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米国政府の規制当局、ワシントンの水質監視に KaleidaGraph を利用

ワシントン州でフルーツ缶詰工場を営むマイク生産者組合は、栽培者所有の共同組合です。缶詰工場では、リンゴ、チェリー、西洋梨、プラムといった果物が缶詰用に加工されています。一日に加工される量は、チェリー 180 トン、西洋梨 650 トン、プラム 270 トン、そして、リンゴ 375 トンにものぼります。

収穫された果物は、皮を剥かれ、シロップと共に缶に詰め込まれます。種類によっては、形を整えられたり、切り分けられたり、仕分けされたりした後、封を閉じて殺菌処理されます。果物は、ヤキマ渓谷産の完熟フルーツとして様々に加工された後、缶詰となります。アップルソースや他のリンゴ製品は、リンゴを寒気から遠ざけ、年間を通じて周りの温度を一定に保つために缶詰にされます。

果物の切り分けや皮むき、加工設備の洗浄水、床掃除で生じた汚水は、マイク生産者組合が所有し運用する処理プラントを通じて浄化処理されます。缶の冷却水は塩素処理され、処理プラントから出る処理水と共に、近くの河川へと流されます。

NPDES (連邦汚染物質排出削減制度)の許可制と調査報告書

連邦水質浄化法 (Federal Clean Water Act) には、米国における可航水域(水面)の水質目標が定められています。この法律の目標を達成するための機構の一つに、連邦汚染物質排出削減許可制度 (NPDES 許可制)があります。NPDES 許可制は、米環境保護庁 (EPA) 管轄下にある制度で、ワシントン州にその施行権が付与されています。

州で採択された条例には、許可証交付のための手続き、都市下水処理施設からの排出に関する技術的評価基準、地上および地下水のための水質基準、堆積物の管理基準があります。州の許可した水域に汚水を排出するには、これらの条例に基づく許可証の交付が必要になります。NPDES 許可制における許可証の交付を受けるには、許可申請書とそれに付随する調査報告書の提出が要件とされています。

調査報告書に必要不可欠な統計的分析

政府規制当局では調査報告書に記入する重要な統計的分析項目の作成に KaleidaGraph が利用されています。 KaleidaGraph は過去の実績と推移の説明に使用されます。汚水排出許可証の発行は公的手続きです。 KaleidaGraph は、データから読み取れる内容を把握するための手軽な手段を市民に提供する重要な役割を担っている訳です。「許可証の交付にあたって、モニタリング(排出状況の監視)要件や汚水排出量の範囲について、出願者との交渉に手間取るケースがしばしばあるんです」と、政府規制当局のリチャード・マークレー氏は語ります。氏は 10年を超える KaleidaGraph ユーザーでもあります。「このグラフ作成ソフトの統計的機能と柔軟な操作性により、判定の理論的根拠を視覚的に分かり易く示すことができます。」

マイク生産者組合は、許可証に定められたモニタリング要件にしたがって所有する処理施設の自己監視が義務付けられています。彼らは毎月多数のパラメータを持つデータを提出します。提出されたデータは、エコロジーデータベースに登録されます。これらの他にも、受水域のデータ収集が要求される場合もあります。

KaleidaGraph を使うことで、マイク生産者組合の4年間の BOD (Biochemical Oxygen Demand:生物学的酸素要求量) データの統計的分析結果を示すグラフが出来上がります。分析結果は、3種に分類された処理時期の値と、年間を通じた処理時期全体を包含する 3年間の累積平均に区別されます。各平均値のそれぞれに 86% 信頼区間に基づくエラーバーが追加されます。こうして作成された情報が (汚水処理許可証に添付する) 調査報告書に記入されます。

「環境や技術的な実績を示すデータは、グラフ化して書類のテキスト内に配置するようにしています。それは、読む側の見易さと、より洗練された書類の提供を考えてのことです。」と、リチャード氏は語ります。「タイトルや凡例の編集およびそれらの属性の設定は、私にとって重要な機能です。回帰曲線、多変数のグラフ、ダブル Y 軸をもつ散布図などは、しばしば、多くの文字を連ねるよりも正確に情報を伝えるものです。私は、通常なら見逃してしまうような傾向も見出せるようにするために、様々な算術関数、統計機能およびグラフスタイルを使用してデータの分析を行っていますが、その際は、このソフトをよく利用しています。」

科学的調査情報の一般市民への公開

汚水排出許可法の制定と施行は、州の水質を維持する重要な役割を果たします。政府の規制当局は、州および連邦の水域汚染防止法に違反しないよう排水を見守る必要があります。リチャード氏の任務は明確です: 彼の使命は、一般市民にも理解できる形で科学的調査結果を伝達することです。市民が客観的情報を享受することによって、行動ではなく良識ある態度をもって政治的反応を示したり、あるいは、環境問題に関する政治的意志決定に際して影響を及ぼすことを願っているのです。