6.1 概要

セミバリアンスは、次式で定義される自己相関統計量 (autocorrelation statistic) のひとつです:

γ (h) = [1/2 N(h)] Σ [zizi+h] 2

ここで、

GS+ のセミバリアンスの評価は、データセットにおける全ての可能なポイント対の γ(h) を計算し、間隔クラス h に各対を割り当てることによって行います。通常の間隔クラスの場合、GS+ は、次式を用いて与えられた任意のポイント対に間隔クラスを割り当てます:

class = INT(D/DI) + 1

ここで、

オリジナルにより近い値を求めるために、最初のラグ間隔を 1/2 だけオフセットする場合は次式になります:

class = INT([D/DI]+0.5) + 1

このオプションは、Preferences – Analyses ダイアログにあるボックスをチェックすることで利用することができます。短い間隔距離に大量のポイント対があるような場合は、これによってバリオグラムの結果を改善することができます。ただし、最初のラグをオフセットしていない状態で最短距離のクラスにポイント対が殆どなければ (よくある問題です)、最初のラグをオフセットしたとしても、利用できる対は更に少なくなるというデメリットがあります。このようなケースの場合は、バリオグラムの改善は殆どないことになります。

ラグクラス間隔を個別に指定している場合、ポイント対は Lag Class Intervals ウィンドウの値に基づいて間隔ラグクラスに割り当てられます。

GS+ は間隔クラスごとにセミバリアンス統計量を計算します。すなわち、分析における各間隔クラスの全ての h に対する全てのセミバリアンスのグラフがバリオグラム (より正確に言えばセミバリオグラム) を構成します。

共クリギング (cokriging) の場合、主変量 (Z)、共変量 (Z2)、および、交差変量 (Z x Z2) のそれぞれについてセミバリアンス分析を実行する必要があります。