更新日: 15/10/26

Voxler 4 の新しいワークシートを使ってポイントデータを再投影する

Posted by Jennifer Woodson on October 20, 2015

Voxler 4 の新しいワークシート機能を使えば、ポイントデータを再投影できます。

 

3D データ可視化ソフトウェア Voxler を操作したことのある方なら、このプログラムで行われるモデリング比が 1:1:1 であることをご存知のことと思います。プロジェクトに含まれる各変数 (X, Y, Z) やデータセットは、いずれも同一の単位であるかのような取扱いがなされます。もし、おもちの XY データの単位が Z データとは異なるものが使用されていたり、お持ちのデータセットがそれぞれ異なる単位である場合、その結果は必ずしも納得のいくものになるとは限りません。これまでの Voxler であれば、Transform モジュールを使用して位置を補正したり、Surfer などの別プログラムに再投影 (reproject) する必要がありました。データを手動で変換したり、複数のプログラムを切り替えて使う必要はもうありません!Voxler 4 に装備された新しいワークシート機能を使えば、ポイントデータの単位が異なるものであっても、素早く簡単にそれを変換して投影しなおすことができます。

この事例で使用しているデータの単位は、ほとんどがフィートです。しかし、測定した XY ポイントの位置情報は単位がメートルです。Voxler の新しいワークシートを使って、この単位の違いを素早く簡単に対処する方法をご紹介しましょう。

計測単位にフィートを使って作成されたプロジェクト。ポイントデータを追加する前。

 

上記の画像は、ここで使用するプロジェクトをあらわしたものです。HeightField モジュールにベクトル形式のマップを重ね合わせた (こちらも Voxler 4 の新機能です) ものと Contours モジュールを使用しています。DXF ファイルと2つの 2D 格子の X, Y, Z 値に使用されている単位はフィートです。テネシー州の地形を HeightField であらわし、1日当たりの10月の平均気温を等高線であらわしています。この他に、都市の位置情報をポイントであらわしたデータファイルもありますが、いずれのポイントも State Plane 座標系のフィートではなく、UTM 座標系のメートルで定義されたものしかありません。以下に示す図は、メートルで測定されたポイントデータを既存のプロジェクトにインポートして、ScatterPlot モジュールを使って表示させたときの例です。

フィート単位のデータを含むプロジェクトにメートル単位 XY 値をインポートした例

 

ご覧になってお分かりのとおり、いずれのポイントも画面左隅に表示され、その他のデータとかけ離れてしまっています。これらのポイントを正しい位置に配置するよう以下の手順に従って Voxler のワークシートでポイントデータを再投影し、これを修正します。この手順では、Voxler に新たに追加されたリアルタイム編集機能 (Hot editing feature) も活用します!

  1. Network Manager でデータソースモジュールをクリックします。
  2. Property Manager にある Edit Worksheet ボタンをクリックします。
  3. Data | New Projected Coordinates コマンドをクリックします。
  4. New Project Coordinates ダイアログで、変更する X および Y Source Columns を設定します。
  5. 現在の Source Coordinate System の隣にある角の丸いボタンをクリックします。
  6. Assign Coordinate System ダイアログで、現在のデータが使用している座標系を探してそれを選択して OK ボタンをクリックします。この例では、North America NAD83 UTM zone 16N がポイントデータの座標系として使用されています。
  7. New Projected Coordinates ダイアログの Target Columns は、Voxler が自動的に空白の2列を選択します。Unreferenced local system の隣にある角の丸いボタンをクリックします。
  8. Assign Coordinate System ダイアログで、元データを再投影する座標系に移動してそれを選択したら OK ボタンをクリックします。この例では、State Plane 1983 - Tennessee (Feet) にデータを再投影することにします。
  9. New Projected Coordinates ダイアログで OK ボタンをクリックします。新しい座標がワークシートに書き出されます。必要があればワークシートを保存してください。
  10. プロットタブを選択してプロット画面に戻ります。
  11. Property ManagerX および Y 座標の列を新たに作成された列に設定しなおします。プロットは自動的に新しく作成されたデータに基づいて更新されます。

以下に示す図は、プロジェクトで使用されているのと同じ単位を使って再投影したポイントをあらわしたものです。いずれのポイントも他のデータに対して正しい位置に配置されているのがわかります。

Voxler で再投影したポイントをあらわしたプロジェクトの例

 

これらのパワフルな新機能によりワークフローが合理化され、さらに、プロジェクトを完成するのに必要なアプリケーションの数も最小限に抑えられます。ポイントデータを再投影する機能以外にも、Voxler に新たに加わったワークシートには、すぐれた機能が多数装備されています。