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CrystalMaker (クリスタルメーカー)
新しい機能

バージョン 9.0 で追加された機能

CrystalMaker 9 は、単なる可視化の枠にとどまらず、化学物質や素材を取り扱うための分子構築ツール、結晶工学、3D アウトプットをはじめとする先進の機能を備えたモデリング・プログラムとなりました。

  1. エネルギーモデリング
    高度なアルゴリズムであらゆる結合構造を緩和…
  2. 分子ビルダー
    ポイント・アンド・クリックで分子を構築。できた分子は Relax コマンドで最適化。
  3. 結晶工学
    結晶に空間を挿入し、原子や分子を追加するパワフルで新しいツール…
  4. ナノチューブ・クリエーター
    シートを筒状、弧状、ドーム状に湾曲…
  5. 距離エクスプローラー
    配位環境のヒストグラムをカラフルでリアルタイムに表示…
  6. COLLADA 3D 形式のエクスポート
    自己完結型 3D モデルを、iPad、iBooks、3D プリンターに…
  7. インタラクティブな計測
    結合、矢印ツールのスマートなリアルタイム「ロールオーバー」と原子情報チップス
  8. 洗練されたインターフェース
    モデル&レンダリング設定を1つの場所で動的に調整できます。
  9. マルチタッチ (Mac)
    トラックパッドで構造を回転、縮尺…
  10. その他の機能
    多数の新機能とパフォーマンスの向上…

 

エネルギーモデリング

高度なアルゴリズムであらゆる結合構造を緩和…

Relax Molecule コマンドの使用前 (上図) と使用後 (下図)。下図は全ての水素の位置がわかるよう少し回転させたもの。
  • 高度なエネルギー計算
    CrystalMaker にエネルギーモデリング機能が装備されました。 新たに追加された Transform > Relax Molecule コマンドを選択すると、高度なモンテカルロ・アルゴリズムを使って結合構造が漸進的に緩和されます。有機化学のユーザーなら、このアルゴリズムが炭素原子の混成軌道 (例:sp2 と sp3) を自動検出することで分子構造の最適化が非常に容易になるので、この機能の良さを実感いただけるでしょう。

  • ライブフィードバック
    CrystalMaker では、分子構造の精緻化処理を実行中であってもプログラムの反応が可能な限り保持されるようマルチスレッド機能が使用されます。お使いのシステムの複数のプロセッサが最大限活用されます。分子構造は、演算の各段階ごとに更新され、精緻化処理中であって回転させ続けることができます。Transform > Stop Relaxing Molecule コマンドを使えば、いつでも精緻化を停止することができます。

 

分子ビルダー

ポイント・アンド・クリックで分子を構築。できた分子は Relax コマンドで最適化。

原子ピッカー。これを使って構造に追加する原子を選択します。
  • ポイント・アンド・クリック操作で分子構築
    Tools パレットに "Add Atom" ツールが新たに追加されました。これを使えば、Atom Picker パレットから原子種を選択し、Graphics ペインをクリックしていくだけで、まったく白紙の状態 (空のウィンドウ) から構造を新規に設計することができます。目的の原子を追加したら、Add/Delete Bond ツールを使って原子間の結合 (inter-atomic bonding) を定義します (チップ:1つの原子対を Shift キー+クリックするとそれに対応する結合が生成されます。この操作を使えば、広がりのある構造でも非常に素早い構築が可能です)。
    大まかな (かつ平面的な) 分子構造が構築できたら、新たに装備された Relax Molecule コマンドを使って分子構造を最適化します。これによって、分子構造が現実味を帯び、エネルギーが最小化され、三次元的なものとなります。

  • 原子パレット
    Atom Picker には、多数の原子タイプ (例:"organics", "silicates", "halides") があらかじめ用意されており、パレットボタンに配置して利用することができます。このパレットはカスタマイズしてお気に入りの元素を追加できます:任意のボタンをクリックし、ボタンを長押しすると、ポップアップメニューが表示されますのでその中から新規元素を選択します。

 

