Surfer 13 で追加された機能
- 経緯度線とグリッド
- 可視領域マップ (Viewshed Map)
- ジオプロセスツールの追加
- ベースマップオブジェクトのクエリー
- 属性の管理
- 新しいウェルカムダイアログの活用
- 緯度と経度のラベルを Degree/Minute/Second 形式で表示
- 陰影図法でイメージマップを作成
- カラースケールバーへのタイトルの追加
- カスタムフォーマットによる日付と時刻の表示
- オンラインマップをダウンロードする WMS 接続機能の改善
- 局所的な座標系のための単位指定
- グリッドデータの Z 範囲の制限
- ECW と SID ファイルの再サンプリングなし、または、領域の抽出のインポート
- ワークシートの値の範囲に関する統計量の計算
- デジタイズしたデータの保存時に空白 (blanking) をあらわすフラッグをゼロに変更
- 形状変更時における複数の頂点の連続的な削除
- 全ての Unreferenced レイヤーに座標系を割り当てる
- 座標系の検索
- 新しい座標系と測地系
- インポート機能の追加と改善
- エクスポート機能の追加と改善
- オートメーションコマンドの追加
経緯度線とグリッド
お持ちの投影マップを画面に表示してボタンをクリックするだけで、そのマップに緯度と経度の経緯度線を直接追加することができます。また、グリッドは各種単位をもとに作成できるので、お持ちのマップをある座標系 (たとえば UTM など) に投影しながら、そのグリッド表示に例えばフィートなどの異なる単位を使うことができます。
お持ちの投影マップ上に緯度と経度の経緯度線を追加できます!
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可視領域マップ (Viewshed Map)
お持ちのマップに可視領域 (viewshed) レイヤーを追加して、特定の XY 地点から眺望できる領域や眺望できない領域を表示させることができます。トランスミッターの座標、眺望する角度や半径、サンプリング距離、描画プロパティを変更して最適なプレゼンテーションを作成することができます。
新しい可視領域マップタイプを使って、特定の XY 地点から眺望できる可視領域を表示した例。
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ジオプロセスツールの追加
作成したベクトル形状に幾何学的な処理を加える編集機能がいっそう充実しました。交点に点を作成したり、既存の多角形から新たな多角形を作成したり、オブジェクト周囲の指定した距離にバッファとしてポリゴンを作成したり、その他多数の機能を使って、思い通りの結果を得ることができます。
- Create Intersection Points (交点を作成する) :選択したポリラインやポリゴンの全ての交点に点を作成します。
- Break Polyline at Intersection (ポリラインを交点で中断する):選択したポリラインを他の形状と交わる全ての交点で中断します。
- Difference of Polygons (ポリゴンの差分):複数のポリゴンから領域の重なりを除いた新規ポリゴンを作成します。
- Intersect Polygons (ポリゴンの交差) :選択した複数のポリゴンの重なり部分から新規ポリゴンを作成します。
- Union Polygons (ポリゴンの和集合) : 選択した複数のポリゴンから単一のポリゴンを作成します。
- Buffer (バッファ):オブジェクトの周囲や内部の指定した距離にポリゴンを作成します。
河、道路、井戸または任意のオブジェクトに指定距離のバッファを作成して、緩衝領域としてのオフセットやセットバックを表示した例。
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ベースマップオブジェクトのクエリー
お持ちのデータに素早くアクセスできます!任意のベースレイヤーにあるオブジェクトの属性を利用してクエリーを問い合わせることができます。この新しいクエリーツールを使えば、複雑なベースレイヤーでも検索や選別を瞬時に行うことができます。
ベースレイヤーのオブジェクトにクエリーを実行した例。クエリーの条件を満たすオブジェクトのみを選択して編集したり、現在の範囲から除外することができます。
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属性の管理
ベースレイヤーのオブジェクトの属性を素早く簡単に管理することができます。新しい Property Manager の機能と、新しい Attribute Table を使えば、属性の追加、削除、および、編集を簡単に行うことができます。
ベースレイヤーにある全てのオブジェクトの属性と属性値を一度に表示して編集することができます。
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新しいウェルカムダイアログの活用
Surfer での作業は、新たに装備されたウェルカムダイアログで始まります!新規プロットやワークシートウィンドウを素早く作成したり、チュートリアルを開くことができます。Samples フォルダにある任意のプロジェクトファイルや、直前に使用したファイルリストを選択したり、あるいは、プロジェクトフォルダに保存した任意のファイルを即座に開くことも可能です。Surfer 13 以降の形式で保存されたファイルなら、ファイル選択時に SRF ファイルのプレビューが表示されます。ファイルを開く前にその内容が何であったかを思い悩むことはもうありません!
