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TFCalc 製品概要

TFCalc は、多くの特徴を持った強力なプログラムです。ここで紹介するのは要約であって、すべてを網羅したものではありません。TFCalc にはデモ版があります。試してみたい方は、「デモ版希望」として弊社までご連絡ください。

薄膜

  • 基板の両面とも最大 5000 レイヤーをサポート
  • レイヤーの生成は (HL)^5 1.2(HL)^5 のようなスタック形式で、手動または自動追加が可能
  • レイヤーの屈折率を変更可能
  • レイヤーの厚さは物理的あるいは 1/4 波長光学厚さのどちらでも入力可
  • 各レイヤーの厚さは強制的に設定
  • 角度に合わせて各レイヤーの厚さが調整
  • レイヤーは、 (HLH)^p または (LHL)^p スタックにおきかえることが可能
  • レイヤーは均衡を維持するために、あるいはレイヤーの順番をシフトするためにグループ化可能
  • しわ付きコーティングのシミュレート
  • レイヤーには現在値と計算結果を含めることが可能

解析

  • 反射率、透過率、吸光率、光学濃度、損失、位相ずれ、psi 、電界強度の計算
  • 反射および透過色の計算 ( CIE および LAB )
  • レイヤーの屈折率 ( Herpin ) の計算
  • 通常の製造誤差 (厚さ、屈折率) に対する反射率、透過率、吸光率、光学濃度、損失、位相ずれ、色の変化率の計算
  • 各レイヤーの変化率の計算が可能
  • 円錐角平均 (バイコニカル) 反射率、透過率、吸光率、濃度、損失をユーザー定義の輻射分布とともに計算
  • Muller または Abeles 位相ずれの選択が可能
  • 光モニター出力のシミュレートも可能
  • 扱える波長範囲は~ 9999 μm

最適化

  • 3手法に対応:計量、傾き、単純化
  • 最良のコーティング設計を見つけるためのグローバルな検索
  • 一般的ではない設計を統合するためにニードル最適化 (トンネリング) を採用
  • 厚さと屈折率のどちらか、および両方が変更可能
  • 最適化中にレイヤーの厚さを強制的に設定可能
  • 最適化中、偏差の表示が可能
  • 最適化中、屈折率のプロファイルを表示可能
  • フレキシブルな機能
  • 表裏のレイヤーを同時に最適化
  • グループ変数を最適化
  • 変化率も最適化可能
  • 最適化中、厚さがゼロのレイヤー自動的に削除
  • 特定の環境に適したコーティングを見つけるために、発光・受光機能を含めることが可能
  • R*T を最適化
  • コーティングの両面から最適化

最適化対象

  • 最適化対象は反射率、透過率、吸光率、濃度、色、照度、位相ずれ、および全波長、偏光、角度域における psi
  • 対象は不連続 (1波長) でも連続 (複数波長の1角度) でも可能
  • これらの1次、2次、3次変量が対象に使われます
  • 対象は入力後自動的に生成されるか、ファイルから読み込むことも可能
  • 生成された対象を、波長、波数、あるいは対数的に分類
  • 最大 1000 対象をサポート
  • マルチ環境で最適化

結果

  • 結果は数値およびグラフで表示
  • 全データおよびグラフの印刷可能
  • 新たに解析を始める場合、それまでの結果をファイルに保存可能
  • 最大 5 コーティングの結果を 1つのグラフに同時に表示可能
  • 例えば反射率と透過率のように2つの結果を1つのグラフに表現可能
  • グラフから数値を読み取るためのカーソル
  • 統計的な解析も可能

光学的データ

  • 基板、発光、受光、変位率分布データファイルは無制限
  • 屈折率は表あるい分布図形式で入力可能
  • 内部透過率の読み込み可能
  • 補間を使って N または K の欠損値を補うことが可能
  • 屈折率 (N、K) はスペクトルまたは楕円データから計算
  • 材料と基板データは吸収および分散
  • コーティングの反射率または透過率は、発光として保存
  • 角データファイルに注釈を付けて保存可能
  • テキストファイルのデータを読み込み可能
  • 黒体の発光を作ることもできます
  • データファイルは Mac/Win 互換

コーティングファイル

  • レイヤー、対象、注釈、材料などコーティングに関するすべての情報を含む
  • コーティングファイルの内容を他にコピーすることも可能
  • コーティングファイルは Mac/Win 互換

精度

  • すべて 16 桁浮動小数点演算
  • 最適化中、最大 500,000 レイヤー/秒で計算可能

ユーザーインターフェイス

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  • 使いやすい Win 標準インターフェイスを採用
  • メニュー、ダイアログは Win 版のスプレッドシート風
  • 編集や再計算も容易

作業の流れ

下のフローダイアグラムは、薄膜コーティングのデザインにおける TFCalc プログラムの使い方を示しています。設計作業の概略をこのダイアグラムで確かめてください。

