Surfer におけるドリルホールの補間と可視化 >3D ドリルホールにおける接触点の作成、編集、データ出力
更新日: 25/10/27

3D ドリルホールにおける接触点

ドリルホールデータには地中に関する貴重な情報があります。Surfer の 3D ドリルホールレイヤーは、そのデータをカラフルで分かりやすいグラフィック形式で表示します。では、さらに一歩進めてみましょう!ドリルホールデータをインポートして 3D ビューで表示できたら、そのデータから接触点(または「ピック」)を作成し、それらの間のサーフェスを作成しましょう。この機能では、Drillhole データ (キーワード、ポイント、間隔データ) から接触点 (ピックとも言う) を定義し、必要に応じて接触点の編集、および、データ ファイルへのエクスポート (グリッド化とサーフェスの作成) が可能です。

データの変わり目となるあらゆる場所を接触点 (Contacts) に指定できます。例えば、岩石の種類、密度、堆積期、鉱化作用の種類などの変わり目を接触点としてあらわします。岩相単位や炭層上部のサーフェスを作成したい場合もあります。

Interval データとドリルホールの位置関係

 

接触点は次のいずれかの方法で定義します。

  1. Upper と Lower のインターバルに対してそれぞれキーワードを設定する。例:Upper に対して「A層」、Lower に対して「B層」を指定して、接触点「A層-B層」を作成する。
  2. インターバルまたはポイント データを検索するためのクエリを作成する。例:Interval データの「キーワード」列から「A層」を検索し、インターバルの Bottom (下端) に接触点を作成する。
Upper と Lower キーワードを定義するか、クエリを使用して接触点を作成できます。

Surfer で作成された接触点が期待した位置に作成されていない場合は、接触点を調整できます。接触点を正しい位置に配置したら、データファイルにエクスポートします。データをグリッド化し、再度追加して接触面を確認してください。

接触点を編集し、データ ファイルにエクスポートしたら、Grid Data を使用してサーフェスとして表示します。

この機能について

この機能を使用すると、ドリルホール内の接触点を識別、編集、エクスポートできます。各接触点の XYZ 座標をデータファイルにエクスポートすれば、各接触点をグリッド化し、接触面を作成できます。ドリルホールデータの接触点は 3D ビューで作成できます。必要なのは、点、間隔、または、キーワードデータを含むドリルホールレイヤーだけです。操作手順は、「接触点の作成」、「接触点の編集」、「接触点のエクスポート」の3つです。

接触点の事例と操作手順

接触点の作成

まず、3D ビューがすでに作成されており、ドリルホールに岩相がキーワードとして表示されているデータから始めましょう。

  1. Stratigraphy.srf ファイルをダウンロードします。
  2. Stratigraphy.srf ファイルを開きます。Contetnts ウィンドウに Drillhole レイヤーがあるのを確認します。
  3. Drillhole レイヤーを右クリックして、3D View を選択します。3D View ウィンドウにドリルホールレイヤーが表示され、ドリルホールごとにキーワードデータが表示されているのを確認できます。

 

  1. 3D View の Contents ウィンドウで Drillhole | Drillhole を選択します。これにより、リボンの Contact グループにあるコマンドが有効になります。
  2. 3D View | Contacts | Create をクリックします。
  3. Create Contacts ダイアログに表示されるテーブルで、接触点の定義を開始します。このテーブルの各行が新しい接触点となります。例えば、Fill と Limestone の接触面を作成する場合、キーワードデータに基づいて接触点を作成するので、Method ボックスをクリックしてまず Upper/Lower を選択します。Points テーブルまたは Intervals テーブルのデータを使用する場合は、Query Data メソッドを使用します。
  4. Field ボックスをクリックして、Lithology Key を選択します。
  5. Upper ボックスをクリックして、Fill をクリックします。
  6. Lower ボックスをクリックして、Limestone を選択します。
  7. 画面右側の Symbol 領域で、接触ピックが赤の 3D Cross であらわされている点に注意してください。この Size の値を 0.3 に増加します。
  1. グリーンの「+ Add contact」ボタンをクリックし、接触点の定義を選択すると、別の接触点を複数作成できます。この例では、接触点を1つだけ作成します。接触点が1つ定義されているので、「OK」をクリックします。
  2. Contentsメニューに新しい Contacts グループが作成され、その下に 1 つの接触点がリストされていることを確認できます。また、モデル領域の各ドリル穴に赤い + の接触点シンボルが表示されます。

 

