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電気ナイフフィッシュの反復要素

電気ナイフフィッシュ

Felippe Lourenço Claro 氏は、ブラジルのサンパウロ大学の遺伝進化生物学部の博士課程の学生として、魚の反復 DNA 要素の動態、保存、分散および進化を研究しています。彼は6種の電気魚 (Eigenmannia 属) の反復 DNA 要素のゲノムライブラリを作成するために CodonCode Aligner を使用しています。

彼の研究は、ゲノムライブラリの構築のほかに、反復配列が性染色体およびヘテロクロマチン領域にリンクされているかどうかに焦点を当てており、その一環として細胞遺伝学的マーカーおよび分子マーカーを調べています。Eigenmannia 属の多重遺伝子族の進化動態についての理解を深めるため、Claro 氏はSINE (Short INterspersed Elements :短鎖散在反復配列) と 5S rDNA の関連も分析することにしています。

Claro 氏は、シーケンスの編集、 コンティグのアセンブリに CodonCode Aligner を使用し、Clustal で多重シーケンスアラインメントを作成します。また彼は、CodonCode Aligner の制限マッピング機能を使用して、ユニークな制限サイトを識別し、このゲノム領域を詳しく分析しようとしています。

 

電気魚 Eigenmannia、反復要素と性染色体

Eigenmannia のサンプリング場所の 1 つ
調査対象

反復 DNA は多くの真核生物のゲノムのかなりの部分を占めています。ゲノムのこの部分が研究の対象として広く使用されているのは、リボソーム遺伝子などの機能シーケンスと非コーディングシーケンスの両方で構成され、反復配列が性染色体とヘテロクロマチンのブロックに結びついているためです。これらの研究によって、これらの染色体領域の動態と、ゲノムの反復部分の保存と進化がよりよく理解されるようになりました。

Eigenmannia 属(Gymnotiformes, Sternopygidae デンキウナギ目、ステルノピュグス科)は、形態学的データでは隠蔽種に属します。染色体数が変化し、生殖システム XY または ZW を持ちます。生殖要素のペアは、常染色体の染色体より大きいヘテロクロマチンのブロック、または Y-常染色体転座を引き起こす複数のシステムの有無によって異なります。

Claro 氏の研究は、Eigenmannia 属の反復 DNA の研究を続けて、細胞遺伝学的マーカーおよび分子マーカーと、性染色体とヘテロクロマチン領域にリンクされているかどうかに焦点をあてています。一番の目的は、この電気魚のゲノム部分の動態について、もっと理解を深めることです。

また Claro 氏は、転位因子(トランスポゾン)の識別、局在、およびシーケンスにも関心をもっています。転位因子の分散と保護についての理解を深め、性染色体領域とヘテロクロマチン領域の差分化との関係を見つけ出すことが目的です。SINE 型因子と 5S rDNA の関係を分析することで、Eigenmannia 属の多重遺伝子族の進化動態についてもよりよく理解しようとしています。

 

Eigenmannia の研究における CodonCode Aligner の使用法

ブラジルのリオ・グランデ川での
現地調査中に見た夕日

Claro氏は、自身の研究において CodonCode Aligner をどのように使用して、サンプルのアラインおよび分析に役立てているのでしょうか。

CodonCode Aligner にサンプルをインポートした後、まず彼の持つサンプルをアラインメントしてコンティグを構築し、あらゆるシーケンスエラーや配列の問題を見つけます。次に、CodonCode Aligner で、Clustal アルゴリズムを使用して、魚に最も適合し、系統回析ソフトウェア(例:PAUP)を使用して系統樹を生成することができるように、すべてのサンプルの多重シーケンスアラインメントを生成します。

Claro 氏は、CodonCode Aligner の制限マッピング機能を使用してユニークな制限サイトを見つけ、特定の制限酵素を使用するゲノムから特定領域を分離する予定です。そして、サザンブロット法で分離された領域で興味のあるシーケンスを識別し、バンド強度を使用してこれらのシーケンスの発生を比較しようとしています。

「CodonCode が他のプログラムと違うのは、本当にユーザーフレンドリーな環境で 1 つのプログラムですべての機能があるということです…」

Felippe lourenço Claro氏、ブラジル・サンパウロ大学