このプロセスは、新規あるいは既存のコーティングファイル (File メニューの New か Open を選択) を開くことにより始まります。次にデザイナーは、コーティングのデザインを変更します (Modify メニューから選択)。次にデザイナーは、コーティングの最適化や解析を行います (Run メニューから選択)。ここで結果を見ることができます(Results メニューから選択)。デザイナーは結果を印刷することができます ( 結果がスクリーンに表示されているときに Options メニューから選択)。最後にコーティングデザインを保存します (File メニューから Save を選択したあと Close を選択)。

これは1つのシナリオにすぎませんが、プログラムの使い方がお分かりだとおもいます。デザイナーは短時間でプログラムを使えるようになり、操作に煩わされることなくデザインに集中できます。

モデル

 次のダイアグラムは TFCalc における物理的なシステムの説明です。

データベースに格納されている光源は (illuminant)、スペクトル強度対波長のテーブルとして与えられます。入射角は 0 から 89.999 度の範囲です。基板および入射媒質と射出媒質は Substrate データベースから選択されます。効率対波長のテーブルとして与えられる検知器 (detector) は Detector データベースから選択されます。非常に厚いレイヤーとして基板の厚さも指定できます。また、基板が空気ということもありえることに注意してください。

たとえば、基板と射出媒質双方とも吸収物質かもしれません。フロントとバックレイヤーを構成する物質は Materials データベース ( または Variable Materials ウィンドウから) 選択されます。現在、レイヤーの数は 5000 に制限されています。基板と物質の光学特性は、テーブルまたは複素屈折率の分散式 (n-ik) 対波長として格納されています。

フロントとバックのどちらの面に光がまず当たるかを指定できるようになりました。すなわち、コーティングのどちらの面からも光を当てることができます。詳細は Environment ダイアログを参照ください。

レイヤー1 が基板に隣接することに注意してください。

注: もし基板と射出媒質が異なるなら(あるいはバックレイヤーがあるなら)、基板の背面による反射が計算されます。これを避けるには、射出媒質が基板と同じでバックレイヤーがないようにする必要があります。

機能

  • TFCalc により、複数の薄膜レーイヤーコーティングの解析と設計が実行できます。次に実行できる機能を挙げます。
    • 反射率、透過率、吸収率、光学濃度、損失、色、輝度、psi、反射または透過における位相シフト、電場強度の計算とプロットが実行できます。
    • 製造誤差に対するコーティングの感度 (sensitivity) が解析できます。感度を最小にするために最適化を使うことができます。レイヤーの感度を計算し表示できます。
    • 円錐角(光の収束ビームとして) とユーザー定義放射分布のコーティングを解析できます。
    • コーティング物質、基板、射出媒質が光を分散および吸収し、入射媒質が分散する場合があります。物質と基板のインデックスを得るために分散式が使用できます。
    • 基板あるいはレイヤーの反射率 (n とk) は測定データから決定できます。
    • 光源を指定できます。薄膜の反射や透過が光源として格納されるので、一つのフィルターのアウトプットを他のフィルターのインプットにすることができます。また、黒体光源の作成も可能です。
    • 検知器の機能を指定できます。
    • 基板の厚さが有限なので、反射と透過の計算は基板の背面と基板内の減衰を考慮します。
    • 150 の異なる物質からなる 5000 レイヤーまでのコーティングか可能です。
    • H(LH)^5 のような式を使ってレイヤーの “スタック” を入力できます。
    • レイヤーをグループに分け、グループを最適化できます。
    • レイヤーのインデックス(n とk) および厚さを最適化できます。
    • 基板の両側のレイヤーを同時に最適化できます。同期化のあいだ、レイヤーの厚さは最大値と最小値の間に拘束できます。
    • 単なる局所最小 (Local minimum) ではなく、最良のコーティング設計を見つけるために、大域検索 (Grobal search) が使用できます。
    • 5000 までの最適化ターゲットを指定できます。また、ターゲットは< 10% や> 90% のような不等式でもかまいません。
    • たとえば、複数の基板のコーティングを創り出すために、複数の環境が使用できます。
    • ニードル最適化は、デザインにレイヤーを自動的に追加できます。もしデザインの要求が一般的でないなら、これは非常に有効です。連続した最良のデザインを自動的に作成するために、トンネル法が使用できます。
    • ターゲットを自動的に作成できます。また、ターゲットをファイルより読み出すことも可能です。色と輝度のターゲットが作成できます。
    • 一次、二次、三次導関数( 波長または波数に関する) をターゲットとして使用できます。
    • 等価インデックス (equivalent index) を計算できます。またレイヤーを、レイヤーのインデックスにマッチする等価(HLH)^p または(LHL)^p スタックで置き換えることも可能です。
    • 傾斜法 (Gradient)、可変計量法 (Variable Metric)、単体法 (Simplex) という3つの局所最適化法が使用できます。
    • 物質、基板、光源、検知器、分布に関する無数のデータが入力できます。
    • 6つの薄膜計算の結果を、同じグラフ上にプロットすることにより比較できます。たとえば、反射と透過のような異なるタイプのプロットを重ねることが可能です。
    • パラメータの最小値、最大値、平均値を波長の範囲で計算できます。
    • 光学的なモニター曲線を計算しプロットできます。
    • 他のソフトウェアのために、結果をテキストファイルで保存できます。