Files リストから Surfer 13 プロジェクトファイルを選択すると、その内容がプレビューで表示されます。
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緯度と経度のラベルを Degree/Minute/Second 形式で表示
作成したマップの緯度と経度のラベルを度・分・秒の形式の書式を使ってもっと読み易くしましょう!多数のオプションが用意されているため、お持ちのマップに最適なフォーマットを選びだすことができます。
緯度・経度のラベルに度・分・秒の多彩な書式を使うことができます。
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陰影図法でイメージマップを作成
お持ちのイメージマップに陰影図法 (Hill Shading) を取り入れることで 3D 風のマップを作成することができます。陰影図法とはイメージマップに光源を組み込んだ描画法です。従来の陰影起伏図 (shaded relief ) や 3D サーフェスをイメージマップに重ね合わせる代わりに、この機能を有効にして、効果を作り出すだけで作業にかかる時間とディスク容量を節約できます。
お持ちのイメージマップに陰影図法を追加すれば、目を見張るような 3D 風の地図を作成できます。
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カラースケールバーへのタイトルの追加
関連するデータは全てひとつにまとめましょう。カラースケールバーにタイトルを作成すると、バーと共にそのタイトルが移動しますので、スケールバーが複数ある場合、どのスケールバーがどれを指しているのかが識別し易くなります。
カラースケールにタイトルを追加した例。スケールバーの移動と共にタイトルも移動します。
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カスタムフォーマットによる日付と時刻の表示
思い通りのフォーマットで日付と時刻を表示しましょう!日付と時刻を思い通りの書式にカスタマイズして、その情報を表示させることができます。
日付と時刻の書式をカスタマイズして、思い通りのフォーマットであらわすことができます。各種定義済みのフォーマットを選択することも、独自に作成することも可能です。
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オンラインマップをダウンロードする WMS 接続機能の改善
オンラインマップのダウンロードが簡単になりました!WMS の機能が大幅に改善され、継ぎ目のない処理で必要な画像を入手することができます。グリッドベースのマップ作成のために画像をグリッドとしてダウンロードすることもできます。改善された主な機能は以下のとおりです:
- SSL サーバーのサポート
- プロクシサーバーのサポート
- データソースリストにおけるアイテムのドラッグ&ドロップ
- データソースカテゴリの最上位階層への追加
- 他の座標系の画像を提供するサーバーのサポート
- ダイアログの外観の更新
- 入れ子型のサーバーとレイヤー表示のサポート
改善された Surfer の WMS ブラウザを使えば、目的のサイトに効率的に移動してベースレイヤーやグリッドベースのレイヤーとして使用する高解像度の画像をダウンロードすることができます。
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局所的な座標系のための単位指定
お持ちのマップのための局所的な系を定義してその系の単位を設定しましょう!世界測地系にする必要はありません。この単位には、ミリメートルを設定して顕微鏡スライドに使用したり、あるいは、センチメートルを設定して考古学的発掘に使用することも可能です。単位を指定したら、距離や面積を測定したり、別の線形単位に変換することができます。
レイヤーに使う局所的な単位を指定して、そのマップの単位を別の単位に変換できます。
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グリッドデータの Z 範囲の制限
本当に必要なグリッドファイルを作成しましょう。グリッド手法があらかじめ分かっているZ 範囲を超える Z 値を外挿するような場合は、それに従う必要はありません。グリッドの Z 範囲を、ソースデータの及ぶ Z 値までとする制限を選択するか、最小値と最大値を設定するカスタム値の入力を選択します。
作成するグリッドファイルの Z 範囲を制限しましょう!
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ECW と SID ファイルの再サンプリングなし、または、領域の抽出のインポート
ECW や SID フォーマットの巨大な画像ファイルの管理が一層パワフルになりました。オリジナル画像をフル解像度のままインポートできます。また、不要な領域や情報のインポートで時間を費やしたくない場合は、ファイルを部分的に抽出してインポートすることも可能です。
巨大な SID や ECW 画像の一部の領域を選択して Surfer にインポートする例
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ワークシートの値の範囲に関する統計量の計算
あるデータの統計量を計算する必要があります。そのデータには除外したい範囲も含まれていますか?それとも、計算したい統計量はある範囲の内部データについてのみですか?あるいは、ある値を除外したデータや除外する許容値を指定した範囲のデータですか?Surfer なら、これらを簡単に指定できます。必要なデータの範囲を選択して、その統計量を計算するだけです。本当に必要なデータを収集するのに余計な時間を費やすことはありません。Surfer を使えば、これらの操作を素早く簡単に行うことができます。
お持ちのデータに関する統計量の計算で、Surfer の Blanking (空白) 値などのデータを除外できます。
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デジタイズしたデータの保存時に空白 (blanking) をあらわすフラッグをゼロに変更