接触点を調整する

さて、接触点は作成されたものの、正しい位置に作成されていなかったとしましょう。データのことを一番ご存知でしょうし、現実世界のケースのほとんどは、この例ほど単純ではありません。他の岩相と指交する (interfingering) 層があったり、接触点の位置に関する特定の情報があったりするかもしれません。接触点を追加したり削除したり、ドリルホール内で点を上下に移動させたりすることも可能です。

  1. Drillhole | Drillhole (または Contact) を選択します。
  2. 3D View | Contacts | Edit をクリックします。これによって編集モードになり、コマンドボタンは押された状態 (押し「下げ」られた状態) になっている点に注意してください。
  3. MW-108 ホールの接触点(赤い+)をクリックします。接触点の周りに赤いボックスが表示されます。
  4. キーボードの DEL を押すと、その接触点は削除されます。
  5. CTRL キーを押したまま MW-108 ドリルホールをクリックすると、ドリルホールに接触点が復帰します。
    1. 追加できる接触点が 1 つしかない場合、Surfer はその接触点に新しい接触点を自動的に割り当てます。
    2. ドリルホールにすでに定義されているすべての接触の接触点がある場合は、そのドリルホールのすべての接触が作成されたことを示すメッセージが表示されます。
    3. 1つのドリルホールに追加できる接触点が複数ある場合は、新しく作成された接触点に割り当てる接触点にどれを選択するかを要求されます。
  6. それぞれのドリルホール内で、任意の接触点をクリックして上下にドラッグします。
  7. 接触点の位置を調整したら、キーボードの ESC キー (または 3D View | Contacts | Edit) を押して編集モードを終了します。

接触点をエクスポートする

接触点をすべて正しい位置に配置したら、その XYZ 座標をデータファイルにエクスポートできます。このデータファイルはグリッド化に使用できるので、接触点を面に変換できます。

  1. Drillhole | Drillhole (又は Contact) を選択します。
  2. 3D View | Contacts | Export をクリックします。
  3. Save As ダイアログで、データファイルを保存する場所を選択し、名称を入力し、データのファイルの種類を選択します。この場合は、デフォルトの DAT Data (*.dat) を指定します。「保存」をクリックします。
  4. Export Contacts ダイアログが表示されますので、エクスポートする接触点を選択します。この例では1つしか無いので、既に選択状態にありますので、そのまま OK をクリックします。
    1. リストに表示される接触点が複数ある場合、それらの全てまたは一部をエクスポートできます。
    2. 各接触点を独自のデータ列にエクスポートするためのチェックボックス オプションもあります。
      1. このオプションをオンにすると(デフォルト)、各接触点は個別のXYZデータ列にエクスポートされます。これは、後でデータをグリッド化したい場合に便利です。
      2. チェックを外すと、すべての接触点が同じXYZ列にエクスポートされ、接触点名用の列が別に作成されます。これは接触点の記録を保存するのに便利です。

 

サーフェスを追加する

  1. 2D プロットウィンドウタブをクリックして 2D プロットを表示して、Home | Grid Data を選択します。
  2. Grid Data ダイアログで以下の操作を行います:
    1. Browse ボタンをクリックして、エクスポートしたデータファイルを選択して「開く」をクリックします。
    2. XYZ データ列が正しく指定されていることを確認します。
    3. 希望するグリッド手法を選択します。Radial Basis Function がおすすめです。
    4. Skip to End ボタンをクリックします。
    5. Output Grid Geometry セクションで、XY 両方向の # of Nodes の値を増やしてください。この事例の場合は 200 に増やします。
    6. Add grid as layer to: Map にチェックが入っていることを確認し、New layer type に Color Relief を指定したら、「完了」ボタンをクリックします。
  3. Color Relief レイヤーが作成されます。必要があれば、Color Relief レイヤーの Colors や Opacity を調整してください。
  4. 3D View ウィンドウに戻ると、ドリルホールに対してサーフェスが追加されています。

 

ヒント:サーフェスの見た目を向上させるには、以下の手順に従って複数の光源機能を使用することを検討してください。

 

複数の光源を使って見た目を向上させる

  1. Contents ウィンドウから Environment を選択します。
  2. Properties ウィンドウの Lighting タブをクリックします。
  3. Location を Fixed に変更します。これにより、複数の光源を追加できるようになります。Add ボタンをクリックして、Source 2 を追加します。
  4. Source 2 を選択した状態で、Light Type を Point に変更します。
  5. X を -10 に、Y を 100 に変更します。
  6. さらに効果を高めるには、Contents で 2D Grid Surfaces | <追加したグリッド ファイル> を選択します。
  7. Properties で以下の設定をおこないます。
    1. Surface Options の Surface background を None に変更します。
    2. Textures to Display の Drillhole のチェックを外します。

Stratigraphy.srf

 

 

 

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