5.7 ツール拡張 (Tool Extensions)

Gene Inspector では、ユーザー自身でカスタムアイテムを作成し、それを GI ノートブックにペーストすることができます。これは、ツール拡張の形で実行することができます。ノートブックオブジェクトのいずれかを選択状態にしたら、メニューから Notebook > Tool Extensions > Add Extension を選択することで、それを Tool メニューに拡張 (extension) の一つとして登録することができます。指示に従ってその拡張の名称を指定すると、それをメニューから利用することができるようになります (ノートブックにある元のオブジェクトはそのまま残ります)。図 5.5 に示すように、Tools Palette を作成するために Tools メニューを非表示にするとツール拡張がポップアップメニューの一つとしてパレットに表示されます。この事例の場合、パレットには “Bookmarker” という名称のツール拡張が表示されています。

Tool メニューまたは Tools Palette からツール拡張を選択すると、そのツール拡張の複製をノートブックに配置できるようになります。GI ノートブック内でマウスをクリックすると、ツール拡張のコピーがオリジナル (推奨) サイズで GI ノートブックに転送されます。このとき、マウスをクリックした位置がオブジェクトの左上に相当する部分として配置されます。マウスボタンをクリックするのではなく、マウスを矩形を作るようにドラッグした場合には、その矩形に合わせてツール拡張のサイズが伸縮します。

 

ツール拡張の使用例

GI ノートブックでは、任意のオブジェクトをツール拡張にすることができるので、それだけ多岐にわたる用途が考えられます。例えば、多数の形状 (矩形、円形など) からなる複雑なグラフィックを描画し、それらをグループ化したものをツール拡張として作成することができます。こうして作成した複雑なオブジェクトを、ブックマークや新規実験のインジケーターとして使用するアイコンに利用したり、あるいは、重要データのインジケーターや、ハイライトしたいその他のポイントに利用することができます。他のプログラムで作成したグラフィック (例:microfuge チューブ、顔を写した小さな画像など) をツール拡張として保存することも可能です。

同じタイプのテーブルを頻繁に作成する場合は、そのテーブルのテンプレートを作成しツール拡張に登録すると良いでしょう。従って、18 レーンのゲルを繰り返し実行する場合は、18行x1列のテーブルをツール拡張として保存します。新規ゲルを実行するするときはいつでも、このツール拡張を使うだけで空のテーブルを GI ノートブックに配置し、最新のサンプルリストにデータを書き込むことができます。

ツール拡張として利用できるのはグラフィックオブジェクトやテーブルのみではありません。解析出力オブジェクトもツール拡張として利用することができます。解析出力オブジェクトのツール拡張を GI ノートブックに戻せば、解析の実行に利用できます。解析セットアップとして Analysis メニューに登録できる以外に、解析セットアップを保存するもう一つの手段として利用できます。