22.8 オプションの数値結果
以下に示すレポートのセクションは、検定オプションダイアログボックスの設定内容によって変わります。プログラムのデフォルトは、基本的な数値結果およびこの内容をご覧ください。
- Normality Test:正規性検定の結果が表示されます。このセクションタイトルの検定名の値には、検定の名称として Mardia または Henze-Zirkler が入ります。Mardia の検定の場合、出力結果は Skewness と Kurtosis の2行になります。いずれの行にも、検定統計量の値と P 値に従って Passed または Failed という文字が表示されます。Henze-Zirkler 検定の場合、出力結果として検定統計量の値と P 値に従って Passed または Failed という文字が1行に表示されます。デフォルトで表示されます。
- Covariance Matrix または Correlation Matrix:主成分と統計結果の生成に使用した固有値と固有ベクトルの元になる行列の出力結果です。この行列は対称であるため、対角線を含む三角形の下の部分のみが表示されます。デフォルトで表示されます。
- Component Loadings:オリジナルの変数とモデル内主成分の対の負荷量をそれぞれあらわすテーブルです。オリジナルの各変数は、全ての主成分 (モデル外 out-of-model も含む) の線形結合となります。主成分が単位分散をもつよう基準化 (standardized) されている場合は、線形結合の係数を負荷量 (loadings) と言います。相関行列 (correlation matrix) を分析する場合、その負荷量はオリジナルの変数と主成分との間の相関と同じになります。オリジナルの各変数の負荷量の平方和は、その変数の分散になります。デフォルトで表示されます。
- Percentage of the Variance Explained by the In-Model Components:各モデル内主成分によって説明される変数それぞれの分散を百分率であらわしたテーブルです。テーブルの1列目は、オリジナル変数のリストで、その後に各モデル内主成分の列が続きます。最後の列は、Unexplained Variance (説明されない変数) というタイトルの列になります。デフォルトでは表示されません。
- Fitted Covariance Matrix または Fitted Correlation Matrix:モデル内主成分を使ってオリジナルの共分散行列を近似したものです。各オリジナル変数は、モデル内主成分の線形結合によって近似されます (オリジナル変数をモデル内主成分に投影または回帰させるのと同じです)。これらの近似値があてはめ行列の作成に使用されます。デフォルトで表示されます。
- Original minus Fitted Covariance (または Correlation) Matrix:オリジナルの共分散と上記あてはめ共分散との差です。ユーザーは、これによってモデル内主成分の使用による誤差を簡単に把握することができます。デフォルトでは表示されません。
- Component Scores:各観測データのモデル内成分の評点 (Score) と、Hotelling の T-square 統計量と各観測データの確率をあらわすテーブルです。1列目は、行番号または観測データの名称です。この後に各モデル内主成分の列が続きます。最後の2列は、T-square 統計量とその P 値です。有意な P 値は、その観測データが外れ値である可能性を示します。有意な P 値にはフラッグが立てられます。デフォルトでは表示されません。
- Residuals:オリジナル変数とモデル内主成分を使って求めた近似値との間の残差のテーブルです。全ての観測データにはそれぞれオリジナルの変数毎に1列の残差があります。1列目は、行番号または観測データの名称です。最後の列は、各観測データごとの Q 統計量です。Q 統計量は、与えられた多変量観測データの残差の平方和です。Q の値が該当する臨界値を超えれば有意となり、Q 列の値にフラッグが立てられます。この値が有意であれば、現在のモデル内成分の集合が観測データにあてはまっていないか、あるいは、その観測データが外れ値である可能性があることを示します。