非常に多くの数のプロセッサーを用いる並列化パフォーマンスが改善されました。詳しくは Parallel Performance (日本語訳: メモリ設定と並列計算について) の複数の CPU やクラスターを用いた最適な並列パフォーマンスの方法に関する情報をご覧ください。
  • [REV B]Linda Worker間タスクのダイナミック アロケーション(動的割り当て)がデフォルトとなり、並列効率が向上しました。
  • CCSD の反復計算において、I/O を回避するための最適なメモリアルゴリズムが採用されました。
  • GEDIIS最適化アルゴリズムがいくつかの点において強化されました。
  • アクティブ空間が (10,10) 以上の CASSCF のパフォーマンスが改善され、 (分子系に依存して) 16軌道以上のアクティブスペースでの計算も可能となりました。
  • W1モデルにおける内殻の電子相関エネルギー計算が高速化しました。
  • アルゴリズムの改善により、CEP法 [DiazTinoco16] における対角化および二次の自己エネルギー近似 (D2) 成分の計算が高速化されました。詳しくは、EPT をご覧ください。

使用法の強化

  • [REV B]ChkChkユーティリティにおいて、ジョブステータス(ジョブが正常終了したか、失敗したか、計算中であるかなどの情報)のレポートが可能となりました。
  • [REV B]入力行の原子指定オプションパラメータにおいて、有限(非点)核利用時の半径指定が可能となりました。半径は、RadNuclear=valキーワードを利用し、原子単位の浮動小数点で定義します。例えば、次のように指定します。
    C(RadNucl=0.001) 0.0 0.0 3.0
  • Gaussian と、Fortran や C のようなコンパイラ型言語、Python や Perl のようなインタプリタ型の言語で書かれた他のプログラムとのインターフェースためのツールが用意されました。詳しくは、Interfacing to Gaussian 16 をご覧ください。
  • 入力ファイルの Link0 (%) 行 および/または Default.Route ファイルの指定パラメータを、コマンドラインの引数もしくは環境変数を通して設定することが可能になりました。[REV B]では、入力ファイル および/または checkpointファイルもしくは行列要素ファイルによるデータファイルへの指定コマンドラインオプションが追加されました(入力ファイルの%OldChk もしくは %OldMatrix Link0コマンドと同等)。詳しくは Link0 Equivalences をご覧ください。
  • 1回目に加え、N回に1回、力の定数を計算するオプションが追加されました。Opt=RecalcFC=N もご覧ください。
  • [REV B]基底関数構成前のLink301において、DFTBパラメータが読み込まれるようになりました。つまり、要素にd関数が含まれるか否かを、パラメータファイルから判別することが可能となりました。
  • [REV B]入力ファイル および/または データファイルから、checkpointファイルもしくは行列要素ファイルへの定義、または、逆の定義がコマンドラインオプションに追加されました。詳細は、Equivalenciesタブもしくはcommand line optionsをご参照ください。

 

関連情報

 

バグ修正

Rev. B01 バグ修正

  • SCF=QCを用いたジョブステップ途中におけるRWFファイルからのリスタート計算問題が修正されました。
  • SCF=XQCもしくはSCF=YQCにおける通常SCF計算実行中、新しい最低エネルギー波動関数が見つかった場合にのみ、軌道と電荷が保存されます。もし、L502にて収束に失敗し、L508(QCもしくは最急降下SCF)に計算が移動すると、通常のSCF繰り返し計算から最良の波動関数が利用されます。
  • EOM-CC計算途中におけるRWFファイルからのリスタート計算問題が修正されました。
  • 空のβスピン空間、もしくは、完全なαスピン空間が存在する場合におけるROMP4およびEOM-CC計算問題が修正されました。
  • G4およびG4MP2ジョブのサマリーテーブルにおける誤ったラベルが修正されました。
  • RWFファイルが物理ファイルに分割された場合におけるNBO計算スクラッチファイル命名の問題が修正されました。
  • 非常に小さいメモリ量を利用した巨大分子のCISおよびTD振動計算の失敗原因となるアロケーション問題を修正しました。これらのジョブは、正常終了可能となりましたが、もし、十分なメモリ指定(%Menに大きな値を指定)が可能であれば、より効率的計算が可能となります。
  • FormCheck キーワードを利用したジョブが失敗してしまうバグが修正されました。このキーワードは非推奨です。より柔軟性のある-fchk コマンドラインオプションが、より適切な選択です。
  • PCM溶媒効果を含む計算のチェックポイントファイルに対してformchkコマンドを実行した際に出力された不要な警告を削除しました。
  • Opt=(TS,ReCalcFC=N)のルートが修正されました。
  • 分子力学パラメータが、正常に、Formattedチェックポイントファイルに保存されるようになりました。
  • NBO6を利用した相互作用消去効果(Pop=NBO6Del)を実行するルートが修正されました。
  • 複合ジョブの後のステップにてGPU計算実行が阻止されてしまうバグが修正されました。
  • 原子プロパティリストに対して、一般的には利用されなくなったQMomおよびMagnetonキーワードの解析問題が修正されました。

 

変更点(Revision History)

G16 Rev. A.03からRev. B01への変更点

  • ソースコードコンパイル手順において、若干の修正があります。こちらのドキュメントにてご確認ください。

 

G09からG16への変更点

計算に関するデフォルト

以下の計算に関するデフォルトの値が Gaussian 16 において変更されました。

  • 積分の精度が Gaussian 09 の 10-10 から 10-12 へ向上しました。
  • 一般的に用いられるデフォルトの DFTグリッドが、G09 の FineGrid に対して G16 では UltraFine になりました。同様に、CPHF に関するデフォルトのグリッドも CoarseGrid から SG1 へなりました。詳しくは Integral キーワードのディスカッション部分をご覧ください。
  • SCRF のデフォルトが非対称な形式から対称的な形式の IEFPCM [Lipparini10](Gaussian 09には存在しません)となりました。
  • 物理定数に、Gaussian 09 では 2006年の値を用いていましたが、より新しい 2010年の値となりました。

最初の 2つの項目はいくつかの新しい計算タイプ(例えば、TD-DFTの振動数や非調和のROA)において精度を確保するために変更されました。そのため、Integral=(UltraFine,Acc2E=12) がデフォルトです。これらの設定は、溶媒中の DFT最適化といった、数値的な積分を含む計算の信頼性を概して改善します。Gaussian 09 のデフォルト、Integral=(FineGrid,Acc2E=10) と比較して、CPU の必要条件が若干増加します。

G09Defaults キーワードはこれら4つすべてのデフォルトを Gaussian 09 のデフォルトに戻します。これは以前の計算との互換性を提供するためのもので、新しい研究に対しては Gaussian 16 の新しいデフォルトの利用を強く推奨します。

 

使用メモリに関するデフォルト

Gaussian 16 のデフォルトのメモリは %Mem=100MW (800MB) です。より大きな分子に対する計算や多くのプロセッサーを用いたときには、さらに大きな値が適切です。詳しくは、Parallel Jobsタブをご覧ください。

 

TD-DFT の振動数

TDDFT の振動数計算はデフォルトで二次微分を解析的に計算し、数値的な微分(Gaussian 09 で唯一 の選択肢)に比べて非常に高速化されます。

 

関連情報