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SYSTAT (シスタット)
導入事例

「SPSS や SAS に比すれば、網羅する統計解析機能を考えると格段に安価です。」

岡山県立岡山南高等学校 (岡山市)
宮迫 靖静 先生(博士:学校教育学)

研究されている内容について教えてください

英語科の教員ですので、英語教育学の研究をしております。英語教育学は、比較的新しい学問領域ですが、学校教育による英語能力の育成のみならず、第二言語としての英語能力の習得などをその中心的な研究対象としております。私は、高校生のリーディング力を中心とする英語能力の育成において、音読活動が及ぼす影響に関する研究をしております。近年、音読への関心は英語教育に限らず国語教育等においても高く、脳科学なども巻き込んだ研究がされております。

具体的には、日本人学習者の理論的音読処理モデルを構築し、(a)音読力とリーディング力・英語能力の関係、(b)音読活動がリーディング力・英語能力等に及ぼす影響、(c)音読活動及び音読活動がリーディング力・英語能力等に及ぼす影響に関する学習者の認識、等を実証的に調査してきております。この調査結果に基づき、学校教育における音読活動の役割を示すと共に、音読活動の活用によるリーディング力・英語能力等の向上を目指す指導法を提言しております。

今後も、音読活動が英語教育において、適切に位置づけられ、一層活用されるべく、音読活動を活用する英語指導の効果・影響を中心に調査を続けていく必要があります。

その研究の目的、統計分析をされる目的は?

英語教育と聞くと、語彙の拡大や文法の習得を連想しがちで、統計分析とは無関係だと考えられるむきは少なくないでしょう。しかし、行動科学としての英語教育学においては、質的よりも量的なアプローチが中心ですので、研究課題の検証においては統計処理が必須となります。また、指導法等の比較検証においては、単なる有意差のみならず、効果サイズが重視されてきております。従って、学術論文では、少数派である理論的アプローチや質的アプローチを除けば、統計処理なしには研究は成立しない現実があります。

どのようなデータをどのような手法で分析していますか?
いくつか挙げてください。

上記の(a)音読力と英語能力・リーディング力の関係、(c)音読活動及び音読活動がリーディング力・英語能力等に及ぼす影響に関する学習者の認識、等の調査に関しては、相関分析、重回帰分析、探求的因子分析等を使用しております。また、(b)音読活動がリーディング力・英語能力等に及ぼす影響、及び音読活動を活用する指導法の効果に関する調査、等に関しては、t-検定や分散分析(ANOVA)等が中心です。しかし、英語教育学におきましても、前者のような調査では、パス解析・クラスター解析・確証的因子分析等の使用が増えておりますし、後者につきましてもMANOVA・ANCOVA 等の使用が増えてきております。従って、今後はこうした解析も活用していく予定です。

データ収集は、音読の認識に関しては生徒へのアンケートを行い、音読力に関しては英検 2 級レベル等のパーセージの音読を、内容理解や音読速度の測定と共に、教師が評価します。発音・イントネーション・文節の区切り・内容の伝達に関する分析的評価(各5点)の例があります。

英語能力・リーディング力は、英検やその他の英語能力テストによる測定や調査に応じた問題を作成して行います。後者の一例として,語彙 (10)、文法 (10)、リーディング (15)、リスニング (10) という構成のテスト使用があります。

SYSTATを使い始めたきっかけは?

以前は StatView 5.0 を使用しておりました。解析機能には限りがありましたが、その使いやすさは抜群でした。しかし、StatView が廃止され、SYSTAT 11(日本語版)が後継の統計パッケージということで、使用し始めました。StatView 5.0 よりも解析機能が充実した上位統計パッケージという印象を受けました。

SYSTAT 13の良い点と悪い点は?

SYSTAT 11 と比較して、操作性が向上しているようです。解析操作が他の統計パッケージと同様に簡単にでき、ダイアログボックスの使用により、コマンドやスクリプトを構築しなくても、一通りの解析が可能となっています。また、コマンドやスクリプトの構築自体も易化しています。解析の結果表示も、随分と見やすくなっており、全体的にユーザーインターフェイスの向上が認められます。さらに、SYSTAT 13 の手ごろな価格は大きな魅力です。英語版という理由もあるでしょうが、SPSS やSAS に比すれば、網羅する統計解析機能を考えると格段に安価です。

残念な点は、結果表示の独自性と指南書の不足でしょうか。しかし、いずれの点もインターネット検索によって、かなりの部分は補いができるのも事実です。初心者を対象としない統計パッケージとしては、仕方ないのかもしれません。

どのような研究者の方に勧められる製品ですか?

理系のことはよく分かりませんが、文系の研究でよく使用される統計解析機能を必要とし、高度な統計解析機能にも興味をお持ちの研究者にお勧めします。また、個人で使用するのに比較的安価な統計パッケージを探している研究者にもお勧めだと考えます。

 

 

(インタビュー:2010年1月)