5. おわりに

多数の応答に関する多数の因子を調査する際には、数値計算による最適化が必要不可欠なものとなります。グラフによる分析と組み合わせることで、問題の本質を見抜くことができますが、その問題の背景にある知識を組み入れず、最適化をコンピュータのみで行おうとしても満足のいく結果を期待することはできません。例えば、現状を全く把握していない人なら、実際には全くあり得ない最適化の基準を設けてしまうと、あらゆる点で望ましさはゼロになります!これを回避するには、大まかな許容範囲を設けてみることです。そして、因子水準の変更を通じて応答にどのような影響がもたらされるかが分かってきたら、その都度、範囲を狭めてゆくのです。複数の応答に関して条件を同時に満足させる「最良の」因子水準を見つけるには、多くの場合、複数の選択肢を用意する必要があるでしょう。  

この応答曲面法のチュートリアルでは、Design-Expert ソフトウェアを使って RSM (応答曲面法) を実行する基本的知識を習得しました。多因子における RSM に関するソフトウェアの機能についてさらに詳しく学びたい方は、次の上級編のチュートリアルに進んでください。応答曲面法について詳しく知りたい場合は、Stat-Ease 社ワークショップに参加してください。