更新日: 15/01/05

3次元測定データ から散布図を作成する

3次元測定の結果を Tecplot で可視化したい場合があります。

General Text Loader で 3次元測定データ をロードする” では、座標のインデックス情報が必要ですが、インデックス (=データ配置順) が不明な場合でも、測定結果から3次元の散布図を作成する事ができます。

 

サンプルデータ

下記ドーム形状の 450 箇所でスカラー値 (K) を測定。

XYZ座標と測定値(K)は下記ルールに従って、行列のようにテキストデータとして記述しています。

  • 列は、座標 (X,Y,Z) と測定値 (K) に分けます。順番は任意です。
  • 行は、測定点毎に分けます。順番は任意です。(この例では 1行目に変数名を記述しています)
  • 区切り文字はタブ、半角スペース、半角セミコロン (;)、半角カンマ (,) のいずれかを使用します。

 

 

データ Load 手順

Tecplot: General Text Loder でテキストデータの読込み
  1. データローダーを選択します。

    メニューバーから「File」>「Load Data File(s)」 を選択します。
    データローダーが一覧表示されます。


    General Text Loader」を選択し「OK」ボタンを押します。

  2. データファイルを指定します。

    対象となるテキストファイル (今回は Scatter_Sample.txt) を選択し「開く」ボタンを押します。

    General Text Loader 画面が起動し、データをプレビューできます。

  3. Load 対象の変数名を指定します。

    General Text Loader 画面で「Variables」ボタンを押します。

    このサンプルデータでは 1行目に変数名が記載されているので「Scan for Variable Name」で 1行目を指定します。「Delimiter (区切り文字)」は「Auto」のままとし「Select Variables to Load」ボタンを押します。「Variables to load:」欄に「X,Y,Z,K」が表示されていれば変数名を正しく認識しています。

    OK」ボタンを押して元の General Text Loader 画面まで戻ります。

  4. Load 対象のデータ範囲を指定します。

    General Text Loader 画面から「Data」ボタンを押します。
    このサンプルデータでは2行目から末尾行までに測定点のデータが記載されているので

    Start Identification:」では「Start at Line Number:」を選択して2行目を指定します。
    End Identification:」では「End of File」を選択します。
    Data Identification:」では「Point Format」を選択します。(*1) 【ページ内リンク】
    Data Dimension」では「Auto-Calculate IMax」を選択します。

    OK」ボタンを押して元の General Text Loader 画面に戻ります。
    General Text Loader 画面で「OK」ボタンを押します。

    Tecplot にデータが読み込まれます。

 

表示変更手順

Tecplot: 3次元散布図へ表示変更
  1. 3次元散布図表示

    最初は XY グラフとして表示されます。サイドメニューの「XY Line」を「3D Cartesian」に変更すると 3次元表示に切り替わります。

    デフォルトでは最初何も表示されません。サイドメニューから「Scatter」のみをチェックします。

    3次元散布図が表示されます。

  2. シンボルの形を変更

    この Tips では、散布図のシンボル形状を球 (塗りつぶし) に変更します。

    サイドメニューから「Zone Style」ボタンを押すと Zone Style 画面が表示されます。
    Zone Style 画面では、反転表示されている Zone のみが編集対象となります。

    Scatter」タブを選択します。

    Symbol Shape」ボタンを押して「Sphere」を選択するとシンボルが球に変化します。

  3. シンボルの色を変更

    この Tips では、測定値 (K) の値によってシンボルの色を変化させます。

    Outline Color」ボタンを押すと Select Color 画面が表示されます。「Multi 1」を選択すると、測定値 (K) のコンター表示設定 (*2) に対応した色で表示されます。

  4. シンボルのサイズを変更

    この Tips では測定値 (K) の値によってシンボルの大きさを変化させます。

    Scat Size」ボタンを押して「Size by Variable」を選択します。

    Scatter Size/Font 画面が表示されます。
    Scatter-Size Variable として「K」が選択されている事を確認して「Close」ボタンを押します。

    Close」ボタンを押して Zone Style 画面を閉じます。
    下記のような画面が表示されます。

  5. コンターカラーの凡例を表示

    コンターカラーが何を表示しているかを示すために凡例を表示します。

    メニューバーから「Plot」>「Contour/Multi-Coloring」を選択します。
    Contour & Multi-Coloring Details 画面が表示されます。

    Legend」タブを選択し「Show Contour Legend」をチェックすると、測定値「K」のコンターカラーの凡例が表示されます。「Close」ボタンを押して Contour & Multi-Coloring Details 画面を閉じます。

  6. 背景色の変更

    コンターカラーを見やすくするため背景色を白から黒へ変更します。

    メニューバーから「Frame」>「Edit Active Frame」を選択します。
    Edit Active Frame 画面が表示されます。

    「Show Background」がチェックされている事を確認し、その横の「White」ボタンを押すと Select Color 画面が表示されます。左上の黒を選択します。

    Modify other basic color styles that match the frame background?」と確認を求められますので「はい」を選択します。Edit Active Frame 画面を「Close」ボタンを押して閉じます。

    下記の表示が得られます。
(*1)
Data Identification:」では「Block Format」を選択する事も可能です。
Block Format については下記 Tips を参照ください。
Tecplot フォーマットデータの POINT 形式と BLOCK 形式

General Text Loader では、他にも様々なオプションが選択できます。
詳細は、画面の「Help」ボタンを押してオンラインマニュアルを参照ください。

(*2)
Tecplot では複数の変数に対して、個別にコンター表示を設定できます。
このサンプルデータの場合、Tecplot は自動で変数名 (X,Y,Z) を座標データと認識し、残りの変数名 (K) をコンター表示対象の最初の変数として割り当てますので、手順を一部省略しています。

座標データ以外に複数の測定値がある場合は Contour & Multi-Coloring Details 画面で対象となっている変数を確認する必要があります。

コンター表示設定の画面上部でグラデーションパターン「1」を選択すると、Select Color 画面の「Multi 1」に登録されることになります。

下図の場合、Select Color 画面の「Multi 1」を選択すると変数 (K) に対するコンター表示カラーになります。

画面上部でグラデーションパターン「2」が選択されている時のコンター表示設定が、Select Color 画面の「2」に対応します。

下図の場合、Select Color 画面の「2」を選択すると変数 (F) に対するコンター表示カラーになります。

コンター表示設定の詳細は、画面の「Help」ボタンを押してオンラインマニュアルを参照ください。