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変化率

薄膜コーティングの設計に際して、まずコーティングすべきか否か考慮しなければなりません。TFCalc は、レイヤーの屈折率と厚さに生じるランダム誤差がどのくらいなのか計算してくれます。TFCalc はモンテカルロ法を使って計算し、その結果を表示します。以下のプロットは、第17層の反射防止コーティングが製造誤差1% に対してどのくらいの変化率なのかを示しています。ランダムに1000 のコーティングが計算されました。

太線のカーブは、基準設計値です。細線のカーブは、各波長における変化幅を表しています。TFCalc は、変化率を最適化することができます。すなわち、製造誤差より小さい変化率でコーティングを設計できます。

バージョン3.3 になって、変化率解析に大きな変更がありました。

  • 最悪変化率解析:
    時には、与えられた製造誤差における最悪の性能を知りたい場合があります。「変化率パラメータ設定」( Set Sensitivity Parameters )ダイアログに、新たな解析タイプ「最悪候補」( Worst-possible )があります。このオプションを選択し、続いて「実行」( Run )メニューの「変化率の計算」( Compute Sensitivity )コマンドを実行すると、設計能力の上限と下限を計算します。他の2つの解析タイプと違って、製造誤差をシミュレートするために乱数を使用します。各波長で、2つの設計(製造誤差と厚さ)を最悪および最良の性能とともに計算します。

  • 変化率解析:
    レイヤーの QWOT すなわち1/4波長光学的厚さを変えることができます。この種の解析は、誘電性(k<0.01)レイヤーのみに可能で、製造過程で光学的にモニターされているコーティングの厚さ誤差を知ることができます。

  • 変化率解析における屈折率変更:
    かつて変化率解析は、レイヤーの物理的厚さのみを変更しました。現在は、屈折率も変更できます。屈折率を変更しても、レイヤーの光学的厚さは変えずにおくこともできます。また、厚さと屈折率を同時に変えることもできます。

  • 変化率計算におけるトライアル回数の増加:
    最大トライアル回数は、32,767 から 2,147,483,647 にアップしました。