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コーティングデザイン

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誘電性全方位レフレクター

文献、 Yoel Fink, Joshua N. Winn, Shanhui Fan, Chiping Chen, Jurgen Michel, John D. Joannopoulos, and Edwin L. Thomas, "A Dielectric Omnidirectional Reflector", Science, Vol 282, 27 Nov 1998, pp 1679-82.

著者たちは、かなり広い波長範囲におけるすべての入射角で、P と S 偏光された光をよく反射する、誘電性レフレクターの製造を検討しています。このようなレフレクターは金属レフレクターの長所をそなえ、金属による吸収がありません。この 9-レイヤーのレフレクターは、ローインデックス (L=1.6) ポリスチレンとハイインデックス (H=4.6) テルルという2つの誘電性物質から成っています。一般的なデザインは (HL)^4 H で、12.4 ミクロンにおける各厚さは 1 QWOT です。しかし、反射率帯の幅を少し増すために、レイヤーの厚さを変えることも可能です。著者たちはレフレクターを NaCl 基板上にデポジットしましたが、様々な基板上でもよく働くはずです。

最適化を使って、反射率帯をシフトし広くするために、レイヤーの厚さを調節できます。10の連続最適化ターゲットが使用されました:

  • R = 100%、波長 10-15 ミクロン、角度 0, 10, 20, 30, 40, 50, 60, 70, 80, 89

(HL)^4 H デザインが初期デザインとして使用されました。最適化が、始めの8レイヤーを少し調節しました。9番目のレイヤー(一番外側のレイヤー)の厚さは約半分に減りました。次のプロットは、すべての角度 0-90 度を重ね合わせた、最適化されたレフレクターのパフォーマンスを表わしています。これは P と S の反射率が、波長9.8から15.5ミクロンにおいて、すべての角度で、非常に高い (>95%) ように見えます。

  • 次にデザインを示します。ここにおける最初のレイヤーは基板に最も近いもので、厚さの単位は nm です:
    H    691.88
    L   2112.33
    H    700.83
    L   2089.58
    H    701.51
    L   2097.40
    H    696.76
    L   2165.33
    H    399.00
    

評論: Fink その他による論文の結論は、薄膜の標準理論として当然です。一般的に使用される誘電性物質で、インデックス比 H/L が低いと波長範囲が狭くなり、ミラーが全方位レフレクターになります。非常に高い H/L 比をもつ物質を使うと、この論文の図3が示すように、波長の範囲がはるかに広くなります。この論文についての新聞記事は、全方位ミラーを、すべての角度で反射率100%の"完全な"ミラーと呼びました。この記事は、無限数のレイヤーをもつ理論的な構造にだけあてはまります。この種のミラーで100%の反射率を達成したものは、残念ながらありません。