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著者たちは、かなり広い波長範囲におけるすべての入射角で、P と S 偏光された光をよく反射する、誘電性レフレクターの製造を検討しています。このようなレフレクターは金属レフレクターの長所をそなえ、金属による吸収がありません。この 9-レイヤーのレフレクターは、ローインデックス (L=1.6) ポリスチレンとハイインデックス (H=4.6) テルルという2つの誘電性物質から成っています。一般的なデザインは (HL)^4 H で、12.4 ミクロンにおける各厚さは 1 QWOT です。しかし、反射率帯の幅を少し増すために、レイヤーの厚さを変えることも可能です。著者たちはレフレクターを NaCl 基板上にデポジットしましたが、様々な基板上でもよく働くはずです。
最適化を使って、反射率帯をシフトし広くするために、レイヤーの厚さを調節できます。10の連続最適化ターゲットが使用されました:
(HL)^4 H デザインが初期デザインとして使用されました。最適化が、始めの8レイヤーを少し調節しました。9番目のレイヤー(一番外側のレイヤー)の厚さは約半分に減りました。次のプロットは、すべての角度 0-90 度を重ね合わせた、最適化されたレフレクターのパフォーマンスを表わしています。これは P と S の反射率が、波長9.8から15.5ミクロンにおいて、すべての角度で、非常に高い (>95%) ように見えます。
H 691.88 L 2112.33 H 700.83 L 2089.58 H 701.51 L 2097.40 H 696.76 L 2165.33 H 399.00
評論: Fink その他による論文の結論は、薄膜の標準理論として当然です。一般的に使用される誘電性物質で、インデックス比 H/L が低いと波長範囲が狭くなり、ミラーが全方位レフレクターになります。非常に高い H/L 比をもつ物質を使うと、この論文の図3が示すように、波長の範囲がはるかに広くなります。この論文についての新聞記事は、全方位ミラーを、すべての角度で反射率100%の"完全な"ミラーと呼びました。この記事は、無限数のレイヤーをもつ理論的な構造にだけあてはまります。この種のミラーで100%の反射率を達成したものは、残念ながらありません。
Copyright (c) 1995-2001 Software Spectra, Inc. Last updated on 11 February 2000