4.9 Style Sheets

スタイルシートについては、チュートリアル 10: スタイルシートの作成と活用 で既に説明してあります。出力オブジェクトのコンポーネントにはそれぞれ個別にフォーマットを定義できるので、出力オブジェクトの表示法を思い通りの見た目に変更することができます。ひとつのスタイルシートとして表示オプションの一式を保存することができます。スタイルシートには、データそのものの表示に関するフォーマット情報はもちろん、オブジェクト内にある各テキストアイテムの色、フォント、スタイルに関する情報を含めることができます。例えば、移動窓 (“Sliding Window”) 解析のスタイルシートとして、タイトルについては、色を青、サイズを 24 ポイント、フォントを Helvetica のイタリック+アンダーラインに、X 軸と Y 軸のラベルについては、色をグリーン、サイズを 10 ポイント、フォントを Times のボールドに、軸の番号については、色をグリーン、サイズを 7 ポイント、フォントを Courier に、そして、プロットそのものについては、グラフの色を赤、パターンをドットペンというふうに指定することができます。スタイルシートとして一度保存すれば、このように設定したスタイルに関する全ての情報を別の出力オブジェクトにも適用することができるようになります。

出力オブジェクトを選択状態にしたら、Format > Style Sheets > Add Style Sheet... を選択することでそのスタイルを Format メニューに追加することができます。スタイルシートに名前を付けたら、Style Sheets... サブメニューに追加され、GI ノートブックの任意の出力オブジェクトにそれを適用できるようになります。

スタイルシートはいずれも任意の出力オブジェクトに適用できますが、変更されるのは共通する属性のみとなります。例えば、Base distribution (塩基分布) プロットに Sliding window スタイルシートを適用する場合は、殆ど全ての属性が同じです (どちらも X 軸と Y 軸、タイトル、および一つのプロットを有します)。しかし、Sliding window スタイルシートを GOR protein squiggles プロットに適用する場合に変更が反映されるのはタイトルのみとなります。解析オブジェクトの特定の部分に対応するスタイルシートを追加することもできます。これを実行するには、解析オブジェクトをターゲット状態にして (オブジェクトをダブルクリックする)、スタイルシートとして複製したい部分を選択したら、 Format > Style Sheets > Add Style Sheet... を選択します。追加するスタイルシートは図 4.7 に示すように、オブジェクトの全体 (entire object) または選択部分のみ (selected part(s)) のいずれかを選択することができます。

図 4.7:オブジェクトの一部に対するスタイルシートの作成例

 

スタイルシートをメニューに追加したら、Analysis Setup パネル内でそれを利用することができます。各 Analysis Setup パネルには、出力オブジェクトに適用したいスタイルを選択できるポップアップメニューが用意されています。ポップアップメニューには、デフォルトのスタイル (Gene Inspector の出荷前に Textco が設定したもの) 以外にも、ユーザーが指定した全てのスタイルシートが含まれることになります。従って、後で使うときにも区別しやすいようにスタイルシートの名称は良く考えてから付けるようにしてください。

最後に、スタイルシートは、バックグラウンドテキストの属性を指定する場合も利用できる点に注意してください。例えば、"headline" という名称のスタイルシートを色を青、フォントサイズを 18 ポイントのボールド、フォントを Helvetica で、"Figure" というスタイルシートを色を赤、フォントサイズを 12 ポイントのボールド、フォントを Times で、"main text" というスタイルシートを色を黒、フォントサイズを 12 ポイント、フォントを Times という具合に定義することができます。これらのスタイルは、解析出力オブジェクトに対しても適用することができます。この場合、オブジェクト内にある全てのテキストにスタイルが反映されます。つまり、移動窓 (Sliding Window) 解析の出力オブジェクトに "main text" というスタイルシートを適用すると、プロットそのものにはスタイルは反映されませんが、タイトル、軸ラベル、および、軸番号についてはいずれも 12 ポイントの Times に変更されることになります。