20. 円の極限

サンプルデータ:

ここでは、3つの点を通る2つの円を作図し、点の1つと他の2点のうちの1つが同じになるときの極限を調べます。

円のひとつを A, B, C で定義し、もうひとつの円を B, C, F で定義します。A を曲線 y=√x 上の点とし、F を曲線 y = x2 上の点とします。点 F と A をそれぞれ独立して変化させることができるように、ここでは、2つ目の曲線のパラメータに t を使用しています [Geometry Expressions では、直交座標系の変数に大文字の X と Y が使用されます。ここでは、小文字の x を A を通過する曲線のパラメータとして使用しています]。

ここで、x と t がゼロに近づくにつれて、A と F は C に重なる点に注意してください。ゼロの位置までくると、2つの円の定義が消滅します。どちらの円も区別できない3点では定義していませんが、果たして、この極限における2つの円は、本当に矛盾なく定義されているのでしょうか?

パラメータ x をゼロに近づけてゆくと、それに対応する円が大きくなってゆくあることが分かります。

t をゼロに近づけてゆくと、点 B, C, F によって定義される円はそれに応じて小さくなります。

ここで何が起こっているのかを良く理解するために、Geometry Expressions で2つの円の方程式を求めてみましょう。

ここで、t をゼロに近づければ、F を通過する円が中心を (0,1/2) とする円に近づくことが分かります。一方、x をゼロに近づける場合は、A を通過する円が Y 軸に近づくのが分かります。