UN-SCAN-IT:グラフ数値化ソフトウェア
UN‑SCAN‑IT グラフデジタイズ・ソフトウェアは、画像ファイルとして保存されたグラフの情報から、それがあらわす内容である (x,y) データの値を自動的に抽出するツールです。UN‑SCAN‑IT は、スキャナ、デジタル カメラ、または、その他の手段で取得したほとんどの画像形式 (JPG、TIFF、GIF、BMP、PNG など) に対応し、各種プロット、ストリップチャート (帯型の長い紙に記録されたグラフ)、機器出力、古いグラフ、出版物に掲載されたグラフなどをデジタル化することができます。UN‑SCAN‑IT は、グラフの各種デジタル化機能に加えて、ピーク領域の面積計算、データの平滑化、導関数の取得、グラフの再スケーリング、および他のプログラムで使用するための (x,y) データのエクスポートも行うことができます。
もし、印刷されたグラフのデータの値を、重ねた2枚のグラフを光にかざしてその形状を比較したり、プラニメーターやカットアンドウェイ法でピークの面積を求めたり、デジタイズタブレットで各点を「目を細めて」クリックしてその値を推量していたとすれば、UN‑SCAN‑IT を使う方が同じ作業をより正確で素早く手軽に行なえることをお分かりいただけるでしょう。
UN‑SCAN‑IT を使ってできること
- 画像としてのグラフから有用な (x, y) データを抽出できます。
- ピーク領域の面積を計算できます。正方形をカウントしたりプラニメーターを使う必要はありません。
- お持ちのスキャナーを自動グラフデジタイザにすることができます。
- ストリップチャートやレコーダーの XY 出力を自動的にデジタイズできます。
- スケールの異なるグラフをデジタイズして、結果を比較することができます。
- お持ちのデータを他の研究者が公開したグラフと比較できます。
- 古いプロットやチャートをデジタイズして、最新データと比較できます。
- お持ちのコンピュータを自動 xy デジタイズタブレットと同じように利用できます。
- 印刷された既存のグラフのスケールを変更したり、データを追加することができます。
- データのグラフ化、バックグラウンドの除去、データのスムージング、データの当てはめなどをおこなうことができます。
- ハードコピーされた出力結果を分析し、デジタルの (x,y) フォーマットに保存できます。
- 保存状態の悪いオリジナルグラフを元に出版品質のグラフを作成できます。
- (x,y) として取得したデータを ASCII テキスト、JCAMP、クリップボード形式で保存できます。
- デジタイズしたデータを、スプレッドシート、データ分析、グラフ作成プログラムにエクスポートできます。
UN‑SCAN‑IT の仕組み
UN-SCAN-IT グラフデジタイジング・ソフトウェアには多数のオプションと機能がありますが、基本的な操作は、いくつかの簡単なグラフデジタル化ステップを通じて、画像 (JPG、TIFF、GIF、BMP、PNG など) を変換して、そこに含まれる (x,y) 値を取得するというものです。
UN‑SCAN‑IT の機能
- ドラッグ&ドロップによるセットアップ
- カーソル操作によるインタラクティブなピーク面積の計算とデータ編集
- グラフ画像をフル解像度でデジタイズ
- ユーザー定義の単位を使ったポイントの割り当て
- (x,y) データポイントを最大 10,000/分でデジタイズ
- X データ間隔の調整
- JPG, TIFF, GIF, BMP, PNG をはじめとする各種画像フォーマットのデジタイズ
- 線形、片対数、対数スケールに対応
- 画像背景にあるグリッドラインをフィルタリングする機能。
- カラーおよびグレースケールデータの認識。
- 自動ライン追跡モード (スペクトル、クロマトグラム、ストリップチャート、サーモグラム等)
- 半自動モード (複数の曲線、交差する曲線、チャート、図面などに使用)
- ラスタースキャンモード (散布図、図面などに使用)
- マニュアルモード (マウスをポイント&クリックしてデジタイズを行う:デジタイズタブレットのような用途)
- 複数ラインのデジタイズ
- 円環状のグラフのデジタイズ
- 棒グラフ / 質量分析のデジタイズ
- 破線・点線のデジタイズ
- 等高線のデジタイズ
- シンボルの認識
- 直交座標と極座標のデジタイズ
- ポイント&クリックによるデータの挿入と編集
- グラフィカルなデータ消去機能
- 画面に表示される動的なグラフィックによるデジタイズの進行状況をリアルタイムに確認
- 標準および重み付きデータのスムージングと3次スプラインデータのあてはめ
- 傾いたグラフやラインの太さのばらつきを補正
- スクリーンカラーのカスタマイズ
- スプレッドシートや他のプログラムでデータを使用できるように(x,y)ASCII テキストとクリップボード形式で保存。
- サンプル画像
- 状況に応じたヘルプ
- セキュリティのためのコード署名
最新の機能
- デジタイズ画面のズーム表示
- 画像制御における縮尺比の保持
- 1ファイルあたり最大 100,000 データポイント
- デジタイズ画面とグラフ作成画面の両方にデータ値を表示するスプレッドシートを表示
- データポイントの上下方向の移動
- ツールバーのショートカットとツールチップ
- サイズの大きい画像ファイルのサポート
- データ消去機能 (Data Eraser) のカスタマイズ
- デジタイズとグラフ作成画面の統合
- ターボモード
スクリーンショット
"Digitiza a Graph" を選択して (x,y) データの抽出を開始します。
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画像ファイル (TIFF, Jpeg, BMP 等) を読み込みます。
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デジタイズモードを選択します。
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デジタイズオプションを選択します。
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スケールを定義します。
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自動的に (x,y) データが取得されます。
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(x,y) データをエクスポートすれば、スプレッドシートやその他のソフトウェアで利用できます。
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ピーク面積の計算、X データの間隔調整、データのスムージング機能が用意されています。
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