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スキャンした地図を Surfer に取り込んで、データをデジタイズして、等高線マップを作成する

Surfer の Grid from Contours と Georeference image 機能を使えば、スキャンした地図から地図データを再構成することができます。スキャンした地図から地図データを再構成するには、スキャンした地図データのジオリファレンスとデジタイズを行う必要があります。データをデジタイズすることで、グリッドの生成が可能となり、Grids | New Grid | Grid from Contours コマンドを使ってマップを作成することができます。以下のステップに従って作業をすすめてください：

ステップ１：画像の読み込みとジオリファレンス

Home | New Map | Base をクリックして、使用する画像ファイルを選択したら「開く」をクリックします。これにより、スキャンした画像がベースマップとして Surfer に読み込まれます。もし、取り込んだ画像がジオリファレンスされたものであれば、次のステップ２に進んでください。画像がジオリファレンスされたものでなければ、以下に示すいずれかの方法でベースマップの画像にジオリファレンスを行ないます。

  1. 画像の四隅の座標が分かっている場合、または、

  2. 画像の四隅の座標は分からないけれども、画像中の３点の座標が分かっている場合、以下の記事のステップに従ってください。→「Surfer で画像に対してジオリファレンス (XY 座標の割り当て) を行うには」

  3. もし、現実の XY 座標については問題にしない場合、画像のピクセル単位の座標 (左下隅が 0,0) のままでも結構です。

ステップ２：画像のデジタイズ

  1. Map を選択して、Home | Add to Map | Layer | Empty Base をクリックします。これにより、新規の Base レイヤーが Map に追加されます。

  2. 追加された Base レイヤーを Contents ウィンドウで右クリックして、Start Editing をクリックします。

  3. １つ目のオブジェクトをデジタイズします。各場所を点でデジタイズする場合は、Features | Insert | Point をクリックして、マップ上の１つ目のポイントロケーションをクリックします。等高線やその他のラインをデジタイズする場合は、Features | Insert | Polyline をクリックして、画像中のラインをトレースします。

  4. １つ目のオブジェクトを作成したら、Contents ウィンドウの Base レイヤーを展開して、そのオブジェクトを右クリックして、Open Attribute Table を選択します。

  5. Attribute Table ウィンドウにあるグリーンの + ボタンをクリックして、新しい属性フィールドを追加します。

  6. Attribute name には、各オブジェクトの Z 値を代入するので ZLEVEL と入力して OK をクリックします。

  7. 描画したオブジェクトの Z 値は Attribute Table の ZLEVEL フィールドに入力することになります。

  8. プロットウィンドウで、残りのオブジェクトを描画します。オブジェクトを描画するたびに、そのオブジェクトの Z 値を Attribute Table の ZLEVEL フィールドにそれぞれ入力していきます。

  9. 点またはポリラインのデジタイズが全て完了したら、Contents ウィンドウの Base レイヤーを右クリックして Stop Editing をクリックします。

ステップ３：デジタイズした等高線を元にグリッドと等高線を作成する

注意：ステップ２でデジタイズしたのたのが点データの場合は、Grids | Grid Data | Grid Data コマンドを使用して、通常の方法でデータをグリッド化します。

  1. Grids | New Grid | Grid from Contours をクリックします。

  2. Grid Contours ダイアログで、Contour Source フィールドをクリックして、デジタイズをおこなった等高線を含む Base レイヤーを選択します。

  3. Select Field ダイアログが表示されますので、ZLEVEL を選択して、OK をクリックします。

  4. Output Grid Geometry セクションでは、生成するグリッドファイルの範囲、グリッドの間隔、および、ノード数を指定します。

  5. Options セクションでは、
    1. データの凸包 (convex hull) の外側にあるすべてのグリッドノードに NoData 値を割り当てる場合は、Blank grid outside convex hull of data にチェックを入れます。

    2. Blank grid outside convex hull of data を選択した場合、Inflate convex hull by ボックスに正または負の値 (マップ単位) を入力することで、凸包を一定の量で膨張または収縮させることができます。

    3. 周囲を取り囲む等高線が１つだけのグリッドノード (一般に等高線の尾根や流域の付近) の z 値の変化率を制御したい場合は、Extrapolation factor (外挿係数) に正の値を入力します。線形外挿の実行には、最近傍の２つの等高線間の勾配に外挿係数を掛けて行ないます。以下の表に値を説明します。
      値説明
      0生成されるグリッドの尾根と窪地はフラットになります。
      >0 and <1最近傍の等高線からの距離が大きくなるほど Z の変化率が小さくなります (生成される尾根は低めに、窪地は浅めになります)
      1デフォルト
      >1最近傍の等高線からの距離が大きくなるほど Z の変化率が大きくなります (生成される尾根は高めに、窪地は深めになります)

    4. 終点が始点付近にあるポリラインの等高線をポリゴンに変換し、指定した塗りつぶし色で塗りつぶすことができるようにするには、Close open contours にチェックをいれます。

    5. 開いた等高線を閉じるように選択した場合は、許容範囲とする距離を Ends within ボックスに入力します。 等高線の始点と終点が同じ場所にあるか、または、許容範囲の距離の内にあり、ポリラインを閉じることでその等高線が別の等高線と交差しない場合、ポリラインはポリゴンに変換されます。

    6. Partial contourcleanup にチェックを入れると、地図の内部、特に地図の端の付近で終了している開いた等高線や、等高線が断層を示している場合のパフォーマンスを向上させます。

  6. Output Grid セクションには、出力するグリッドファイルの名称とファイルパスを入力します。グリッドファイルを特定の種類で保存したい場合は、ファイルを開くアイコンをクリックして、「ファイルの種類」を選択してください。

  7. Add grid as layer to にチェックを入れると、このグリッドに基づいて新規マップレイヤーが作成されます。ドロップダウンリストを使えば追加先のマップを選択できます。

  8. New layer type ドロップダウンリストから作成するマップタイプを選択します。

  9. OK をクリックすると、グリッドファイルとマップレイヤーが作成されます。