19. 円錐曲線の包絡線

サンプルデータ:

前の例は、2つの直線上の2点を対応させてできる2つの範囲の射影的属性に依存するものです。対応する二重作図の属性が投射的であるということは、2点を通る2つの対応する直線束についての結果も二重になることになります。こうして作成された後者の円錐曲線は、1点でトレースされた円錐曲線の軌跡ではなく、円錐曲線の接線の包絡線になります。

以下の図はこうした状態を示すもので、前の例で紹介した二重作図を以下に示します。

3つの直線 (黒で表示) と2つの点 A と B があるとします。

  1. 最初の点 (A) を通る任意の直線を作成します (直線 AD と水平線のなす角を θ とします。このθ が包絡線を作成するパラメータとなります)。
  2. 作成した直線と最初に与えられた直線から点 D が定まります。
  3. 点 D と与えられた2つ目の点 (B) により直線 DB が定まります。
  4. 変動直線 AD と与えられた2つ目の直線により点 F が定まります。
  5. 直線 DB と与えられた3つ目の直線により点 G が定まります。
  6. 点 F と G により直線 FG (グリーンで表示) が定まります。

θ が変化すると、この直線も動きます。これらの直線の包絡線は以下の赤で示す円錐曲線となります。この円錐曲線は、前の例で最初の3つの点と2つの直線で定められたものと同様、最初の3つの直線と2つの点によって定まります。これらの直線と点が変わると、円錐曲線の包絡線全体も変わります。