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更新日: 21/01/13

3. 最適化の基準に誤差の伝播 (POE) を加える

成分量のばらつきに関する事前の知識があれば、その情報を Design-Expertに組み入れることができます。これによって、応答に対する誤差の伝わり方を表す誤差の伝播(POE)プロットを作成できます。伝達されるばらつきを最小化する条件を見出すことができれば、計測量に存在する細かなばらつきに左右されない堅牢な製法を確立できるわけです。

 まず始めに、画面左側にある “Design” ノードをクリックして計画割付表の画面を再開します。Design Toolbar から “Column Info” を選びます。

Std. Dev. 列内に、各因子の標準偏差を次のように入力します。Water:「0.08」、Alcohol:「0.06」、 Urea:「0.06」

標準偏差の値を入力したColumn Info Sheet

 

これで、各応答に関するグラフを作成することで誤差の伝播を計算できます。まず、Analysis の “Viscosity” ノードを選択して、“Model Graphs” タブをクリックしてください。続いて、前回グレー表示で選択できなかった “View” -> “Propagation of Error” を選択します。同じく、メニューから “3D Surface” を選択してください。現在画面は以下に示すスクリーンショットと同じになっているはずです。

POEグラフの3D表示

 

曲面で最小値をとる部分が、粘度応答に対して伝播する誤差の量が最小となるところです。これらの最小値は、配合成分量のばらつきに対して最も堅牢となるモデルグラフの平面領域に現れます。

 今度は、“Turbidity” ノードをクリックして、“Model Graphs” ボタンをクリックし、“View” -> “Propagation of Error” を選択したら、その “3D Surface” を見てみましょう。必要に応じて、曲面が見やすくなるよう回転させてみてください。

濁度に関するPOE曲面

 

以上で、2つの応答に関する最適条件を見つけることができましたので、前に戻って誤差の伝播に関する基準を加えることにしましょう。Optimization の “Numerical” ノードをクリックしてください。“POE (Viscosity)” を選択し、Goal に “minimize” を選択したら Limits の Lower に「5」を Upper に「8」を指定してください。

POE(Viscosity)に関するGoalとLimitsの設定

 

“POE (Turbidity)” を選択し、Goal に “minimize” を選択したら、Limits の Lower に「90」を Upper に「120」を指定してください。

POE(Turbidity) に関する基準

 

“Solutions” タブをクリックして、追加した基準で新しい解を作成します(以下のように表示するには、Solutions Toolbar で “Ramps” をクリックする必要がある場合があります)。

POE 基準を追加して出力された解(実際の結果は異なる場合があります)

 

1番目の解は、粘度の目標値 43 を達成し、濁度を最小に抑えながら、同時に POE が最小となる(成分量のわずかな変動に対して最も堅牢な)スポットを見つける配合を表しています。

注意: 時間に余裕があれば、別の解も検討してみてください。入力した基準を満たすような結果が得られるかもしれません。複数の目的に合致するより良い解が、いくつかあるかもしれません。

 

最適点からトレースプロットの表示

数値計算による最適化の Graphs から引き続き、“All Responses” をドロップダウンから選択します。ここでは、すべての応答の俯瞰図と、解を求めた手段が示されます。望ましさのプロットは、前とそれほど変わっていないように見えることに注意してください。これは POE 基準を追加しても、それほど結果に影響を与えないからです。しかし最適点周辺の応答の感度を調べるのには良い機会です。Response を “Turbidity” に変更して、観察してみてください。次に、Graphs Tool パレットから “Trace” を選択します。

最適点から表示されたトレースプロット(注意:最適点はユーザーごとに異なる可能性があります)

 

ここで、成分 A(water)および B(Alcohol)を変更しても、応答にはわずかな違いしか生じませんが、C(urea)を変更した場合は大きく変化することが分かります。

 もうひとつの応答、つまり粘度のトレースについても見てみてください。それは更に面白い結果になりそうです!