結晶工学

結晶に空間を挿入し、原子や分子を追加するパワフルで新しいツール…

結晶構造の内部に空間を作成する新たに追加された Insert Space コマンドの使用前 (左図) と使用後 (右図)。
  • 分子から結晶へのフレキシブルな変換
    CrystalMaker 9 では、分子単位を結晶に変換するフレキシビリティが大幅に拡大されました:格子パラメータ、原子のタイル/ラップ、および、分子配置を自由に制御できます。

  • 結晶層間化合物 (Intercalated Crystals) の設計
    結晶格子に原子ブロック用の空間を作成し、柱状粘土 (pillared clays) 等の結晶層間化合物を設計できます。Lattice Plane を使って挿入する方向と位置を定義してから、挿入するブロックの幅を指定するだけです。後の作業は "crystal" モードを離れることなく CrystalMaker がやってくれます。

  • 分子、原子の結晶内部への配置
    原子ブロック、小規模な分子、界面、あるいはその他の好きなものを既存の結晶構造内部に挿入します。原子団を選択し、それらを直接複製することも可能です。

  • 結晶内の原子の直接編集
    結晶構造全体を作り直さずに原子座標を編集したり、原子タイプを変更することができるようになりました。原子を選択して、それらを移動することも可能です。格子の周期性は CrystalMaker が自動的に適用してくれます。

 

ナノチューブ・クリエーター

シートを筒状、弧状、ドーム状に湾曲…

新たに追加された Bend コマンドを使って作成した多層トーラスの例
  • バッキー風に曲げる
    平面状のグラファイト、または、その他の材料を湾曲させて独自のナノ構造を設計することができます。CrystalMaker に新たに追加された Bend コマンドを使えば、シート状の構造を自動的にシリンダー状にしたり、独自の屈曲半径を定義してを簡単に構造を湾曲させることができます。

  • らせん状とドーム状
    Bend コマンドをシート回転と組み合わせると、らせん状の素材になります。このコマンドと第2軸についての回転を繰り返せば、球状のセクションを持つ湾曲した表面を作成することができます。可能性は無限に広がります。

 

距離エクスプローラー

配位環境のヒストグラムをカラフルでリアルタイムに表示…

Distance Explorer のパレット。複雑なケイ酸塩鉱物の原子間距離を視覚的に表示。
  • 長距離配位の可視化
    新たに追加された Distances Explorer には、素材の配位状態を最もグラフィカルに表示する機能が用意されています。この機能は Bonds エディターからアクセスできます。作成した構造の原子間距離が可能な限り分かりやすく表示されます。

  • リアルタイムの2体分布
    この Explorer ウィンドウをオンザフライでカスタマイズして、2体分布関数 (pair-distribution function) に相当する構造全体の詳細な配位データを表示させることができます。スライダーを使ってヒストグラムのビン (級) サイズをリアルタイムに制御したり、全体の距離範囲はもちろん、複数の検索条件を選択することができます。

  • グラフィックとデータ出力
    表示されたヒストグラム画面は、コピーしたり画像ファイルとしてディスクに保存することができます。オプションの Table ビューを使えば、詳細な出力結果を表示することができます。いずれのデータもテキストファイルとしてエクスポートすることができます。

 

COLLADA 3D 形式のエクスポート

自己完結型 3D モデルを、iPad、iBooks、3D プリンターに…

埋め込み型 COLLADA 3D モデルを表示した iBook のページの一例。
  • 3D 構造のエクスポート
    COLLADA 3D 交換ファイル形式を使えば、任意の CrystalMaker ファイルからスタンドアロン型 3D モデルを生成することができます。3D モデルを他のアプリケーションと共有したり、3D 印刷したり、Mac 上でスタンドアロンで可視化するのに最適です (COLLADA ".dae" ファイルは、OS X Mavericks によりサポートされる形式で、Preview 内で操作することができます)。

  • 3D 構造を iPad で表示
    Mac ユーザーは、 CrystalMaker で作成された完全に回転可能なモデルを、 iPad 上に表示させることができます。CrystalMaker で COLLADA (".dae") ファイルを生成し、iBooks Author アプリケーション (Mac App Store から無償でダウンロード可能) にドラッグしたら、アプリケーションのツールバーにある Preview ボタンを押すだけです。

iBooks は、革新的な教育手段です:ハイパーリンクでできたウェブベース・ラーニングの「カオス」ともいえる多数の制限を回避し、インタラクティブなエレメントに注釈をつけたり、教育向けのコンテキストと密接に結びつく密着型レイアウトを提供します。