デジタイズしたデータを BLN ファイルに保存するとき、空白 (blanking) をあらわすフラッグの値をその領域の内部または外部の空白として設定することができます。
デジタイズしたデータを BLN ファイルに保存するとき、その領域の内部を空白にするよう (Blank Inside Region) 選択した例。
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形状変更時における複数の頂点の連続的な削除
作成したポリラインやポリゴンから複数の頂点を削除するのが素早く簡単になりました。DELETE キーを押し下げるだけで頂点を連続的に削除することができます。
ポリラインやポリゴンの形状を変更して、DELETE キーを押し下げることで頂点を次々と削除できます。
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全ての Unreferenced レイヤーに座標系を割り当てる
座標系を取扱う作業が容易になりました。あるマップに指定されたのと同じ座標系をそのマップに存在する全ての Unreferenced レイヤーに割り当てることができるようになりました。各レイヤーをそれぞれクリックして、レイヤーごとにそのマップと同じ CS (座標系) を割り当てる必要はありません。例えば、ある UTM 系のレイヤーが 10 個あるとしましょう。この場合、個々のレイヤーにその座標系を設定するのではなく、そのマップ全体に対してこの座標系を設定したあと Assign Now ボタンをクリックするだけです。全てのレイヤーに同じ座標系が自動的に割り当てられます。
Assign Now をクリックすると、そのマップに存在する全ての Unreferenced レイヤーに選択した座標系が割り当てられます。
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座標系の検索
座標系の検索ができるようになりました!座標系の名称、名称の一部、または、その座標系の EPSG 番号を入力するだけで、お探しの座標系を見つけ出すことができます。
座標系の検索で、必要な座標系を素早く簡単に見つけ出すことができます。
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新しい座標系と測地系
新しい座標系
- SIRGAS-ROU98 / UTM zone 22S
- Kandawala Sri Lanka Grid
- SLD99 Sri Lanka Grid
新しい測地系
インポート機能の追加と改善
Surfer と、Google Earth, ArcGIS, ERDAS Imagine といった外部プログラムとの互換性が向上しました。KML/KMZ やERDAS IMG ファイル形式をインポートしたり、Z 値のマトリクスから直接マップを作成することができます。追加や改善がなされた主なインポートオプションは以下のとおりです:
- KML/KMZ のインポート
- ERDAS IMG のインポート
- 均一な Z 値のマトリクスをグリッドとしてインポート
- SHP の ZIP ファイルからのインポート
- SRTM データの ZIP ファイルからのインポート
エクスポート機能の追加と改善
お持ちのデータを必要なフォーマットに書き出すことができます。レイヤー型 PDF、XYZ テキストファイル、あるいは、描画プロパティと Z 値が付属した DXF ファイルにエクスポートすることができます。追加や改善がなされた主なエクスポートオプションは以下のとおりです:
- Z 値、描画プロパティ、および、マーカーシンボルのレンダー付きの DXF のエクスポート
- ベクトルデータの XYZ DAT ファイルとしてのエクスポート
- マップレイヤーを PDF のレイヤーとするベクトル型 PDF のエクスポート、および、ファイルサイズを小さくする圧縮付きエクスポート
- ページサイズ付きのラスター型 PDF のエクスポート
- HTML ファイルのエクスポート
- オブジェクトを label placemark として KML/KMZ にエクスポート
- 背景の透明度を TIF や GSI ファイルにエクスポート
オートメーションコマンドの追加
Surfer のオートメーションサポート機能にさらに多くの新機能や数バージョン前のユーザーインターフェースに含まれていたオプションがサポートされるようになりました。オートメーションでサポートされる主な新機能は以下のとおりです:
- Profile オブジェクトの作成
- WatershedLayer オブジェクトの作成
- ViewshedLayer オブジェクトの作成
- レイヤーとマップに対する座標系の設定
- 軸の反転
- ImageLayer (旧 ImageMap) オブジェクトの陰影図法の設定
- ContourLayer オブジェクトのレベル指定に対応するレベル属性を設定
- ColorMap オブジェクトに対する対数スケーリングの設定
- GridData:
- グリッド間隔プロパティの追加
- 凸包外部のグリッドを膨張するオプションの追加
- 凸包外部のグリッドを空白にするオプションの追加
- Discrete (離散) および Continuous (連続) 型の ColorScale オブジェクトのタイトルプロパティの追加
- LiDAR LAS インポートオプションの設定
- Surfer 11, 12 または 13 SRF 形式での保存オプションの追加
- マップへの空白ベースレイヤーの追加
- ColorMap オブジェクトの Preset の指定
- グリッドの統計量の計算
- LabelFormat オブジェクトに Date/Time フォーマットを設定
- ClassedPostMap オブジェクトに関する CLS ファイルの読み込み
- PostMap オブジェクト:
- 複数のラベルセットの編集と作成
- シンボルカラー列の設定
- カラーメソッドプロパティの設定
- シンボルカラープロパティの設定
- 一部のグリッドファイルを開く際のインポートオプションの設定
- グループまたはベースレイヤーの編集でオブジェクトを追加、移動、削除
- AddLayer コマンドの作成による既存マップへのレイヤーの追加