21.1 比率と割合の検定について

データが名義尺度 (nominal scale) で測定されているときは、比率と割合の検定 (Rate and proportion tests) を使います。比率と割合の比較では、カテゴリ型のデータ分布に偶然によって生じるばらつきを超える有意差があるか否かを検定します。詳しくは、比率と割合を比較する検定を選ぶをご覧ください。

  1. 分割表
  2. 単一カテゴリの2群の割合を比較する
  3. 複数カテゴリの多群の割合を比較する
  4. 同じ群の2処理の割合を比較する
  5. イェーツの補正

 

1. 分割表

比率と割合の検定の多くは、分割表 (contingency table) を利用します。比較する群とカテゴリのいずれかまたは両方が分割表の列と行のタイトルに、カテゴリや群の各組合せの測定数が分割表のセルになります。分割表は、ある群の分布が、それが属するカテゴリによって左右されるかどうかを判断するのに使用します。

2 x 2 分割表には、2つの群と2つのカテゴリがあります (例えば、2つの行と2つの列)。2 x 3 分割表では、2つの群と3つのカテゴリまたは3つの群と2つのカテゴリという具合になります。

 

2. 単一カテゴリの2群の割合を比較する

単一カテゴリ内に存在する2群の割合を比較して有意差を検定するには、z 検定を使います。z 検定を実行するには:

  1. Analysis タブをクリックします。

  2. SigmaStat グループにある Tests ドロップダウンリストから以下を選択します:

    Rates and Proportionsz-Test

 

3. 複数カテゴリの多群の割合を比較する

2つ以上のカテゴリ内の2つ以上の群の分布に有意差があるか否かを検定するには、分割表を使用して分析を行うことができます。

SigmaPlot はカイ二乗分析中に自動的にそのデータをチェックして、必要に応じてフィッシャーの直接法を提示します。なお、チェックにかかわらず任意の 2 x 2 分割表に対してフィッシャーの直接法を実行することもできます。

Note:SigmaPlot で計算するフィッシャーの直接法は両側検定です。

 

4. 同じ群の2処理の割合を比較する

マクニマーの検定 (McNemar’s Test) を使えば同一個体における1系列の異なる2処理に対する応答の変化の割合の差を検定することができます。

 

5. イェーツの補正

連続のためのイェーツの補正は、z 検定、および、2 x 2 分割表や自由度1の χ2 分布の比較を使用する全ての検定に自動的に適用されます。一般に、イェーツの補正により P 値の精度が高くなることがこれらのケースで認められています。

イェーツ補正因子 (Yates Correction Factor) の適用は、各検定の Options ダイアログボックスで選択します。