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更新日: 21/01/19

1. はじめに

このチュートリアルでは、応答曲面法(RSM)のために用意された Design-Expert® ソフトウェアの回帰ツールを、過去に蓄積したデータに適用する方法を学びます。適切に計画された実験を実施できるのであれば、このような偶然変数を使って実験を行うのはお勧めしません。しかし、どうしてもそれをせざるを得ないのであれば、Design-Expert で予測モデルの構築と応答のグラフ化を簡単に実現できるので、これを活用してください。なお、ここでは、これまでに紹介されたチュートリアルを既にご覧になり、プログラムの多くの機能を習得されているものとして話を進めさせていただきます。少なくとも、『一元配置実験』チュートリアルの基礎編と上級編の両方は、このチュートリアルを始める前に是非ご覧いただくようお願いします。

 このチュートリアルで使用する以下に示すヒストリカルデータは、米労働統計局の James Longley によるものです(An Appraisal of Least Squares Programs for the Electronic Computer from the Point of View of the User, Journal of the American Statistical Association, 62(1967): 819-841)。このデータは、RSM Simplified (Mark J. Anderson and Patrick J. Whitcomb, Productivity, Inc., New York, 2005: Chapter 2) でも触れていますが、回帰モデリングに関して興味深い問題を提起します。

Longley による米国経済に関するデータ (1947-1962)
Run
#
A:
Prices
(1954
=100)
B:
GNP
C:
Unemp.
D:
Military
Armed
Forces
E:
Pop.
People
>14
F:
Time
Year
Employ.
Total
 1   83  234289  2356  1590  107608  1947  60323
 2   88.5  259426  2325  1456  108632  1948  61122
 3   88.2  258054  3682  1616  109773  1949  60171
 4   89.5  284599  3351  1650  110929  1950  61187
 5   96.2  328975  2099  3099  112075  1951  63221
 6   98.1  346999  1932  3594  113270  1952  63639
 7   99  365385  1870  3547  115094  1953  64989
 8  100  363112  3578  3350  116219  1954  63761
 9  101.2  397469  2904  3048  117388  1955  66019
 10  104.6  419180  2822  2857  118734  1956  67857
 11  108.4  442769  2936  2798  120445  1957  68169
 12  110.8  444546  4681  2637  121950  1958  66513
 13  112.6  482704  3813  2552  123366  1959  68655
 14  114.2  502601  3931  2514  125368  1960  69564
 15  115.7  518173  4806  2572  127852  1961  69331
 16  116.9  554894  4007  2827  130081  1962  70551

 

このデータ分析を通じて、将来の雇用を景気先行指数 (上記テーブルでラベル A ~ F の付いた因子) の関数として予測することは可能かどうかを調べます。ちなみに Longley が目指したものは、これとは違うものでした。彼が1967年頃考えていたのは、相関関係の高い入力データによって生じる丸め誤差に関する回帰ソフトウェアのテストでした。この困難な目標を、果たして Design-Expert で達成できるでしょうか?様子を見ていきましょう!

 それでは、この “experiment” を設定することから着手しましょう(引用符を付けてあるのは、本来の意味の実験とは異なり、どちらかと言えば、偶発的状況におかれたデータの事後的分析であることを強調するためです)。