4.14.6 CF Structure Prediction

この解析は、Chou と Fasman の論文 [Biochemistry 13:222 (1974); J. Mol. Biol. 115:135 (1977)]、および、後に更新された論文 [in “Prediction of Protein Structure and the Principles of Protein Conformation”, ed. G.D. Fasman, Plenum Press, New York, 1989, p391] で初めて導出されたアルゴリズムを使用します。このアプローチは、GOR アルゴリズム (“GOR Structure Prediction” 参照) とは異なり、α へリックス、β シート、または、ターン構造情報を開始する核形成部位 (nucleation sites) を探したあと、その核形成部位を元に二次構造の予測を試みるものです。この解析には、ユーザーが入力するパラメータはありません。

図 4.51 は、この解析の出力結果の一例を示したものです。αβ、ターン構造になる確率が3つのプロットでそれぞれ表されています。これら3つのプロットは、この解析出力オブジェクトの下半分に表示される構造予測の計算に使用されます。図の下半分に表示されているブロックは、予測された構造を示しています。このオブジェクトをターゲット状態にすると、出力結果をグラフの代わりに “Squiggles” (手書きのような曲がりくねった) プロットで表示させることができます。Squiggles プロットでは、タンパク質セグメントのうち、αβ、ターン構造のいずれにも定義されない部分にはコイル (Coil) という名前が付けられます。この出力は、GOR 解析で行うのと類似した結果になります (図 4.56 参照)。

図 4.51: Chou-Fasman 構造予測