 

インタラクティブな計測

結合、矢印ツールのスマートなリアルタイム「ロールオーバー」と原子情報チップス

原子情報チップスを閉じた状態 (右図) と開いた状態 (右図)。
  • リッチな体験
    新しいスクリーンツールでは、配位内容、結合、角度、および、ねじれ角を含む表示がマウスを動かすたびにリアルタイムに更新されます。Core Graphics (Mac) では、クリアで回転可能なテキストとスムーズなアウトラインが提供されます。

  • スマートな矢印ツールと情報チップス
    作成した構造に矢印ツールを動かすと、原子と結合がハイライトされラベルが表示されます。オプションの Atom Info Tips はサイトの識別に役立ち、それを開くと配位、結合データ、配位状態が表示されます。コントロールを使えば、Log の詳細なデータをプリントすることができます。

 

洗練されたインターフェース

モデル&レンダリング設定を1つの場所で動的に調整できます。

新しい Model Inspector。表示は Backgorund のコントロール。
  • モデルインスペクター
    新しい Model Inspector を使って、モデル表示とレンダリング設定をリアルタイムにコントロールできるようになりました。このフローティングパレットには、旧バージョンの "Model Options" と "Rendering Options" パレットに加え、新しくスライダーと矢印コントロール、バックグラウンドプリセット、および、生産性を高める「ライブ」オペレーション機能が組み込まれています。

  • スマートなメニュー
    CrystalMaker の新しいメニュー構造は、必要なコマンドを簡単に見つけ出すことができます。新しい Measure メニュー、艶やかな Transform メニュー、そして、よりパワフルになった Model メニューが含まれます。

  • 合理化されたツール
    フローティングの Tools パレットは、ツールボタンが整理され、パワフルで効率的なものになりました。ロールオーバーで十分な情報を表示できるスマートなツールにすることに重点をおきました。

 

マルチタッチ (Mac)

トラックパッドで構造を回転、縮尺…

  • Mac ユーザーから寄せられた多くのリクエストにお答えして、「マルチタッチ」をサポートしました。トラックパッドを使えば、「ピンチ」コマンドで構造を縮尺することができます。構造を (画面の Z 軸に対して) 回転させるには、「回転」ジェスチャーを使います。

 

その他の機能

多数の新機能とパフォーマンスの向上…

"ORTEP-style" カラーの熱振動楕円体
  • デモバージョンの併用
    ソフトウェアへのアクセスが簡単になりました。CrystalMaker は新たに開発元サイトからダウンロードできる単一の実行ファイルとして提供されるようになりました。ソフトウェアはまずはじめにデモンストレーションモードとして起動します。ライセンスコードを入力するとロックが解除されます。アプリケーションをダウンロードしなおすだけでアップデータは必要ありません。

  • 空のキャンバス
    新規に「空の分子 (empty molecules)」を作成すると、Add Atom および Add Bond ツールを使った新規構造の構築が開始します。Relax コマンドと組み合わせて使います。

  • シームレスな自動回転
    新しいAuto Rotation モードでは、回転を個別に制御することが可能で、あるウィンドウで構造を回転させながら、別のウィンドウで構造の作業を続けることができます。構造を回転させながら、モデルタイプや範囲、その他のオプションの変更といった操作を続けることができます。

  • バッチグラフィックス
    一連の画像の生成が必要ですか?大丈夫です:Views または Favourites ペインに必要なファイルを読み込み、Overview ウィンドウの Actions メニューで各ファイルのバッチグラフィックを作成するだけです。

  • ORTEP カラーの楕円体
    シンプルで、定型化された熱振動楕円体を作成することができます。楕円体の8分の1の部分の色づけにはハッチで陰影が付けられます。

  • 印象的な 3D 効果
    新しい Model Inspector を使えば、印象的な立体表示の赤青ステレオ表示を大幅に制御できます。モニターの前に分子が実際に浮かび上がるような効果になります。

その他多数。

変更内容の完全な一覧は、それぞれ Mac および Windows 版の記載(開発元)をご覧ください。