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生化学・分子生物学実験の分析に SigmaPlot を活用

同志社女子大学
薬学部 薬理学教室
(京都府京田辺市)

藤井 健志 准教授

グラフ作成のワークシートをそのまま統計解析のデータとして扱うことができるので重宝しています。

研究されている内容について教えてください

アセチルコリンによる免疫機能調節に関する研究を行っています。アセチルコリンは副交感神経系や運動神経系の重要な伝達物質であることから、神経伝達物質であるとの認識が一般的です。しかしながら、私たちは 1995年にTリンパ球がアセチルコリンを産生していることを発見して以来、アセチルコリンが免疫機能を調節する物質でもあること (オータコイドとしての役割) を証明してきました。

図1: 細胞間相互作用

現在では、アセチルコリンによっても免疫機能が調節されていることは世界的に認知されてきています。

共同研究者の川島紘一郎博士 (現北里大学薬学部) より提供を受けているアセチルコリンのラジオイムノアッセイを用いた微量定量 (1pg/tube) が可能であることが研究室の特徴のひとつです。現在、アセチルコリン受容体の機能変化と疾患との関連が徐々に明らかにされてきています。メレダ病もそのひとつであり、アセチルコリン受容体のひとつであるニコチン受容体機能とメレダ病との関連について精力的に研究を進めています。また、潰瘍性大腸炎やクローン病のような自己免疫疾患にもとても興味があります。様々な免疫疾患におけるアセチルコリンの役割や、免疫調節薬の開発のための理論構築を進めていきたいと考えています。

 

ご研究の中で、どのようなデータを SigmaPlot で扱っていますか?その用途は?

研究データのほぼすべてです。研究手法としては、生化学的あるいは分子生物学的な実験がほとんどです。細胞数のカウント、酵素活性 (例えば、アセチルコリン合成酵素) や生理活性物質の測定、遺伝子発現の PCR による解析などの実験データが得られます。アセチルコリンはラジオイムノアッセイで測定していますので、液体シンチレーションカウンターによるトリチウム ([3H]) 測定の結果が得られます。時に、細胞内カルシウムイオン濃度変化や免疫組織化学実験の画像解析のデータを数値化したものをグラフ化する際にも使用しています。

いずれの実験でも薬物による変化を調べることが目的ですので、薬物の濃度依存性、時間経過による影響、薬物の効果を阻害する物質の影響などを同時に解析することが多くなります。

バージョンアップのたびに多機能になっていきますが、基本的にはシンプルなグラフの方が見やすいと思いっていますので、疑似 3-D 表示などの機能についてはあまり使用していません。しかしながら、アイコンや Wizard 機能により簡単にグラフを作成していくことができるのが、分かり易いグラフの作成にとても役立っています。軸やレジェンドの自由度もバージョンアップごとに高くなってきているのもポイントが高いと思います。

図2: メディエートフォア特異的 siRNA のTリンパ球におけるアセチルコリン産生に及ぼす影響

 

統計解析の機能をどのように活用されていますか?便利だと感じる点を教えてください。

薬物の効果をできるだけ客観的に評価しなければなりませんので、私の場合、データの統計解析は不可欠です。大学院生のころは指導教官の先生が作成してくださったエクセルのマクロを使用して統計解析をしていましたが、大学院修了後に統計解析に関して相談すると SigmaStat を薦められました。SigmaStat Version 2 を購入して以来、統計解析にはほとんど SigmaStat を使用してきました。Version 3 を長期間使用してきましたが、SigmaPlot Version 11 で SigmaStat が統合されましたので、現在はこちらの機能を主に使用しています。

データの基本統計量の計算や二群間の検定手法はもちろんのこと、ANOVA 解析も充実しています。薬物の効果の経時変化の解析やアンタゴニストによる拮抗実験などの多重比較も頻繁に行いますので、2-way ANOVA 解析 + Post-hoc テストを簡単に実施できるのもよい点です。グラフ作成のワークシートをそのまま統計解析のデータとして扱うことができるので、ファイルが分散しないのも重宝しています。3-way ANOVA も使うことができるので、論文投稿の際のレフェリーのコメント対応に助かったことがあります。

図3: データ入力画面と作図されたグラフ

 

 

SigmaPlot を使い始めたきっかけは?

京都大学薬学研究科の大学院生だったころ、指導教官の先生より使用を薦められてからです。それまでは、ロットリングペン、レタリングシールとスクリーントーンを使用して作図していました。1つのグラフを描き上げるのに時間もかかりますし、不器用ですので失敗した部分を修正することも容易ではありませんでした。SigmaPlot を使用し始めて、当時は、おそらく SigmaPlot Version 2 (IBM-PC 版) だと思うのですが、こんなにもグラフを描くのが簡単になるのかとかなり驚きました。それ以来、購入を見送った Version もありますが、基本的には作図はすべて SigmaPlot です。

図4: 院生時代の SigmaPlot により作図したグラフ

 

どのような研究者の方に薦められる製品ですか?

SigmaPlot 12

理科系、文科系を問わず、データをグラフ化して他者にプレゼンテーションするにはとても有用なソフトウェアです。他のグラフ作成ソフトウェアも使用したことがありますが、作図の自由度は SigmaPlot が一番高いと思います。SigmaStat が統合されてかなり高度な統計解析機能も充実しましたので、統計解析を主として使用する研究者にも使い勝手のよいソフトウェアだと思います。

(本事例作成に関し、藤井准教授のご協力に感謝いたします)

(インタビュー:2012 年8 月)