5 CrystalKitX のツール
CrystalKitX で利用できるツールは以下の通りです。該当する個所をクリックすると使用できるようになります。他のツールを選択するまで使用でき、カーソルの種類で区別することができます。
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- ポインタ
他のツールがアクティブでないとき、ポインタツールが利用できるようになります。特別なツールが何も選ばれていないことを表す以外、特に機能はありません。グリッド線を引いたり移動するときに、ポインタツールを使用します。
- 情報ツール
特定の原子上でこのツールをクリックすると、その原子に関する情報が表示されます。通常はデータ編集可能なダイアログが表示されます。
界面が描かれている場合は、情報ウィンドウが表示されます。Option キーを押してクリックした場合は、通常のダイアログが表示されます。
- 原子の移動ツール
界面または断面が描かれている場合のみ、原子を移動することができます。これらのツールで気をつけていただきたいのは、再描画 (Display|Redraw
Display) すると変更個所が元に戻ってしまうことです。
- 原子の追加ツール
マウスクリックをした位置に原子を追加します。ツールをアクティブにすると、原子の種類を選択するダイアログが表示されます。

さらに、Debye-Waller
因子、占有因子、原子の z 方向 (視野の垂直方向) 高さを設定するダイアログが表示されます。

- 原子の削除ツール
個々の原子を削除しますが、1つの単位格子 (Crystal A または B) だけ表示している場合は、削除できません。
- 界面ツール
界面を含む断面図を描く際、任意の形状の界面をこのツールで指定できます。結晶のプロットの左側領域で始点をマークし、右側に界面のポイントをマークしていって、最後に右側領域で終わります。マークは左側に後戻りすることはできません。終点をマークすると、設定したポイントに沿って界面が作成されます。
- 選択ツール
凝固結晶をカット、コピーするために、任意の形状の領域を設定します。Shift キーを押しながら選択すると、矩形または円が描けます。領域を定義するためには、始点と終点が一致しなければなりません。
- ルーラーツール
原子間の距離を測定するために使用します。通常、原子のある位置でクリックする必要があります。原子が見つからない場合は、警告音が鳴ります。Option キーを押しながらクリックした場合は、原子の位置に制約されません。
- 単位格子定義ツール
どちらかの結晶あるいは界面の断面図が作成されると、構造ファイルに書き出すための単位格子を設定することができます。まず原点を指定し、次に単位格子のベクトル (A)、つぎにベクトル
(B) を指定します。Write U.Cell To File コマンドを使って、この単位格子を構造ファイルとして書き出しできます。単位格子を連続して設定した場合は、後の格子データで前の格子データが置換えられます。構造の変更、たとえば原子を移動したり削除した場合は、ファイルにもその変更が反映されます。断面を描き変えた場合は、格子データは失われます。通常、カーソルは原子の上でしか使用できませんが、Option キーを押しながらクリックすると、原子以外でのサイトでも利用できます。

※ 注意:晶帯軸方向の繰り返し距離は、Crystals
A および B と同じではない場合があります。繰り返し距離の最大値は C 軸方向となり、他の結晶の繰り返し距離のみ原子が埋められます。短い構造での原子の占有因子は、より大きな C 軸を補正をするために変更されます。もし短い方の結晶で、他方の結晶の繰り返し距離まで原子を埋めることができるようになったら、結晶は正しくない数だけの単位格子をもち、回析パターンを計算するとき間違った反射が表れてしまうでしょう。C 軸は、Interface
Options... メニューの Depth of Cross-Section の値を使って任意の値に固定することができます。 |

- 回転ツール
結晶の単位格子が表示されているとき (Crystal A/B)、好きな方向に単位格子を回転させることが
できます。メインウィンドウでマウスボタンをクリックし、そのままマウスをドラッグします。Shift キーを押しながら動かすと、スクリーンの垂直方向を軸に回転します。
- 照明ツール
3D オプション付きで原子を描画しているとき、光源を設定します。メインウィンドウでマウスボタンをクリックし、押したまま移動させます。カーソルを追いた位置から少し離れたところに、球の陰を表す円が表示されます。
- アニメーションツール
結晶の単位格子が表示されているとき (Crystal A/B)、単位格子を回転表示させます。メインウィンドウでマウスをクリックすると回転が始まり、再度クリックすると終了します。単位格子の描画に時間がかかるようなら、長時間回転させない方がよいでしょう。
- 角度ツール
2方向 (3原子) の角度を計測します。
- 面ツール
2つの原子をクリックして、面を指定します。
- 拡大鏡
1回クリックする度に 10% ずつ単位格子が拡大されます。縮小する場合は Option キーを押しながらクリックします。Shift キーを押しながらクリックすると 100% ずつ変更されます。
- 色選択ツール
原子の塗り色を変更します。原子ウィンドウの色付きの円をクリックすると、16 種類の色の中から好きな色を選択できるようになります。