更新日: 24/11/28

Grapher で Stiff ダイアグラムを作成する

Stiff ダイアグラムとは?

シュティフダイアグラム (Stiff diagram, Stiff plot) は、水文学者や地球化学者が異なる場所や深さ、又は、帯水層間の水サンプルのイオン組成を比較するために使用するグラフ表現です。シュティフダイアグラムは複数のサンプルを比較するために使用するので、通常は個別にではなく、グループで表示されます。

水サンプルの陽イオンと陰イオンの値は、1 リットルあたりのミリ当量で記録およびプロットされます。ダイアグラムの左側は陽イオン濃度を示し、右側は陰イオン濃度を示します。X 軸に沿って中心から遠い点ほど、イオン濃度が大きくなります。

 

Grapher で作成された複数の Stiff プロット。同じ流域内の複数の場所の水質化学を比較。

Stiff ダイアグラムを作成する

  1. Home | New Graph | Specialty | Stiff Plot コマンドをクリックします。
  2. データファイルを指定して「開く」をクリックするとグラフが作成されます。

使用するデータは、陽イオンと陰イオンを別々の列に、それぞれの値を別々の行に配置する必要があります。以下のサンプル データは、stiff data.xls という名前のサンプル ファイルにあります。

湖水濃度の陽イオンと陰イオンのデータ。

上記のデータでは、列 A が Cation (陽イオン)、列 E が Anion (陰イオン) の名称を入力したラベル列です。列 B と列 F はプロットに使用するデータ値です。この値によって、ポイントが中心の 0 ラインからどのくらい離れているかが決まります。このデータをプロットすると、下の図のようになります。

Grapher で作成した湖水のイオン濃度を表示する Stiff プロット。

Stiff ダイアグラムを使用する理由

Stiff ダイアグラムの目的は、複数の Stiff プロット間の関係を比較することで、帯水層や場所に関する全体的な意見を導き出すことです。

Stiff プロットをグループ化することで、水文地質学者はサンプルグループ内に存在する主要なイオンをすばやく特定できます。主要なイオンが特定されると、科学者は帯水層の水質化学の経時的変化を追跡できます。Stiff ダイアグラムの経時的な変化に、水源の変化、帯水層内で発生する地球化学的プロセスの変化、または存在する汚染物質の量や種類の変化が示されている可能性があります。