3.9 部位 (Site) のリスト表示
このセットアップは、Marking Sites のセットアップ (“Marking Sites”) とほとんど同じです。Construct > Features > List Sites… (command-L/ctrl-L) を選択すると、図 3.14 に示すダイアログが表示されます。このダイアログボックスを使って、リストにある多数の制限酵素を使用し、実際にマークされた部位の種類と数について自らパラメータを定義することでコンストラクト内の部位をリスト表示させることができます。以下にこのダイアログのオプションを示します:
- ダイアログの一番上にあるポップアップメニューでは、ダイアログの左側のリストに表示させる酵素を指定します。GCK データフォルダにある制限酵素リストのいずれかひとつがポップアップメニューに表示されることになりますd。
図 3.14:List Sites ダイアログ
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- List only those enzymes with… には、3つのチェックボックスが用意されており、…blunt ends (平滑末端)、…5’ overhang ends (5' 突出末端)、…3’ overhang ends (3' 突出末端) を任意に組み合わせて表示させることができるようになっています。3つのチェックボックスをすべて選択すると、すべての部位が表示されます。すべてのチェックを外すと、部位は何も表示されません。
- 左側のリストにある制限酵素のいずれかをクリックして Add-> ボタンをクリックすると、選択した制限酵素が右側の Enzymes to list: に移動します。右側のリストの全ての制限酵素が標的 DNA の対応部位の検索に使用されます。Add All-> ボタンは左側にあるすべての制限酵素を右側のリストに追加します。右側のリストで制限酵素を選択し、Remove ボタンをクリックすると、その項目は Enzymes to list: から除外されます。ここで除外された制限酵素は、別のダイジェストで使うために制限酵素ファイルには残されています。検索対象の部位リストから項目が除外されたにすぎません。
- List enzymes for which… では、実際にリストに表示させたい部位をその切断頻度の範囲で指定できます。このフィールドを空のままにすると、すべての部位が表示されます。上のフィールド More than ‘n’ sites are found では、マークを付ける制限酵素認識部位が標的 DNA に必ずあらわれる回数の最小値を定義します。最小数を有効にするには、テキストの左側にあるチェックボックスにチェックが入っているか確認してください。下のフィールド Less than ‘n’ sites are found では、マークを付ける制限酵素認識部位が標的 DNA に必ずあらわれる回数の最大値を定義します。チェックボックスを2つともチェックすることで、切断頻度の範囲を指定して見つけることができます。例えば、切断が1回の制限酵素 (ユニークカッター) だけを確認したい場合は、上のボックスに "0" を、下のボックスには "2" を入力します。
図 3.15:部位 (Site) リストの出力例
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- List enzymes whose sites… では、検索ターゲットとして使用するコンストラクトの部分を定義できます。このラジオボタンは、実際に DNA の選択範囲を指定しているときだけ、有効になります。それ以外の場合は選択できません。DNA が何も選択されていない場合、検索はコンストラクトの DNA 全体に対して実行されます。…are found in the selected sequence を選択すると、選択した DNA 内に認識配列を持つ制限酵素のみがリストに表示されます。この制限酵素は、選択したセグメントの外側にも部位があります。…occur exclusively within the selection を選択すると、選択した DNA 内に認識配列を持ち、かつ、コンストラクト内にはそれ以外の部位が存在しない制限酵素のみがリストに表示されます。この選択を、“List enzymes for which…” と合わせて使えば、実現したいタスクの条件を厳密に満たす制限酵素のみをリストに表示させることができます。
図 3.15 に示すのは、典型的な List Sites 分析の結果です。出力内容のヘッダには、塩基配列の名称と分析が実行された日時が記載されます。選択した制限酵素のうち、DNA にその部位が何もない場合、それらは出力結果の一番最後に一覧で表示されます。